8/27/2019

コミュニティ精神

少しの間ロンドンで過ごしていました。とにかく暑いです!昨日は記録破りの暑いバンクホリデーでした(休日)。そして今日も30度を超えそう。こういう日は犬たちとの散歩は早めに済ませ、後は家でじっとしているに限ります。

一昨日は王立園芸協会(RHS)の本部であるウィズリーガーデンでの仕事でした。RHSが1804年に創立されてから100年後、ウィズリーが3代目のガーデンとなったのですが、60エーカーにも及ぶ土地は実は一個人からのRHSへの贈り物だったのです。








いつもこの時期のバンクホリデーの週末は(金曜から月曜の3日間の連休)、イギリス各地でイベントが行われます。特に田舎に行けば道端に「Village  Fete」などの看板が目に付きます。私の住む町でも昨日一年で一番の大規模なお祭りがありました。丁度ロンドンから戻った日でもあり、また猛暑に負けて私は今年は不参加。

これらはチャリティのための資金作りに役立ちますが、それより力を入れているのがコミュニティのつながりです。人々が幸せにコミュニティの中で暮らすためのさまざまな活動が行われていることを知ってもらうことに力を入れています。困っていたら、「ひとりで悩まないで皆が幸せに暮らせるように」という意図があります。

そんなわけで、先日私の住む町の子供のイベントに行ってきました。




バッキンガムシャー州議会が出資してくれたバウンスィーカッスル(空気を入れて作ったカッスル)は子供たちが大人しく順番を待っています。また飲み物、果物は無料で提供されました。




        ウィンズロウの町のコミュニティ活動を知らせるブースも。




息子の家の近くの教会では、敷地内で「Music in the Gardens」というイベントが行われました。




家族でお弁当を持ち寄ってピクニックです。




音楽とダンス










一人暮らしの高齢者、幼児をかかえたお母さん、気分転換が欲しいその他の人たち・・・・
どちらのイベントも入場無料です。

淋しい人たちは都会に多いというのもうなずけます。田舎ばコミュニティがしっかりしている場合が多いと思います。受ける側ももちろんですが、コミュニティのために何かするという機会を持つことが本人にとっても大きな楽しみとなっている場合が多いと思います。

8/22/2019

どこでもウォーキング

コッツウォルズでも、湖水地方でも少しでも時間があったらウォーキング体験をお勧めします。私は、登山などの本格的なウォーキングは専門家をアレンジして連れて行っていただくのですが、平らな場所を歩いたり少しくらいの坂ですとお客様とぶらぶら歩くことにしています。そうすることによって自然に触れ、普段あまり考えないことを考え、お話しする機会を得ることはもちろんですが、新鮮な空気に触れ、緑の山や澄んだ湖を身近に感じるのが何と言っても心地よいのです。


今回の湖水地方のツアーではほとんど毎日一回はウォーキングを入れました。






一日だけはウォーキングに一日を当てましたので少し長めのルートで、グラスミア近辺の平らな道を歩きました。下記の写真はホワイトモスからグラスミアまでのルートと短めのブリーターンの湖からリトルラングデイルまでのルートです。










湖水地方の多くの地域はナショナルトラストが管理しています。







グラスミア湖。





パブリック・フットパスの道しるべをたどっていきますが、時々サインが古くなっていて曲がってしまっているところがあるので注意。




この地方は特に雨の多い地域です。苔が至る所に映えていました。




昼食に立ち寄ったホテルのフロントには可愛らしい苔の羊のお人形が。




グラスミアのホテルでの食事。フモス。




グラスミアの町で急に人が多くなりました。少しウィンドウショッピング。







ウォーキングの楽しみの一つは野生の植物です。




野イチゴ。




日本から湖水地方へのツアーは9月でほとんど終わってしまいますが、実はずっと前に11月にひとりで訪れたことがありました。その紅葉の素晴らしさは忘れられません。少し寒いのですが、ちゃんとしたウォーキング衣類、靴を持って行けば大丈夫。観光客もほとんどいません。

この時期の再訪問を毎年考えるのですが、今年こそは行けるかも?新しいウォーキングルートを見つけるのも楽しみです。

心と身体の洗濯をしたくなったら、ちょっと田舎に足を延ばしてウォーキングをしてみましょう。

8/20/2019

自然の中で動物と接する

今回の湖水地方のツアーに関するお客様のご要望は、自然の中でのウォーキングの他に、「自然の中で動物に接すること」でしたので、「アルパカと自然の中を歩く」「マンカスター城でふくろうが飛ぶデイスプレイを見る」「羊飼いの体験」「赤いリスに出会う」ことを考えていました。

赤いリスは、ピーターラビットの「リスのナトキン」でお馴染みですが、今は絶滅の危機に面しています。スコットランドと湖水地方でたまに見かけるようですが、私はワイト島で一度見ただけ。

湖水地方でその体験ができたら・・・・と思っていたのですが、残念ながら今回も湖水地方で見かけることはありませんでした。

ワイルドパークを含む動物園のような不自然な環境で動物を見るのは好きではありませんし、お客様も望んでいらっしゃいません。

まずはマンカスター城を訪れました。このお城はペニントン家が800年に亘って所有するお城です。ここのシャクナゲは見事で、ずっと前に訪れた時に見た大きさ、美しさは実に感動ものでした。








今回は、お城の敷地内でのふくろうのデモンストレーションを日程に入れました。マンカスター城は鷹、わし、ヴァルチャー、フクロウなどが保護団体(Hawk Conservancy Trust)と関わりながら一般の人たちの自然、動物保護への理解を深めるために飼われています。 


















次はアルパカです。森の中をアルパカと一緒に歩きます。



















大人しく、愛嬌のある顔のアルパカと一緒に森を歩くことは癒しそのものです。たまに小雨が降りましたが、全く気にならず1時間半はあっと言う間に過ぎていきます。





次はお客様のたってのご希望で羊飼いの経験。実はお客様は羊飼いが犬と一緒に働く光景を見たかったのだそうですが、私はてっきり羊飼いになる体験と勘違いしていました。そんな訳で実際に羊飼いのトレーニングとなったわけです。


まずは先生のデモンストレーション。遠いところにいる羊を口笛で犬に合図を送ると犬は走ったり、止まったり、ゆっくり歩いたり、右に周ったり、左に周ったり・・・・見事です。




その後、本物の羊飼いから合図を教わって、今度はお客様が犬に合図をしながら羊を囲いの中に誘導します。









あまりの賢さに(お客様ではなく、犬です!)びっくり。最初これから一緒に働く犬に30秒くらいリードを付けてお客様と一緒に歩くと、もうその犬は「これからの私の主はこの人」とわかるそうで、それ以後は遠くにいてもお客様の合図をちゃんと聞き分けます。

普通、犬は人間の5歳児の頭脳を持っているそうですがこの犬種は(ボーダーコリー)一番賢いそうで、大人と同じくらい賢いのでは?と思うほど。

自然の中で動物と過ごすという体験を通して、心の安らぎを存分感じていただけたようです。動物と人間が同じレベルで一緒に働き、一緒に楽しむという素晴らしい時間を体験をしました。

8/19/2019

湖水地方満喫ツアー

すっかりご無沙汰してしまいました。ツアーや私用が重なり、二日前に自宅に戻りました。

ツアーは、今回は湖水地方のみ6泊という超贅沢なツアーでした。今まで何度もイギリスに来られたお客様で、今回は「湖水地方をじっくり味わいたい」というご希望です。まずお客様は日本からブリュッセル経由でマンチェスター空港へ。そこで私がお出迎えして空港からタクシーで15分ほどのイギリス的なホテルで一泊、翌日湖水地方に向いました。ツアー終了後は同じくマンチェスター空港までお客様をお見送りして私はロンドンに向かいました。

通常日本からのツアーでは湖水地方はせいぜい2泊です。そしてピーターラビット、詩人ワーズワース関連の場所を周り、ウィンダミア湖の遊覧をして次の目的地に向かうのが定番です。今回のお客様はそれらはすでに以前訪れたので、今回は完全にカット。自然を満喫するツアーに徹したいというご希望でした。




沢山のウォーキングをしましたが、初日は余裕を持って。歩き疲れたら遊覧船に乗って湖水の観光です。ダーウェント湖の遊覧船。





私の車で行く場合は、スタート地点と終了地点が同じでなければならず、マンカスター城を訪れた日は運転手付きの車を手配しました。

でも午前中の霧の深さで、湖水地方でも運転が難しいと言われるハードノット・パスではさすがに地元の運転手も運転は慎重に。



       グニャグニャの小道、ハードノット・パスが見えますか?
幻想的な景色はまた格別でした。




2000年前にローマ人はこんなところまできて要塞を作りました。どうやって?
石を集めてきて、ちゃんとした形に積み上げたのでしょうけど「ここに要塞を作るのだ!」という意思の強さ!敬服します。





羊もこんなところまで来ています。湖水地方でよく見かけ、ピーターラビットの作者ベアトリクス・ポターが保存に力を注いだハードウィック・シープ。





前日に降った雨で滝の流れが異常に幅広く、勢いよく流れていました。


この後はアルパカとのウォーキングについてお話ししますね。