明けましておめでとうございます。
2022年は、あっと言う間に駆け抜けていった気がします。私にとってのこの1年は公私ともに忙しい一年でした。やっと世界中からの観光客も戻り、私も秋ごろから徐々に日本の方をご案内しています。
ズームトークは今月のトークで第40回目を終了しました。参加者にイギリスに関して益々興味を持っていただくことは、私にとってはこの上ない歓びです。また個人的には40年近くにわたるガイド生活のまとめ、おさらいとして、忘れていたことを思い出したり、新しい情報を発見したり、有意義な機会だと思っています。
私にとって、ツアーガイドとしての仕事は、日本語を話す唯一の機会でした。ですから日本からの観光客が皆無になってしまったパンデミックの期間は、ズームトークが日本語を話す唯一の場でした。でも日本語云々という以上に私にとっては、色々な発見があることに気づきました。
トークの後での参加者との会話は、日本で暮らす方々の他、イギリス在住の方も交えて、楽しく、有意義な時間です。日本とイギリスの文化、国民性の違いなどを皆さんで話し合って、色々な意見を交換できることは視野を広げ、更なる興味の追及につながります。私にとっても両国について、いつも新しい発見があります。
2022年は恐ろし事件、悲しい戦争が起こり、ニュースを見るたびに心が沈みました。まず、アメリカでの国会議事堂襲撃事件、ロシアのウクライナ侵攻に始まり、世界中に起こった不安定な気候、不景気・・・・そのほとんどが解決しないまま2023年に突入です。特にウクライナ戦争は、エスカレートする一方で今後がとても心配です。
あまりに暗いニュースばかりで、ついニュースには目を閉ざしたくなるような状況で、メディアは特別なプロジェクトを作り募金活動をする人々のことが頻繁に取り上げています。それを見ながら「ああ、世の中も決して悪いことばかりじゃないな。」と思うのは私だけではないでしょう。
トム・ムーアさんは腰の手術を受けた後、歩行器を使って自宅の庭を歩き、イギリス医療保障制度(National Health Service ・・・NHS)のために2300万ポンド(34億円)を集めました。
ムーアさんに影響を受けた5歳のトニー・ハジェル君は幼い頃に両親の虐待を受けた結果両足を切断されましたが、彼を救ったNHSのために10キロ歩き、170万ポンド(2億5000万円)の寄付を集めました。
また元ラグビー選手のケヴィン・スィンフィールドは、同じラグビーチームの選手で不治の病である運動ニューロン病(motor neurone disease)に患った親友のために、そして同じ病気で苦しんでいる人たちのために7日間、482キロ走って(東京ー大阪間が500キロ)270万ポンド以上(4億円)集めました。
スィンフィールドさんの言葉です。There's one thing for sure - that our country cares.
今年こそは世界に平和が戻り、皆が安心して暮らせる地球になるように、また世界の国々が団結して未来のために地球環境を改善していく世の中になるよう祈らずにはいられません。
皆様にとっても幸多い年でありますように。