11/29/2020

聖アンドリューの日

 明日11月30日は聖アンドリューの日です。聖アンドリューはロシアやルーマニア他の国の守護聖徒になっていますが、スコットランドもその一つです。そしてスコットランドでは国旗に聖アンドリューのシンボルである斜めの十字架を入れた旗が国旗になっています。

ほとんどのキリスト教の世界では生きているときに敬虔で、尚且つ良い行いをした人は死後しばらくしてからSaint(聖者)と認定されます。聖アンドリューはキリストの12使徒のひとりでキリストの死後、教えを伝道した人物です。

ゴルフをされる方でしたら、世界一古いゴルフ場のあるセント・アンドリュースの町はご存じでしょう。実際、聖アンドリューはブリテン島には来たことはないのですが、西暦345年に聖ルールによって、聖アンドリューの遺骸がスコットランドに持ち込まれ、現在のセント・アンドリュースの教会に埋葬されたそうです。

聖アンドリューはギリシャのある地方で磔刑にかけられ殉死するのですが、その時に「自分はキリストのような価値ある者ではないので、十字架ではなくX字架に」ということで、スコットランドの国旗も同じくX字が入っています。



さて、聖アンドリューの日は1729年、アメリカのサウスキャロライナ州にあるチャールストンという町で、福祉活動を目的にスコットランド人協会が(先祖や自身がスコットランド人が会員)設立され、その時に「聖アンドリューの日(St Andrew's Day)」を定めたようです。

私は30年くらい前にサウスキャロライナにある小さな町に住んでいたことがあり、イギリスに戻る直前に「アメリカに住んだ記念に近場を周ろう」と家族全員で車でサウスキャロライナをあちこち回りました・・・・・・周るというのは間違いで、触ったと言う方が正解です。アメリカは何せ広い!行けども行けども目的地に着かない・・・・

で、どうしても行きたかったチャールストンだけはしっかり観光してきました。昔の綿農園ではオーナーの立派な家を見学、そしてガイドから奴隷たちの話を聞きながら小説「風と共に去りぬ」の世界にどっぽり浸かってきました。

話が脇にそれてしまいましたが、日本でスコットランドを思いながら明日はウィスキーなど飲みながら聖アンドリューの日をお祝いしてください。





11/25/2020

朝焼け・夕焼け

 しばらくご無沙汰してしまいました。私の生活は依然として変わりありません。第二のロックダウンの真っ最中ですが、月に2回くらいは薬などを買いに町に出たついでにコンビニに寄って、野菜、果物を買っています。コンビニも相変わらず入店者数を制限していて、前の人との距離をあけて外で5分くらい待つこともあります。

そんな中で散歩は一日のうちで一番の楽しみです。ここ7か月以上、コロナのお蔭で急いで家に帰る理由はありません。今まで足を止めて見ることもなかったものもじっくり観察するようになりました。

画家コンスタブルは、カントリーサイドの腐った木までも美しいと思うようになり、それが彼を画家にしたと言っていますが、その気持ちがちょっとわかるようになりました。













ところで、東京の妹も毎日散歩に行って、時々出会った植物や景色の写真を送ってくれます。先日はとても素晴らしいピンクの朝焼けの写真が届きました。函館の妹も感激するほどの素晴らしさです。

日本の人はこれを見ると、単に「綺麗!」思うでしょう。でも私は、「大丈夫かな?」という気持ちが先に立って、早速妹に「今日は天気が悪くなるかもしれないから気を付けてね。」とメッセージを送りました。

イギリスでは諺にもあるのですが、朝焼けはは悪天になる証拠と信じられているからです。

羊飼いも、船乗りも皆知っています。

' Red sky at night, shepherd's delight. Red sky in the morning,  shepherds's warning.'

' Red sky in morning, sailors take warning.'

日本でも知っている人は知っているでしょうが、イギリスでは結構常識になっています。

それは聖書にも書かれているので、昔から単に迷信として片づけられなかったこともあるかもしれません。今では科学的にも証明されていますが、朝外出していて真っ赤な朝焼けを見たら、少し急いで帰るのがいいですね。

最近は日が短くなって、毎日の2度目の散歩も4時前に出かけるようになりました。そして昨日、素晴らしい夕焼けに出会いました。黒い部分は野原なのですが夕焼けの下、羊たちが沢山いました。


こういう劇的な空の模様、太陽はターナーの絵によく描かれていますが、コンスタブルにも描いてほしかったなーと思いながら野原を一周してきました。



11/16/2020

カルチャーツーリズムUKによる第二回目オンライントークのお知らせ

カルチャーツーリズムUK主催のオンライントーク第二回目のお知らせです。タイトルは「クリスマス~伝統と習慣」です。



イギリス人が一年のうちで一番楽しみにしているクリスマス。一か月前のクリスマスプディング作りで秒読み開始。24日のクリスマスイブから26日のボクシングデーまで、イギリス人はどのようにしてこの期間を過ごすのでしょう? クリスマスには欠かせない特別料理、お菓子、クリスマスツリー、サンタクロース、クリスマスクラッカー、ミンスパイ・・・・これらの歴史や習慣を写真と共に学んでいただきます。


第二回目オンライントーク 「クリスマス ~ 伝統と習慣」
 
期日:2020年12月15日(火曜日)
時間:午後8時(英国時間 午前11時) 約1時間
最低人数:1名
最高人数:30名
料金¥1000

イベントへのお申込み、またはお問い合わせはこちらにお願いいたします。

info@culturetourismuk.com

 

11/11/2020

第1次世界大戦終戦記念日

 昨日、第一回目のカルチャーツーリズムUKのオンライントークを無事終えました。阪急英国フェアーの際のトークに引き続き私にとっては2回目のオンライントークでしたが、今回はZoomの操作は完全に自分一人でしなければならず、ここ一週間はその練習ばかりしていました。「うまくできるかも?」と少し自信がついても、その次の練習はまた逆戻りしたり。写真、動画の操作法がなかなかうまくいきません。

大勢の方々にお申し込みをいただきましたが、Zoomの招待メールが迷惑メールに入っていたり、おひとりの方は送信の記録はあるものの迷惑メールにも入っていなくて完全に消えてしまったようです。そういうこともあることに気が付きました。

時々マイクの調子が悪かったりご迷惑をおかけした箇所もありましたが、皆さん辛抱強くお付き合いいただき、ありがとうございました。予定時間をかなりオーバーしてしまいましたが、イギリスの空気を少しでも感じていただけたらうれしいです。私も直に皆さんとお話ししている感じで、実に楽しいひと時でした。

さて、今日は11月11日、第一次世界大戦が終結した記念日です。この日に一番近い日曜日は(一昨昨日)リメンブランス・サンデー Remembrance Sundayと言って、11時に戦没者のための黙とうが行われます。ロンドンのホワイトホールにある戦没者の記念碑にはロイヤルファミリー、政治家、退役現役軍人が集まって式典が行われますが、今年はごくわずかな人のみ実際に参加し、あとは皆さんテレビで見ていたようです。

この時期には、戦争で負傷した方々やご家族の方のための寄付金を募るためにポピーの花が売られます。戦争記念碑にもポピーの花です。第一次世界大戦で激戦が行われたフランダースの戦地にしばらくしてからたくさんのポピーが咲きだしたことで、ある軍医が詩を作ったのがきっかけでポピーは戦没者の血から生まれると言われるようになり、毎年寄付金を募集する際に紙で作られたポピーが売られます。




ウェストミンスター寺院にも戦没者の名前が書かれた十字架とポピーの花。





私の住む町でも毎年式典が行われますが、今年はロックダウンの中セレモニーは中止です。その代わり11日の11時には近所の人が玄関口に出て皆で2分間の黙とうが行われました。

例年の式典では記念碑のところを退役、現役軍人、そして子供たちがパレードを行いますが、今年はそれも中止でした。下は3年前の写真です。

     









いつも散歩で出会う犬までポピー。(因みにこの犬の名前もポピー)






注)今までこのブログを私のホームページからご覧いただいている方にお知らせです。ホームページは(Eikoku4you)しばらく更新していませんでしたので情報も古くなってしまったために、この度ホームページを閉じることにしました。
ブログは下記のホームページからご覧いただけます。

yumikotivers.blogspot.com  




11/02/2020

世界ヴィーガン・ディ

 昨日11月1日は世界ヴィーガン・ディでした。ここ数年ものすごい勢いで増えてきているヴィーガンのライフスタイルですが、世界ヴィーガン・デイは1994年にイギリスで当時のヴィーガン協会の会長が作りました。

それはちょうどヴィーガン協会が出来て50周年を迎えた年でもありました。

この日の前夜はハロウィーンの日で「Trick or Treet」とお菓子をもらいに子供たちが家々を周る日。その日の朝に、私は子供たちのために、ハロウィーン・カップケーキを作りました。




ところがこの日は朝から雨風のひどいお天気。誰も来なかったので、代わりに私がカップケーキを近所の子供たちに届けました。ハロウィーンの怖いドレスを着て自宅待機の子供たちに少しは笑顔が見えてうれしかったです。

世界ヴィーガン・ディに戻りますが、世界中でヴィーガンの暮らしが広まっています。動物愛護、環境問題、健康の理由でヴィーガンになる人がほとんどです。私はもう10年以上ヴィーガンの暮らしをしていますが、今では昔は動物に由来するものを食べていたこと自体不思議な気持ちになるほど、完全菜食の生活をしています。

10年前に日本に行った時に、函館のレストランで娘の誕生祝をしました。美味しいヴィーガン料理がテーブルに並び、それはそれは素晴らしいひと時でした。最後にお店の方に感謝の気持ちを込めて、娘がスピーチをしました。

「今日の食事のために、動物が一匹も殺されなかったことは素晴らしいことです。気持ちよく、そして美味しいお料理をありがとうリがとうございました。」

昨日はお隣さんがヴィーガンのスコーンを持ってきてくださいました。ジャム、クリームももちろん全て植物から作られたものです。

環境汚染も最小限に、そして動物を苦しめず、健康にも良いというヴィーガン食は、将来の食生活の主流になると信じています。


11/01/2020

美しいマッシュルーム

 昨日ボリス首相の記者会見でついにイングランド全土にわたってのロックダウンが発表されました。と言っても、3月のロックダウンよりかなり緩いもので、保育園から大学までの教育機関はオープンです。

でも私の生活はあまり変わりません。感染したら危険人物の主人と一緒の生活で外部との接触を避けていますので、散歩以外は家にいます。ただ、一か月に2度ほど町にバナナを買いに出かけるのが、これからは行けなくなるくらいです。(バナナはスムージーに使うためにすぐに切れてしまいます。)食料品は今でもスーパーの配達に頼っています。

でも、ひとつ残念なことがあります。例年ですとこの時期は紅葉を見に植物園、森林園、公園にしょっちゅう行っていたのですが、今年はそれができません。いつも散歩に行く公園は列車の線路拡大で、木々の前に塀がめぐらされていますし、ルビーが足を怪我したので近くの林にもしばらく行っていません。

ロンドンに住む親せきから公園の写真が送られてきました。



今年はマッシュルームがあちこちで見られます。今まで紅葉に気を取られていて上ばかり見て歩いていて気が付かなかったせいでしょうか?それとも今年は特にマッシュルームが元気に育っているのでしょうか?

じっくり観察すると、実に綺麗!


















食べたりはしませんのでご心配なく。きっと全部毒キノコでしょう。でも見るだけでも心の栄養になります。

ロックダウンの最中でも、日々気持ちの栄養だけは摂って暮らしたいものです。