4/26/2015

ああ~ 函館~

今回の帰国の主な理由のひとつに函館の町興しに協力したいという妹たちの応援がありました。私には函館に弟、妹、東京に妹がいます。最近の調査で‘消えゆく町’のひとつとして函館が入っていたのを知り、東京の妹が「何とかして食い止める!」と立ち上がったのが始まりです。そこで、今回は函館のあるホールを借り切って3人で(弟は人の前に出ることが苦手で、当日は裏方役)トークをしてきました。

函館に帰ってから、町興しに関するイベントのいくつかに参加しました。すでに一生懸命活動している方や、志を高く持っている方たちにもお会いしました。そのたびに‘観光都市函館’の可能性がより鮮明に感じられました。

私はロンドンに住んでいて、妹たちとのイベントで出来ることは観光立国イギリスを観光ガイドの目線で紹介すること。そこで函館で使える可能性のあることを話しました。東京の妹の方は経済学者であるハズバンドと共に会社を作って、すごい息の入れよう。今回が函館でのデビューとなったわけです。

函館の妹はチラシを作って配ったり、会場の手配などしてくれました。パソコンに関しては私と同じくらい音痴である彼女が、東京の妹が作成した資料を皆さんに見ていただくようプロジェクターの手配などしたことは正に奇跡でした。

こういうことには全くの素人である私たち。当日直前までパソコンのトラブルやトークのリハーサルなど(何せ3人が全部そろったのは数日前でしたから)てんてこ舞いでした。結果はどうであれ、3人で「ここまでできれば上出来だったと判断しましょう。」とお互いを慰めながら当日を迎えました。

予約不要だったので、どのくいらい集まっていただけるのか見当もつきませんでした。でも、
「10人でもいい。私たちの気持ちを伝えることができれば大成功」と、まるで戦場にでも行く気持ち。

でもありがたいことに会場はほぼ満席。95名の方に参加いただきました。


 
 
我々3人の年を合わせるとなんと176歳(言いたくはありませんが)!!! ここで若者の声も聴いていただこうと現在活性化に闘志を燃やし、活動を続けている竹田氏のトークで締めくくっていただきました。(座っているのが東京の妹です) 彼の5分のお話は我々3人の内容を合わせたのと同じくらいインパクトがありました。「ああ、こういう若者こそがこれからの函館の宝だなー」とつくづく思いました。
 
 
 
 
 
 
予想以上に大勢の方々にお集まりいただき感謝です。ありがとうございました。
 
 
さて、イベントの後は‘バル街’に繰り出しました。年2回行われるこの‘バル街’とは飲食店のハシゴのようなもので、立ち飲み、立ち食い、音楽などを楽しむ行事で今年は全部で71店が参加。料金は5枚刷りの3500円のチケットで(一軒700円)、飲み物一品と軽い食事がつきます(ほとんどのお店で出されるものの内容から考えても赤字ですね、あれは)。 スペイン料理レストラン‘バスク’のオーナーシェフである深谷氏が始めたもので今回が23度目となりました。
 
 
 
 
地図を見ながらバル街に向かう人たちです。
 
 

 
 
 
 
 
 
 
お店もさまざま。特徴のあるお店に惹かれます。多くの友人たちはこの日ボランティアに出向いて。
 
 
 
 
 
 
1879年創立の五島軒は北海道で初めて有形文化財に登録されたところ。学生時代はここのアイスクリームが好物で、週に一度はお小遣いを持って出かけていました。当時の価格は50円。学生の身分では贅沢な50円でした!
 
 
 
 
 
 
何故か北海道で沖縄音楽。でもそんなところがバル街の良さなのでしょう。
 
 
 
 
 
 
階下が満席。「それじゃー2階にどうぞ」と通された部屋にはすでにたくさんの人が集まっていました。ここは普段はお店のオーナーが個人的に使っている部屋?
 
 
 
 
 
うん、函館はやっぱりいい!今まで知らないことが沢山ありすぎました。生まれ故郷なのに。このすぐ後で「世界料理学会 IN HAKODATE」が開かれました。世界中の有名シェフが集まり数日にわたって行われるイベントで、今年はなんと世界的に有名なエル.ブジ(休業中)のシェフも訪れるとか。私は残念ながら帰国日が迫って参加できませんでしたが、今年のテーマは「発酵」。特に興味のあるテーマで実に残念。
 
こんなに素敵な函館をつぶしてはいけません!私はともすると、イギリスのガイドであるということをしばらく忘れてしまうくらい今回は大阪、東京で函館の宣伝をしてきました。いつか函館ツアーを組みましょうか?
 
今回の経験で、函館の人の温かい心を再度身に沁みて感じました。‘人の心’がつまり観光都市函館の一番の強みであることを感じました。おもてなしのこころは表現方法によっては訪れる人に誤解を与えることもあります。これからそういうところを考えていけば観光都市として日本、世界にもっと広がって行く可能性があります。
 
次回帰函するのが楽しみです。