6/05/2016

カルチャーツーリズムUK初のツアー

一昨日カルチャーツーリズムUK初のグループツアーが無事終了しました。翌日、帰国された方や数日延泊される方など、現地発着のツアーでしたので航空便も自由に選んでいただけますし、にッ数もそれぞれの都合に合わせられること、またロンドン在住の方にもご参加いただけたことで新しいタイプのツアーには適していることも実感しました。

このツアーが終わった直後に他の仕事が入っていて、明日から湖水地方ですので今日は簡単にツアーの報告をさせていただきます。詳しくはカルチャーツーリズムUKのサイトにいつか(7月に入ってからになるかもしれませんが)載せますのでご覧ください。(www.culturetourismuk.com)

ツアーは皆さんが前日から宿泊されているロンドンのミレニアム.グロスターホテルからスタート。この日は午前中にヴィクトリア&アルバート.ミュージアムを2時間強の時間でご案内しました。今回は完全に紅茶、食に関係のある部分のみのご案内でしたが、とにかく見ていただきたいものが多すぎて最後には少し駆け足になってしまいました。でも皆さんにはここから始まるツアーの予備知識を学んでいただけたことと思います。

そして3時半頃にデンマンカレッジに到着。それぞれのお部屋にチェックインです。





カレッジのベッドルームは基本的に全てシングルで、それぞれの部屋は20万人以上の会員を持つWI( Women’s Institute 婦人会)の支部の人たちがデザインしたもの。私の部屋は東ケント州支部のお部屋でした。素晴らしい刺繍が飾られていたり、全てのお部屋はセンスの良さがたっぷり表れていて素敵でした。






チェックインの後は、お茶を飲みながらミーティングです。
 
 




この日デンマンカレッジに到着した人たちへ校長、講師たちからの歓迎のご挨拶です。






翌日はベイキングのクラスです。ヴィクトリアスポンジ、ベイクウェルタルト、スコーン、ショートブレッドなどを習いました。


 



講師によるひとつひとつのお菓子の実演の後は皆さんにも作っていただきました。






長年お菓子を作り続けている方、今回初めてケーキを作る方と経験はまちまちでしたが、出来は大成功。使い慣れていないキッチン道具もすんなりとこなしていましたよ。


 












レッスンの合間には午前と午後にお茶とお菓子の休憩があります。





朝食、昼食はセルフサービス。暖かいもの、サラダなどお好きなものを召し上がっていただけます。









お菓子のレッスンの後は先生がデモンストレーションしてくださったものをいただきました。皆さんが作ったものはお持ち帰りです。日本まで持って帰られました。






翌日はティーカウンシルのティールームアワードで優勝し、後ご自身も審査員としてイギリス中を周られたアイリーン女史から紅茶文化のレクチャーを受けました。メンバーの中にはティーショップを経営されている方もいらっしゃって審査の対象になる大事な部分などを教えていただき、今後のビジネスに関して学ぶことが多かったようです。






エドワード時代のデザインで作られたティーガウンです。







 
 
 
レッスンの合間にカレッジの散歩。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カレッジのあるマーチャムの村の散歩も。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カレッジでの滞在後はコッツウォルズの観光です。
 
 
 
 

パブリックフットパスも歩きました。




ツアー最後は19世紀にアフタヌーンティを考え出したベッドフォード公爵のお宅ウォーバンアビーへ。











そしてロンドンに戻る前に日本の天皇陛下ご夫妻も訪問されたハートウェルハウスへ。
 





アフタヌーンティの前に広い敷地を散歩しました。

 






丁度金グサリの綺麗な時でラッキー。
 



ツアー最後の時間はやっぱりアフタヌーンティです。ハートウェルのアフタヌーンティは執事のような格好の方がサーヴしてくださって、なんとなく公爵夫人になったような.....
 




 



今回は告知してから締め切りの期間が短く、お申し込みいただくお客様の人数が気になったことももありましたが、カルチャーツーリズムUKとしての初めてのツアーですので催行人数に達しなくても是非催行したかったわけです。

その結果7名の方にお申し込みをいただきました。さまざまな年齢の方が日本全国から、そしてロンドンからご参加頂き皆さんとても素敵な女性たちで初めからすっかり気が合ったようで和やかな雰囲気の中で紅茶文化、アフタヌーンティ文化、そして最後には全てがつながるイギリス文化を実際に体験しながら学んでいただけたことは私にとっても本当に素晴らしい経験になりました。

何より、「このツアーでもっと自分を客観的に見ることが出来るようになりました。」「考えさせられることを沢山経験しました。」「また是非イギリスに来ます」というご意見が聞かれたことが私にとっては一番うれしいことでした。

今回の写真はメンバーの方たちのお許しを得て掲載させていただきました。ご参加下さった皆さん、ありがとうございました。またお会いしましょう!


 
 


またこのツアーにご協力をいただきましたDenman College, RSVP Butlers Ltd.,
 Prestige Incoming Servicesに深くお礼申し上げます。
 


5/30/2016

犬にチャパティ

インド人のご近所さんがチャパティを焼く時は、それをフォイルに包んでルビーとジャスパーのために持ってきてくれます。焼きたては美味しそうな香りがして、私も「一枚いい?」とルビーとジャスパーに一応ことわってお相伴。







ルビーは特に食が細く、乾燥したドッグフードだけでは食べてくれません。それで、煮魚を入れたり色々苦心するのですが、例外がこのチャパティと納豆です。このふたつはいくらでも食べてくれます。でもどちらも外国の食べ物。そこで考えました。もしルビーが日本人の母親を持たず(私のことですが)、インド人のご近所の人に出会わなかったら一生美味しいと思うものが見つからなかったかも?.....と。


そんなことを考えていいるうちに「人間も同じ」という結論に達しました。イギリスは昔から外国との 貿易を求めて世界中に航路を広げていきました。17世紀までの貿易はほとんどヨーロッパに限られていましたが、1660年以後はアフリカや西インド諸島まで、そして中国や日本とも貿易をするようになりました。貿易をするために多くの植民地を獲得し(それが正しいことかどうかは別として)、外国の文化をどんどん取り入れてきました。植民地からも人々が流れ込み、その結果色んな人種の坩堝になり色んな文化が入り込み、それがイギリス文化を形成してきました。

ここでは若者の多くはご先祖様から引き継いだ好奇心を強く持ち、「外国に出てみたい。色々なものを見て、体験してみたい。」と思っています。バックパックで旅をする若者の多くがイギリスや、アメリカ、カナダ、オーストラリアなど英語圏の人が多いのももしかしたらそんな歴史的なことが理由になっているのかもしれません。

もちろん私は日本の方にイギリスに来ていただきたいとは思いますが、イギリスではなくてもとにかく他の国に行って、そこの空気を吸っていただきたいというのが私の日本の方々に贈りたいメッセージです。

明日からツアーが始まります。冬眠期が長かったのですが一挙に忙しくなってきました。6月はその後もツアーが続きますが、お客様との新しい出会いが楽しみです。

5/28/2016

ブティックホテルでのヴィーガンイベント ~ チェルシー.フラワーショー

先日のブログでヴィーガンのアフタヌーンティをご紹介しましたが、今日は同じホテルのイベントのことをお話ししたいと思います。

5月の末に毎年行われるチェルシー.フラワーショーは1912年から続いている多分世界一有名なフラワーショーでしょう。王立園芸協会が主催するこのフラワーショーには日本からの出展者も多く、今年も何人かがゴールドを取得しているはずです。私は2年に1度くらいの割で仕事で訪れるのですが、今回はこの期間のフラワーショー関係の仕事は無し。ちょっぴり淋しく思っていたところ、友人からのインフォメーションで「La Suite West-Hyde Parkでチェルシーのフラワーショーにかけたヴィーガンの夕べがある」と聞いて行って来ました。

イギリス在住の友人たちでヴェジタリアン/ヴィーガンではない人でも食好きはヴィーガン食に興味を持っている人が多く、今回もグルメ仲間と一緒に参加しました。サービス料込みで22ポンド50ペンスというのもロンドンでは格安の料金です。

まずはウェルカム.モックテル(アルコールなしのカクテル)は、ジャスミン.ティーとライムジュースにレモネードを加えたもの。いつもは私たちの食事会はHさんが幹事ですが(彼はB級グルメレストランを探し当てる天才です)、今回は私が幹事役。彼の感想がとっても気になっていたものですから、このモクテルを飲んだ時の彼の一声「うまいっ!」が聞けて一安心。ジャスミンの花が入っていて、今まで飲んだことがない味でした。




スターターは、エルダーフラワー、ビートルートとアボカドのサラダです。
 
 

 
 
メインはネトル(イラクサ)のピューレーと、ハーブ入りアーモンドフェタチーズのラヴィオリです。チーズと言っても、もちろん牛乳で作られたものではありません。ヴィーガン料理を作るのに初心者が一番苦労するのが、料理にコク、ウマミを出すこと。美味しいヴィーガン料理は、動物性スープや魚から取ったダシよりはかなり繊細で上品なウマミがあります。
 
 
 
 
 

 
デザートは薔薇の花びらのメレンゲが添えられたイチゴとローズヒップのタルトとです。メレンゲも卵で作られたものではありませんが、食感は全く変わりません。ナチュラルなバラの香りがほんのりと。
 
 
 

 
 
最後にシェフのニック.ハートランド(名前も素晴らしい!)が挨拶に現れた時は参加者から大喝采を受けました。
 
 
 
 
La Suite London-Hyde Parkではこのようなイベントが月に一回くらいの割で催されます。
 
 

5/24/2016

白が綺麗な季節

日本からは「暑いです。」とか「30度を超えました。」とかいう内容のメールが届いています。まだ5月というのに暑いですねー。ロンドンはと言うと平均16~17度という気温。朝晩は返って寒いくらいです。今日の天気予報ではスコットランドの方は12度とか13度と出ていましたよ。

昨夜の珍しく大きな音を立てて降った雨も上がり、今日は朝から晴天の清々しい火曜日です。たった今、子供たちとの散歩から帰ってきました。いつも行く公園ですが、お天気によって雰囲気が随分違います。今日は、本当に真っ白い花たちが目に眩しいくらいでルビーとジャスパーのリードを片手に持って時々引っ張られながらも、もうひとつの手で写真を写してきました。ぶれているのはそのせいです(と言いたいところですが、カメラの腕だと思います)。

 
沿道や川岸などイギリス中どこでも見られるカウパセリの美しさには格別です。
 



 
 
 
 
 



白いカウパセリの下にはキンポウゲ(Buttercup)のつやつやした黄色。
 
 



イギリスの公園に良く見られる柳。




小さな川はカウパセリで埋もれてしまいそう。




サンザシ(左)も満開です。それはまるで雪にすっぽり覆われた枝のようです。
 

 
 
 
 
 
 
 


そしてエルダーフラワーも。今年はちょっと早いような気がします。

 
 



エルダーフラワーはコーディアル(甘い飲み物)にも使われますが、デザートの飾りにも。花が終わったあとになるエルダーベリーもミネラルウォーターの香りづけなどに使われます。
 




イギリスの野生の花で忘れてはならないデイジー。




商店街のグリーンベルトにも沢山咲いていました。
 
 



さあ、ガイドの仕事がやっと始まりかけてきました。今日からちょうど1週間後にはカルチャーツーリズムUKの初めてのツアー「アフタヌーンティー文化を学ぶ」が始まります。アフタヌーンティはイギリス文化の大切な一部です。ティーの歴史は正に17世紀以降のイギリスの歴史と言っていいくらいで、アフタヌーンティ文化をきっかけに、イギリス文化そのものを学んでいただき、参加者の好奇心がそこからどんどん広がっていくのが私の願いです。

5/16/2016

ロンドンの今後

2016年に入り、イギリスでは色々な出来事が起こっています。デイヴィッド.ボウィーに始まり、超有名な歌手、コメディアン、手品師、プレゼンター、俳優が次々と亡くなり、その数のあまりの多さにテレビのニュースを見る度に「また?」の連続です。

6月のEU脱退か残留かの国民投票で、新聞でもテレビでも賛成派と反対派がものすごい勢いで討論しています。保守党にしても労働党にしても同じ党でも意見はまっぷたつに分かれ、それは正に戦いです。キャメロン首相や、労働党党首のコービン氏が残留を訴えるのに対し、つい先日までロンドン市長だったボリス.ジョンソンは保守党でありながら熱心に離脱説をとなえています。

かと思えば、イギリスは大金持ちには魅力の国だそうで(教育、税制、レジャーなどにおいて)、世界一大金持ちが多い国と言われています。その人たちは更に外国に貯金をしていてイギリスでの税金を免れています。ほとんどイギリスに住んで、仕事をしていながら「外国に住んでいる」という名目で税金を支払っていない超大金持ちが女王から勲章をもらったり....イギリス国民もうんざりの問題が沢山明るみに出てきました。

なんかこの国は変になってきました。私が最初にこの国に来た時は、確かに不況の真っただ中でした。それでも社会福祉は「ゆりかごから墓場まで」という言葉通り、他の国よりは進んでいましたし、人間が生きていくための最低限の生活はほぼ保障されていました。お金がなくても人々はそれなりに楽しいことを見つけて暮らしていた気がします。

それがサッチャーさんの時代に景気が回復し、更に新労働党を築いたトニー.ブレア(労働党と新労働党は全く違ったポリシー)のころから徐々に「イギリスはどうなっちゃったの?」と思い始めました。

昔のイギリス人が持っていた価値観は確かに変わりました。British Valueって一体何?そこから考えるようになりました。企業は短期間に大金を稼ぐことに一生懸命です。ロンドンは開発が進み、高級住宅が建ち始めました。19世紀中ごろから親しまれてきたレストランが、家賃が払えなくなり、閉店しました。

さてと、ここまではボヤキです。ここからはそんなイギリスに私が最近感じた光をお伝えします。

まず、ロンドン市長です。カリスマで野心家のボリス.ジョンソン(彼の目指すところは首相!?)に代わり、今度は労働党のサディク.カーンが当選しました。保守党候補のザック.ゴールドスミスは大富豪の息子、方やサディク.カーンは移民でバスの運転手だった父を持つ労働者階級出身です。そして結果はご存知のようにカーン氏が圧勝しました。ロンドン史上初のイスラム教徒の市長が誕生したのです。

ボリス.ジョンソン





サディク.カーン




これって、素晴らしいことと思います。肌の色、宗教に関係なく人間として信頼を置く人に投票するってなかなかできないことです。それを実現したロンドン市民に声援を送ります。これこそがBritish Valueではないでしょうか?だからこそ、16歳で学校を出て社会人になったメジャーさんが首相になり、ビートルズ、ミニスカート、パンクファッションなどが誕生した気がします。肩書云々ではなく、その人の真の能力を大切にする価値観です。

ゴールドスミスが敗れた理由のひとつにフェア.プレイのことが挙げられています。彼はカーンがイスラム教の過激派と交流があるような写真を使って、市民の票を稼ごうとしました。全く根拠のないことです。イギリス人にとってはスポーツでもなんでもフェア.プレイが一番大切なことです。

そして忘れてはならないのが新しいもの、外国人、違う文化を受け入れる心の広さです。必要な伝統、習慣を守りながら時には新しいものを取り入れる心です。

ロンドンの街中に出る度に、新しい建物がどんどん建ち、人々は前よりも早いスピードで歩いています。どこに行っても工事をしていて車の渋滞もあちこちで起こっています。空気も汚れてきました。私には徐々に住みにくいロンドンになっています。でもその反面、新しい市長がどんなことをロンドンにしてくるのか、期待と興奮を感じます。それを実際に体験できないのは、すでにロンドンからの引っ越しを決めた私にとっては、ちょっと淋しい気もします。