インド人のご近所さんがチャパティを焼く時は、それをフォイルに包んでルビーとジャスパーのために持ってきてくれます。焼きたては美味しそうな香りがして、私も「一枚いい?」とルビーとジャスパーに一応ことわってお相伴。
ルビーは特に食が細く、乾燥したドッグフードだけでは食べてくれません。それで、煮魚を入れたり色々苦心するのですが、例外がこのチャパティと納豆です。このふたつはいくらでも食べてくれます。でもどちらも外国の食べ物。そこで考えました。もしルビーが日本人の母親を持たず(私のことですが)、インド人のご近所の人に出会わなかったら一生美味しいと思うものが見つからなかったかも?.....と。
そんなことを考えていいるうちに「人間も同じ」という結論に達しました。イギリスは昔から外国との 貿易を求めて世界中に航路を広げていきました。17世紀までの貿易はほとんどヨーロッパに限られていましたが、1660年以後はアフリカや西インド諸島まで、そして中国や日本とも貿易をするようになりました。貿易をするために多くの植民地を獲得し(それが正しいことかどうかは別として)、外国の文化をどんどん取り入れてきました。植民地からも人々が流れ込み、その結果色んな人種の坩堝になり色んな文化が入り込み、それがイギリス文化を形成してきました。
ここでは若者の多くはご先祖様から引き継いだ好奇心を強く持ち、「外国に出てみたい。色々なものを見て、体験してみたい。」と思っています。バックパックで旅をする若者の多くがイギリスや、アメリカ、カナダ、オーストラリアなど英語圏の人が多いのももしかしたらそんな歴史的なことが理由になっているのかもしれません。
もちろん私は日本の方にイギリスに来ていただきたいとは思いますが、イギリスではなくてもとにかく他の国に行って、そこの空気を吸っていただきたいというのが私の日本の方々に贈りたいメッセージです。
明日からツアーが始まります。冬眠期が長かったのですが一挙に忙しくなってきました。6月はその後もツアーが続きますが、お客様との新しい出会いが楽しみです。