12/12/2016

一番おいしいミンスパイは?

そろそろミンスパイの季節になりました。ミンスパイとは英語圏の国では伝統のクリスマス菓子です。クリスマスイブには、子供たちは寝る前にサンタクロースのためにプレゼントのお礼としてシェリー酒とミンスパイを煙突の近くに置くのが習慣です。子供たちが寝た後でシェリー酒のグラスを空にし、ミンスパイは半分食べて半分をお皿に残しておくのは結局はお父さんの役目というわけです。





minceとは「細かく切る」「細切れにする」などの意味があります。ですから牛肉の挽肉はminced beef、ポークの挽肉は minced porkといいます。ところがmincemeatと言えば意味が違ってきて、干しブドウのような実や果物を香料で混ぜたもので、今ではミンスパイに使います。その起源は13世紀。十字軍の遠征から戻った戦士たちが、中近東から持ち帰ったレシピを基にしています。そのレシピとは肉の細切れが入っていたそうで、イギリスでは近年に入ってから(20世紀に入るとほとんど完全に)肉が取り除かれました。それでもスイットを(ビーフやマトンの腰のあたりの脂肪)入れるレシピは根強く残っていました。

それも最近では「くどすぎる」「健康に良くない」などの理由でスイットさへ取り除かれたものが多くなりました。

歴史的には17世紀に起こった清教徒革命の結果、クリスマスプディングと一緒に一時ミンスパイも禁止されたことがありましたが今ではクリスマスには欠かせないお菓子として人気です。

さて、先日友人の所に遊びに行った際に紅茶と共に出してくれたのがこのミンスパイでした。彼女はいつも自分で作るのですが、その日のミンスパイは市販のもの。私はどちらかと言えば市販のミンスパイはあまり好きな方ではなく、自分で作るか、忙しい年などはカットすることさえあります。

「このミンスパイ、どう思う?」と友人に聞かれ、(仕方なく?)食べてみました。ウン?おいしい!甘さも丁度よく、あっさり気味。パイ地(ショートクラストペイストリー)も軽くて、美味しいではありませんか!そしてメーカーを聞いて再びびっくり。アイスランド社の(主に冷凍食品を扱っているお店で、値段もかなり安めのチェーン店)ものでした。







実は有名な女性雑誌Good Housekeepingで色々なメーカーのミンスパイを食べ比べした結果、今年一位になったのがこのアイスランド社のもので100点満点の84点でした。

因みに他のメーカーの点数は
2位がスパー社(よくガソリンスタンドと一緒になっているコンビニ)で83点、、3位はベティズで75点、4位はアズダとマークス&スペンサーで74点、そしてハロッズはウェイトローズ、セインズブリー、アルディ(格安スーパー)と同じ8位で73点です。

ここでおもしろいのは値段です。アイスランドのミンスパイは6個入りで£1-50、スパー社は6個入りで£2-00、ベティズのものは12個入りで£10-00、アズダは6個入りで£0-89、ハロッズは6個で£8-95です。

改めて感じることは「高いから」とか「有名だから」という理由で「おいしい」とは限らないということ。8位のハロッズは4位のアズダの10倍の値段です。値段がこんなにも違うのはもちろん材料にブランディーを入れたり、箱が缶だったりすることも理由のひとつと思いますがミンスパイ自体は結局は買う人の味の好みの問題ということでしょうね。