12/05/2018

マフィンはマフィンでも・・・・

息子一家は毎年感謝祭をお嫁さんの実家があるアメリカで過ごします。先日も2週間の休暇を終えて帰ってきました。おみやげはいつも食べ物です。これがけっこうおもしろい食べ物を買ってきてくれるのですが、今回はマフィン。それも「アメリカ製伝統的イングリッシュマフィン」と袋に書かれています。






 ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、イギリスのマフィンとアメリカのマフィンは違います。通常日本で売られているマフィンはアメリカスタイルのマフィンで、カップケーキのような形です。甘いものとセイヴォリーのものがあります。チーズマフィンなどがそうですね。

イギリスのマフィンは19世紀に、まだ各家庭でオブンがなかったころに行商人が家々を周って売っていたそうですが、今ではスーパーやパン屋さんで買ってきます。そしておやつや、朝ごはんのエッグズ・ベネディクト(マフィンを平らに半分に切ってポーチト・エッグの他ハム、またはベーコンを載せ、ホランデイズソースと一緒に食べる。このレシピは実はアメリカ由来)などで見かけるものです。昔ながらのティーショップでも見かけます。

イギリスで朝食にホテルなどで甘いものが出されるようになったのは近年のこと。少なくとも私が初めてこの国に来た時の朝食時の甘いものと言えばマーマレードくらいのものでした。

考えてみればアメリカとイギリス、国が違うだけで同じ名前でも全く違った食べ物があります。昔サウス・キャロライナに住んでいた時の私の好物はビスケットでした。でもそれはセイヴォリーのスコーンのようなものでした。アメリカではイギリスや日本のビスケットは クッキーと呼ばれます。

息子たちが結婚してすぐに、「ピーナッツバターとジェリーのサンドイッチが好物」と聞いて、「ハー?」と思ったことがありますが、彼女の言うジェリーとはジャムのことでした。アメリカではイギリス伝統のデザートとして昔好まれたジェリーはジェロ(Jello-O)
と言うそうです。同じ英語を話すイギリスとアメリカでも私とお嫁さんは知らないうちに全然違う食べ物のことを話しているということがよくあります。

さてアメリカからわざわざイングリッシュ・マフィンを買ってきた息子たちは、「アメリカのイングリッシュ・マフィンはイングランドのマフィンより美味しいんだから。」と。どれどれ。今朝朝食に食べてみました。確かに違う。アメリカの方はもっと厚くて、少しねちょねちょしています。イギリスの物はもっと軽くてさっぱりしています。

アメリカのイングリッシュ・マフィン





イングランドのイングリッシュ・マフィン




 うーん、やっぱり私はイングリッシュのほうが・・・・・

ここ数日、一気に冬がやってきました。今日は3時前から暗くなり始め、家の電気をつけました。こういう時は、ギリシャやイタリアなどで撮影されたドラマを見て気持ちを盛り上げます。イギリスの冬はそれはそれでまた私は好きですが、やっぱり時には明るい太陽と真っ青な空のことを思い出したくなります。