先日UKWalkerのサイトのためのイングリッシュ・ブルーベルに関する記事を書きました。また16日のトークはイングリッシュ・ブルーベルのことをお話しするつもりです。世界中にあるイングリッシュ・ブルーベルの半分はイギリスにあると言われています。古代の森に咲く神秘的な青い花の中には妖精が住んでいると信じたくなる花です。
ところが1960年代に、野生のイングリッシュ・ブルーベルの中に繁殖力の強いスパニッシュ・ブルーベルが見つかり、それ以後どんどんイングリッシュが混血化して、全く違う花になっています。
何故スペインの名が付いたのかはわかりませんが、イングリッシュ・ブルーベルに関してはスペインは悪者扱いです。
スペインはスパニッシュ・フルーというインフルエンザの名前にもなってしまいました。1918年から2年以上続いたスパニッシュ・フルーのパンデミックは全世界の人工の3分の1である5億人が感染し、死亡者は2000~5000万人と言われています。何故スペインの名前がついてしまったのか?それは誰にもわからないことだそうです。
日本もありがたくない名前に使われてしまいました。Japanese Knotweedといってガーデニイングをする人は特にこの植物に気を付けないと早い勢いで広がってしまい、建物にも被害を及ぼすそうです。でもこの植物は日本から来たのではありません。日本を含むアジアに生息していたもので、日本に限ってのことではないのです。
そういう私も、愛するイングリッシュ・ブルーベルがスパニッシュに征服されてしまったら・・・・・とスパニッシュという言葉にはあまり良いイメージを抱いていなかったのですが・・・・少し前までは。
イギリスでは昔レッド・カイト(アカトビ)が多く生息していたのですが、コレクションとして卵を取る人たちが増え、ここ200年の間に数がグンと減りました。一時はウェールズでは数組の対のレッドカイトしかいなくなったと言われ、ずっと保護鳥になっていました。そして1990年にスペインから13羽のレッドカイトを連れてきたおかげで、今ではその数は1万羽になりました。それでもまだ保護鳥であることに変わりはありません。
私が5年前にここに引っ越してきた時、散歩の途中で時々見かけましたが、最近では一回の散歩に2,3回見られます。この地域は特に多いそうですが、いつも対で空を飛んでいます。「ピーッ、ピーッ」と」鳴きながら上空を滑らかに飛び回る様子を見るのは散歩の楽しみでもあります。