でも、小さな村でもご案内したい場所が沢山あります。観光バスを使わない場合は、路線バスやタクシーを使います。ただ、路線バスは待ち時間が多く週末は一日に数本、または運航していない地域もあるのです。でもそれに懲りずに移動は不便でも、是非日本の方には、あまり知られていない村も訪れていただきたいと思うのです。
私がドライバーガイドのライセンスを取ったのもそういう理由からです。車が一台通れるくらいの道幅があったら、小さな村を周るのも可能です。幸い運転は嫌いなほうではありませんし、車中でお客様と会話をするのがとても楽しいのです。私の車は運転手を除いて6名まで乗っていただける車です。でもほとんどの場合は3,4名ですから、個人的にどういうことに興味を持っていらっしゃるかがそのような会話によってわかりますし、その結果急に日程を変更することもしょっちゅうです。それがまたドライバーガイドのおもしろいところ。つまり当日にならなければどこに行くかさえ決まっていないことが多いのです。
お食事にしても、当日にお会いした時にどういうものがお好みかお聞きします。パブ?それともマナーハウスや、きちっとしたレストランで時間をかけていただく?またはティーショップで簡単にスープ?またはスコーンとケーキ?選択は色々です。あまり知らない場所でレストランにご案内する場合は、ドライバーガイドの同僚にきいたり、地元の友人にきいたりします。結果的には泊りの場合のランチは簡単にパブやティーショップで、夕食は定評のある地元のレストランでという場合が多いのですが。
数日前もドライバーガイドで日本のお客様をコッツウォルズをご案内しました。10月以降のコッツウォルズもまた、とっても素敵なんです。ただ、その日は前日まで相当の雨で我が家の近くの鉄橋の下は洪水になっていました。コッツウォルズも同じかなー?とちょっと気になりましたが、その日は雨も上がって観光の途中で青空も出てきました。
まずはミクルトンにあるスリーウェイズ.ハウスというホテルからスタート。日本でも‘プディングクラブ’の例会が行われることで知られているホテルです。
下の写真は朝のうちに訪れたスノーズヒルの村です。映画‘ブリジット.ジョーンズのダイアリー’のロケに使われた場所は正にここです。映画の中では人口の雪を沢山使って、とても寒そうなシーンを作りだしていましたが、この日は雪ではなく霧がかかっていました。
ボートン.オン.ザ.ウォーターを訪れる頃には霧も上がり、明るくなってきました。
11月になれば、毎年この川の真ん中にクリスマスツリーが立ちます。夏場の週末でお天気が良ければ、芝生が見えないほど多くの観光客が訪れることもあります。今のこの状況からは想像もつかないと思いますが。
コッツウォルズにはキッチンショップや、陶器のお店などが多く、村と村の間にお買い物も楽しんでいただけました。お昼はバイブリーの近くのパブで。いつものことながら、村はとっても静かなのに、パブに入った途端に大勢の人に驚きます。一体、この人たちはどこから来たの?と。
午後も素敵な村や町にご案内してその日お泊りになるカッスルクームに到着。今の時期はこの村も本当に静かで本来のコッツウォルズの雰囲気が満喫できます。
ずっと昔、まだこの村があまり知られていなかった頃、私はここの村をよく訪れていました。上の写真の場面が見下ろせるBBが好きでよく泊まっていたのです。夕方になると、ここに村人が集まってきておしゃべりを始めます。そういう光景を眺めるのが大好きでした。たまに、その輪に入れてもらってゴシップなどを聞かせてもらったりもしました。残念ながらそのBBは火事で焼けてしまい、今は改装されて個人の家になっています。
BBの向かいにあるカッスルインというのが、その日お客様が泊られるホテルでした。このホテルのレストランは仕事の際に時々ランチにお客様をご案内します。チェックインのお手伝いをし、お客様にお別れしてから村をぶらっと歩いてみました。
車に戻った時に、上の窓からお客様が顔を出されてびっくり。素晴らしい場所にお部屋が取れたようです。そこからの景色はきっと、私が昔眺めていた景色とほとんど変わらないのでは?と思います。BBが火事になってからは淋しい思いをしていたのですが、これからはカッスルインに泊まればいいわけですよね。これもお客様におしえていただいた貴重な例でした。
コッツウォルズはこれからの時期もとても素敵です。
夏場に見られない、感じられないコッツウォルズをこの時期に是非訪れてみてください。