4/18/2016

ブルーベルウォークまであと一週間

今度の日曜に行われる英国日本語ガイド協会主催の「ブルーベルウォーク」の下見をしてきました。今年はずいぶんブルーベルが早く咲き出したので、その咲き具合を見てきました。結果は5分咲きというところでしょうか。

昨日は朝起きてみると、見事に晴れ渡った空に真っ白の雲が浮かんでいました。「下見をするなら今日だ!」と、急いでサンドウィッチを作って出かけました。ロンドンのマリルボーン駅から50分ほど。チルタン線の列車の窓からは次から次へと青い空の下、輝く緑の牧草が鮮やか流れていきます。

Wendoverの駅に着いた途端に驚きました。皆ウォーカーたちではないですか!つくづくイギリス人は歩くのが好きだなーと感じました。そこには大きなバックパックを背負った若者たちや、杖を持った高齢者、そして犬も。









イギリスの列車は少しの追加料金で犬も,自転車もOKです。さて、ウォーキングといえばパブリックフットパスです。このブログでも何度もご紹介しましたが、例え私有地であっても一般の人が歩ける道の事です。





道と言っても作られた道とは限りません。時には勘で「こっちかな?」「それともあっちかな?」と....いつも歩いていれば人の通った後がわかるようになります。目線でわからなければ背伸びしたりして遠くを見たり、少し屈んでみると倒れた草の色の違いに気づくでしょう。




 
10分も歩けば耳に入る音は鳥のさえずりだけ。都会では味わうことのできない静けさです。
 




民家のそばにブルーベル? でもそれはスパニッシュとイングリッシュのハイブリッド。本当は純イングリッシュブルーベルの近くに植えてほしくないブルーベルです。イングリッシュブルーベルよりずっと生存力が強いので混血が増えてしまうから。


 
 
ドッグマーキュリーの小さな花の蕾はまだしっかり閉じていました。
 
 
 
 
今回ご案内するのはクームヒルに向かう途中の森です。森に入るとそろそろイングリッシュブルーベルが見え始めました。
 
 
 
 
 
今日は五分咲きといったところ。
 
 
 
 
 
 
 
これからの一週間の間に、もうちょっと開いて色ももうちょっと濃くなっていくことでしょう。そして香りも。
 
 
森を出てクームヒルの頂上に近づくとハリエニシダが沢山咲いています。
 
 
 
 
 


そしていよいよ頂上です。海抜260メートルの頂上からはエイルズブリーの谷が広がります。
 
 
 

 

 
 
 
 
 


 
頂上に立つボーア戦争で亡くなったひとたちの記念碑(ボーア戦争とは1899年から1902年まで、南アフリカの植民地をかけてイギリスとオランダ系アフリカーナが戦った戦争)です。下の階段になっているところに座ってお弁当を食べている人がいます。子供たちは階段を上ったり下りたりして遊んでいます。それを注意するひとも誰もいません。それどころか、そうしてはいけないと思うひとさえいないような感じです。こういうところを目撃すると、いつも日本との文化の違いをつくづく感じます。

 

 

 
この丘は元はチェッカーズが所有する土地でした。チェッカーズとはイギリスの代々の首相の別荘です。その建物は今でも首相が使っています。丘からは遠くに見えますが、今は工事中らしくグリーンの幕がかかっていました。
 
 
 
 
帰りもパブリックフットパスを使って、今度はベイコムヒルをウェンドーヴァーの町まで下ります。
 
ブライドルウェイとは馬の道で人間も歩くことができます。
 
 

 
Ridgeway (リッジウェイ)は、イギリスで一番古い道で少なくとも5000年の間人々が歩いている道です。その長さは南はストーンヘンジの近くの丘から北はバッキンガムシャーまで140キロあります。1972年にNational Trailに指定されました。ナショナルトレイルとは歴史や自然の保護、公共レジャー用に、またウォーキングの奨励のために法的に守られている道です。全部つなげると8万キロに及ぶ長さで、リッジウェイもそのひとつ。この件に関してはいつかゆっくりブログでご紹介したいと思います。ナショナルトレイルの標識にはどんぐりのマークが付いています。(この写真にもRidgewayという文字の左に白いどんぐりが描かれています)

黄色の矢印はパブリックフットパスの印。(ブライドルウェイの矢印は青)


 
 
 
ブルーベルの他にも野生の忘れな草やレッサーセレンディン(キンポウゲ科)、プリムローズなどが綺麗に咲いていました。
 
 
 


 
 
 
 
 
今回は森の中は泥になっているところが多かったので、参加される方はウォーキングブーツや(または防水のスニーカー)長靴をお勧めします。