11/10/2017

オックスフォードの町を眺める。

オックスフォードの町は大学以外にも見所がたくさんあります。と言っても、それらの多くは大学に関連した場所なのですが。

先日益子市の中学生12名をオックスフォードに案内しました。バーナード.リーチによって更に世界的に知られるようになった益子焼ですが、毎年益子の中学生がセント.アイヴスでホームステイをしながら文化交流をしています。セント.アイヴスはバーナード.リーチや濱田庄司が窯を作って陶芸に勤しんだ町で海岸沿いの美しい町。

さてオックスフォードはいつもバスや車を使わずに歩きの観光です。通常半日がせいぜいで、時にはクライスト.チャーチ(カレッジのひとつでハリー.ポッターのロケ地としても有名)を見てすぐにコッツウォルズやストラットフォード.アポン.エイヴォンに向かうこともあります。

でも先日は9時半から5時までのオックスフォード終日の観光でしたので、クライストチャーチはもちろん、大学所属のアシュモリアン博物館(イギリスの博物館ででは一般公開された最初の博物館で、大学に所属する博物館としては最古。1683年創立で大英博物館より70年早い。)も見学しました。

オックスフォードはテレビドラマや映画のロケ地としてもよく使われますが(「刑事モース」など)、必ずと言っていいほど出てくるシーンが高いところからの眺めです。そういう場所はいくつかありますが(カーファックス.タワーなど)、昨日は聖母メアリー教会の塔に登りました。以前上ったのはもう20年くらい前のこと。いくらなんでも14歳の若者と同じスピードで上ることは60を過ぎた私には無理かも?とちょっと心細くなりました。でも、「学生さんはみんな優しいし、いざとなったら助けてくれるでしょう」と挑戦することに!

ところが少しして息を切らせたのは学生さんたちです。私もハーハー息切れはしましたが最後まで上りました!127段!狭い階段を上りながら、少しづつ横に広がってきたお尻のことを考えてしまいます。




そしてついに最上階に到着。ここからの絶景にみんなため息。
カーブしたハイストリート。




お隣のオール.ソールズカレッジは1438年に建てられた大学院生のみを受け入れるカレッジです。特に法律と神学が有名。いつもは左下のゲートからクオードラングル(中庭)を覗くのみですが、上からだとその美しい建物がよく見えます。




ラッドクリフ.カメラは大学図書館に続く読書室。 ‘カメラ’とはラテン語で‘部屋’を意味します。‘ラッドクリフ’は建物の建設、維持のために寄付した医者の名前です。



聖母メアリー教会は、大学の建物として最初にできたものです。それはどのカレッジよりも古く、少なくとも1252年から大学関係の会議が行われていました。また講義や学位の授与にもこの建物が使われ、1555年には「オックスフォードの殉教者」と呼ばれる3人の司教の裁判も行われたところです。
聖母メアリー教会は、オックスフォードにあるどの建物より長い間オックスフォードの歴史を見てきました。その尖塔に登って町を眺めるとき、古くから「学びの場所」として歴史を作ってきたオックスフォードの重要さが町の美しさとともに、ひときわ強く感じられます。