6/10/2020

ロックダウンの前と後

アメリカの警察による黒人殺人事件の影響はイギリスのも広まっています。ロンドン、オックスフォード、ブリストルではプロテストのための大きな集会に発展しています。18世紀に奴隷貿易で富を得た人の銅像が川に投げ込まれたり。

私も仕事でナショナルトラスト所有の大邸宅を訪れたりしますが、その中には奴隷貿易で儲けたお金で建てられた家も少なくありません。信じられないことですが当時は奴隷制度がいかに非常な行いであるか、関わった本人はもとより一般の人たちも気が付いていなかったのです。そんなことが今、私たちが住んでいる地球上でも起こっています。今まで当然として受け入れてきたことも、ここでもう一度考え直す必要が\出てきました。

今世界中で大きな変化が起こりつつあります。今まで考えもしないで受け入れてきたことがコロナウィールスの影響で生活、習慣の見直しが始まっています。

話は変わりますが、こんな記事を見ました。ロックダウンで閉鎖されているパブに関しての記事です。早くて7月4日にはオープンするだろうと言われているパブですが、レストランやカフェなどが閉鎖されるのとパブが閉鎖されるのはちょっと違います。音楽もなく、人の声しか聞こえず、100年、時には4~500年経っている古い建物で友達と楽しく、時にはひとりで静かにお酒を飲む、カウンターに座って知らない人とおしゃべりをすることも・・・・・イギリスにとってはパブは昔から社交の場所でした。ところが今は、家で家族と一緒に過ごす時間が少なくなってきています。

そこでパブが閉鎖されて、好きな生ビールも飲めない人たち用に考え出されたのがテイクアウトのビール。ペットボトル、スパゲティ用の容器などを持って行けばビールを入れてくれるパブが出てきたと新聞には書かれていました。




これは1950年代から70年代にかけて行われていたことだそうです。つまり昔の習慣が戻ってきたというわけ。そして、もしかしたらロックダウン後もテイクアウト制は続くことも考えられます。地ビール、超小さなビール工房で作られたビールを家でゆっくり飲む習慣が再び始まるかも?その結果、家族と過ごす時間も多くなります。




そして他の食料品についても同じです。私は以前は品物を見ながら選んで買うことが好きだったので、配達は考えてもいませんでした。ところがそうしているうちに食料棚には使わない食品が溜まり、賞味期限が切れたり、無駄が多いことが気になってきました。配達をお願いすれば、本当に必要な物だけを買うようになります。スーパーマーケットが一般的になる前は、車で食料品を売る車は珍しくなく、その日に必要なものを買っていたようです。




ロックダウン後に変わるかもしれないことは他にもあります。自宅で仕事をする人が増えることです。別にオフィスに行かなくてもパソコンがあれば家で出来る仕事は沢山あると思います。ミーティングもズームビデオで出来る時代です。その結果、満員電車に乗る必要もなくなり、通勤に費やしていた時間を家族と一緒に過ごす、または趣味の時間に当てることができます。そして車の数も少なくなるでしょうから公害も減る?電車、地下鉄、バスの数も減れば音も少なくなって、都会にも鳥の鳴き声が聞こえるようになり・・・・・と期待は無限です。でも、そう簡単にはいかないことも事実。家で仕事をすれば帰宅時間もなくなり、いつまでも仕事を続けるようになるかも?

コロナ前とコロナ後の人々の生活の変化、世界の動きに注目したいです。