今年海外旅行を計画していた方々は単に予定変更だけで済むかというと、そういうわけにはいきません。すでに予約したホテル、訪問場所、レストランなどのキャンセルというめんどうな手続きがあります。
ロンドンも、観光名物のバッキンガム宮殿の衛兵交代はとっくにキャンセルされていますしロンドン塔などの観光名所も閉館になっていて、はっきりいつオープンになるのかもわかりません。
予約時にお金を支払っていない場合は簡単にキャンセルができるようですが、すでに全額、またはその一部でも予約金として支払っている分に関してはさらにめんどうな手続きが必要です。日本からですとそれも大変なので、お客様、または旅行社からキャンセルの交渉の依頼があります。
この場合、契約書にはテロ行為や天候でサービスが提供できないときのことは書かれていても今回のようにロックダウンのことは表示されていないので、ケースバイケースで交渉をします。
特にお付き合いのあるホテルやバス会社、専用車の場合はほとんど問題はありませんし、初めて連絡するホテルも「事情が事情ですから」と、キャンセル、払い戻しをしてくれます。本当にお客様のことを心配してくれるホテルもあって、「再開したら、うんと素晴らしい滞在をしていただきましょうねー。」などと、励ましあうことも・・・・
ところが、そうはいかないホテルや訪問個所も2件ありました。私の常識から言って、契約したサービスが提供できないのであれば返金は当然だと思うのですが。
一番ひどいかったのがある貴族の館です。この館はかなりの人気で、予約しなければ切符が売り切れることがあるために、旅行社は全員の分をまとめて購入しました。しかも一名分が15000円以上という法外な値段です。その返金を依頼したところ、館が閉鎖されていて訪問が不可能であるにもかかわらず、あっさり断られてしまいました。延期はできるそうですが、日本からだとそう簡単に「ああ、オープンしましたね。では行きます。」というわけにはいきません。それだけではありません。「返金を要請する場合は、クレジット会社に依頼してください。その場合は、予約した会社とは将来取引をしません。」などと信じられない返事が返ってきました。もう少し優しい書き方というものが\あるでしょうに!!!と、私はしばらく怒っていました。
コロナの影響でそれぞれのホテルや観光名所などのビジネス法、主義を垣間見た気がします。これからは、自分たちのビジネスだけではなく、サービスを提供するお客のことも真に考えてくれるところとお付き合いをしたいです。
イギリスでは今のところ7月4日から宿泊施設はオープンということですが、観光客が安心してホリデーに出かけられる日が一日も早く来ることを祈っています。