1/15/2015

美味しいパブランチ。

ここ10年ほどの間にパブ料理がとても美味しくなりました。「美味しくなった」という書き方はよくないですね。以前だって美味しいところはありましたし、「美味しい」というのは好みの問題もありますから。「世界中の人たちの味覚に近づいた」(どういう意味???)と言ったほうがいいかもしれません。


いつからか‘ガストロパブ’という言葉もできてきました。パブ料理が特に変わった大きな理由は、飲酒運転の決まりが厳しくなったからだと思います。日本と違って「一滴でも飲んだら運転してはいけません」というのではなく、イギリスでの飲酒運転の決まりはとても複雑です。100ミリリットルの血液内に80ミリグラム以内のアルコールが入っている場合は運転してもいいのです。ですから性別によって、また体重によってどのくらいのアルコールを飲んで運転してもいいかが違います。

西洋人は、日本人に比べ、体内でアルコールを分解する力が大きいと聞きます。でも、アルコールは完全に判断力、反射能力を低くしますので本当は日本のように「一滴でも飲んだら運転はしない!」というふうになればいいのですが。

飲酒運転に関しては、以前は制限がなかったものが最近はだんだん厳しくなってきたので、飲み物だけを提供するのではパブに来る人も少なくなる一方です。そこで食事に力を入れ出したのだと思います。食事が有名なパブはたくさんあります。そんなところは(特にロンドンは)値段も高く、以前のように「パブで軽く食事」なんて言えなくなりました。

ところが郊外に行くと、手軽な料金でびっくりするような美味しいパブに出会うことがあります。私は幸いに、昔シェフだった人、お菓子の専門家、グルメなど食に興味のある友人がけっこういますので、彼らにパブに連れて行ってもらえます。

先日はそんな友人の一人と、南ノースハンプトンシャーにあるWestonという小さな村にあるパブで昼食を取りました。藁葺屋根の家など古い民家が立ち並ぶ村です。




16世紀に建てられたThe Crown Innというパブは、外から見ると特徴のない建物です。通りに面して立っている看板もこれだけ。




後ろの駐車場が正面になっているようなパブです。




 
 
ところが中に入ってみて、そのあまりのモダンさに驚きました。そこには500年の差がはっきりと表れています。
 
 
 
 
友人はバターで揚げた地鶏チキンを。
 
 
 
 
私はスターターにあったおいもとネギのセイヴォリードーナッツをメインに、その他温野菜を更に注文しました。ふたつとも大当たり。友人も「ここはいつきても美味しい」と大満足です。
 
 
 
 
普段はデザートはパスの友人も、「ここのは特別」と生姜のパンナコッタとショートブレッドのクランブルを。
 
 
 

私はクランベリーソース添えのフランジパンタルト(グラウンドアーモンドをたっぷり使って焼いたタルト)を。全て満足。






料金は、普通のパブより幾文高めですが、その価値は十分あります。ガイドブックにも書かれていない、そして‘知る人ぞ知る’というパブに連れて行っていただくと嬉しいものです。返ってそういうパブの方が、「質、サービスに一生懸命」と感じられることも多いですね。

1/10/2015

マーマレード作り開始!

元旦からもう10日も経ってしまいました。まずは、いつもながら「今年こそは!」と思っていることを始めなければいけません。第一に‘ しよう!’と思っていたことは、ガイドの仕事に使う資料の整理です。30年以上も同じ仕事をしていれば、同じ場所のガイドブックも増えます。例えばストーンヘンジに関しては新事実が頻繁に見つかって、ガイドブックの更新も速いこと!古いものを処分していけばいいのでしょうが、「うーん、新しい本には書かれていないこともあるので、やっぱりとっておこう。」。これでは資料は増える一方。それで今年は思い切って半分は処分することにしました。それで先日収納の箱を10個買ってきました。

さあ、「やるぞ!」と思って帰宅の途中でスーパーに寄ったらなんと、セヴィルオレンジがもう出ているではありませんか!マーマレード作りの時期です。買わないわけにいきません。それで一応6キロくらい買ってきました。ある年は30キロ以上買ってしまったこともありましたが、今年は控えめに少なくしようと思っています。

こうしてお正月のゆったり気分にちょっと拍車がかかったと思ったら、雑誌のコーディネートの仕事が入りました。だから今は調理台と、パソコンと、電話と、収納庫の間を行ったり来たりで急に運動量が増えました。

さて、マーマレード作りは、もう10年以上も続けています。8年前に母が亡くなったという悲報を聞いたのもこの時期でした。母は、私の作るマーマレードを毎年楽しみにしてくれていましたので、御棺に入れました。それ以後四十九日、一周忌、3回忌、7回忌などいつもこの時期に帰国していました。だから私にはこの時期はマーマレードの時期であると同時に帰国の時期としての思い出があります。

何故、ホームメイドのマーマレードがおいしいかと言えば(これは私の独断ですが)、いっぺんに沢山作ることができないからだと思います。そしてマーマレードにはやはりセヴィルオレンジが一番です。ロッシーニのオペラ‘セヴィルの理髪師’で有名なこのスペインの町には、街路樹としてセヴィルオレンジの木が沢山並んでいるにも拘わらず、その実は誰も食べないそうです。スペイン人はマーマレードはあまり作らないようで、ほとんどはイギリスに輸出されているとか。(もちろん道端に落ちているセヴィルオレンジではないはずですが)

このオレンジは、そのままだと苦くて食べられたものではありませんが、マーマレードにすれば実においしいのです。何故私はマーマレード作りが好きかと言いますと、作っている間中、この香りが家中立ち込めていい気持ちになるからかもしれません。他のオレンジよりもペクチンが多くて固まりやすいこともセヴィルオレンジがマーマレードに合っている理由です。因みにアールグレイのお茶に使われるバーガモットはイタリアで採れますが、セヴィルオレンジの仲間だそうです。


 
 
マーマレードは皮を食べるので、オレンジもレモンもオーガニックのものを使います。
 
 
 
出来上がったマーマレードは、殺菌したジャーに入れておけば何年でももちます。イギリスでは朝食に欠かせないのがマーマレードです。日本ではセヴィルオレンジが手に入らないということですので、代わりにグレープフルーツのマーマレードなど作ってみてはいかがでしょう?ホームメードのものはやっぱり味が違いますよ。
 
 
 

1/01/2015

明けましておめでとうございます。

 
 
 
 
明けましておめでとうございます。
2015年が皆様に大きな幸せを運ぶ年になりますようお祈りしています。
 
 


12/31/2014

2014年を振り返って。

 
 
大晦日の朝です。今日は一日中「おせち料理まがい」のものを作る日で、一年のうち一番日本食のレシピーブックが役に立つ日です。もう30年も同じレシピーを使っているのに、まだ毎年毎年同じ本を使ってのおせち料理作りです。その本はいつからか表紙もなくなってしまって、ご丁寧にお醤油のシミまで残っていますが、私にはなくてはならないものです。
 
2014年を振り返れば、色々ありました。毎年の事ですが今年もご案内させていただいた方々との出会から色々なことをおしえていただきました。そのひとつひとつを大切に、来年は今年よりもっと良い年、もっと人間として成長した年にしたいと思います。
 
神戸の地震や、東日本大震災で被害に遭われた方から、「やっと来ることができました。」という言葉を聴くたびに人の強さを学び、エネルギーをいただきます。「人生は前向きに」と、励まされています。
 
今年も大きな災害が日本を襲いました。被害に遭われた方がどうやって年を越されるかを思うと、心が痛みます。一日も早く心の傷がいやされ、そして一日も早く元の生活に戻ることができるようお祈りします。
 
そして一年間、ブログでお付き合いしてくださった方々に感謝します。来年の私の願いは、ありきたりですけど‘世界平和’です。2014年よりは、一本の木でも、一匹の動物でも、そしてひとりの人間でも多く、平和に暮らす年になることを祈っています。
 
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

12/29/2014

クリスマスとお正月の間

クリスマスが終わり、お正月までの期間はいつも複雑な気持ちで迎えます。一年のうちで一番日本を思う時です。「○○は今頃おせち料理つくりの毎日だろうな」とか、デパートの地下のあの活気、お正月の匂い.....イギリスではクリスマスは家族、親せき、友人達ととても楽しいひと時を過ごし、27日ともなるとそれが一気に終わるので、余計日本の年末の賑わいが懐かしくなるのかもしれません。

イギリスでは25日、26日がクリスマスの山場です。26日は息子夫婦と愛犬を伴って友人宅に行きました。彼らも夫婦二人の生活です。そこにひとり知らない人がいました。近くに住むひとり住まいの70歳くらいの男性です。初めて会う人でした。クリスマス近くになればラジオでよく聴かれるのがあるチャリティの宣伝です。「クリスマスをひとりで過ごさなければいけない人が楽しいクリスマスを迎えられるように募金をお願いします」というもの。

イギリスでは、「クリスマスをひとりで過ごす」ことがとても淋しいことに思われています。一年のうちで一番家族が集まる日ですものね。新聞にも、ある未亡人がそういう人たちをパブのクリスマスディナーに招待するために1000ポンド匿名で寄付をしたとありました。(結局は名前が知れてしまいましたが、今度は他の人たちが同じ目的で募金活動を始め、全国規模になったようです。)

友人は犬2匹、カメ4匹飼っています。クリスマスディナーを食べた後、クイズゲームなどをして一日を過ごしましたが、その合間に私はカメに見とれていました。一匹は私と同じくらいの年、もう3匹は30才くらいでしょうか。



言うまでもなく、動きは本当にのろいです。ただ一匹の子亀は行動派。他の亀の甲羅に登ろうと必死です。親ガメは眼だけ動かして、まるで子ガメの行動を見張っているようにだまって同じ場所に座っています。




じっと見ていて考えました。この親ガメは私と同じくらい長く生きていて、今まで動いた範囲を線にするとどのくらいの距離になるのかな?って。でも、目を見ると周りで何が起こっているかを全て知っているように思えます。ついつい自分と比較してしまいました。いつも走って生きているような私です。考える前に行動してしまうこともしょっちゅうです。一体、自分の周りの事をどのくらい見て生きているかなー?

でもこの年になったら、走る速度を下げて、もっと周りを見ながら生きて行こうと、カメを見ながら思いました。私たちはあと2年くらいしたらロンドンを離れて田舎暮らしをする予定です。完全に退職する気はありませんが、少しだけ方向を変えてもいいかなー?と思い始めています。

これからお正月までの期間、日本のことを懐かしむことだけではなくあの亀のようにじっくり物事を考える期間にあてようと思います。

12/24/2014

メリークリスマス!!!





 
メリークリスマス !!!
 
どうぞ楽しいクリスマスをお迎えください。
 


12/23/2014

ダブル故障で散々な一日?

日本は寒波に見舞われているそうですが、皆さんが住んでいらっしゃるところはいかがでしょう?どうぞ風邪をひかないようにお気をつけください。

昨日、クリスマス間際と言うのに我が家の電子レンジが壊れてしまいました。20年くらい故障もなく頑張ってくれたので、修理はあきらめて新しいレンジを買ってきました。20年のお付き合いに感謝。よく頑張ってくれました。でも、せめてクリスマス、お正月が終わるまでもうちょっと頑張ってほしかった。そうすればセールで安く買えるかもしれないし。クリスマス直前に壊れてほしくなかった.....

さて、我が家も夫婦二人だけの生活になったので二人分の料理に大きなオヴンを使うのももったいない話です。そこで今回はオヴンも兼ね備えたレンジを買うつもりで電気屋さんに出かけました。昨日はロンドンに出なければいけないことがあったので、その前の短い時間で電子レンジを探さなければいけません。でも、ラッキーなことにちょうど手ごろなものが見つかりました。前のと同じパナソニックです。ところが電気のコードが短すぎてコンセントに届きません。エクステンションを探しましたがコードが長すぎるものばかり。その後他の電気屋さんを転々としてやっと短めのエクステンションを買いました。ずいぶん時間がかかりました。全くモー。「これからロンドンに行ってすることが沢山あるのに。プンプン、イライラ。」

クリスマスが近づくにつれて、頭の中だけでハーハー言いながら忙しくしています。昨日はレンジを買ってすぐに地下鉄でロンドンに出ようと家を出ました。ところが我が家の近くの駅は「信号故障」とかでクローズになっっています(良くあることなのですが)。近所のおじさんが「バスで隣駅まで行くしかないなー」とおしえてくれましたので、バス停でバスを待つこと20分。「全く!クリスマスだというのに。」 バスに乗ったはいいのですが、随分遠回りして歩いても15分くらいなのにバスでも同じくらいかかってしまいました。「こんなのだったら歩く方が良かった」とまたまたプンプン。

ああ、昨日は電子レンジと地下鉄の信号が壊れて散々な一日....と思っていましたが。でもその後はとても良い時間を過ごしました。

結局帰宅したのは夜中の12時に近い時間でした。「ああ、良い一日だった。」と心の底から思っていました。「電子レンジの故障?」「信号の故障?」そんなこと何でもないわっ!という気持ちになっていたのです。つまり人間、気持ち次第でストレスもだいぶ軽くなるものです.....と、今日はそのことが言いたくてブログを書いています。

写真は昨日ロンドンで見たロンドン交通局の白いダブルデッカーのバスです。何かの宣伝と思いますが珍しいでしょう?