この家が見つかるまで彼らが見た家は数知れず。そこでふたりが気に入ったのがこの家です(写真)。1876年に建てられたテラスハウス(長屋)の一番端。 地域、間取り、近所の雰囲気などが気に入ったようで、内装は全く気にしていません。何故なら内装に関しては始めから全部やり直す予定だからです。
大工さんが入る前に自分たちでできることはしようということで目下、壁紙やタイルを剥がし、備え付けのウォードローブやオブンなどを取り払っています。こ の写真は数日前に撮ったもの。これから大工さん、排水工、電気屋さんなどを雇い、そうそう、まず全ての工事を監督する人を見つけなければいけません。頼り にしていた人が急にできなくなり(「他の仕事が思ったより時間がかかるようだから」という理由のようですが、どうもあまりの大改築に逃げ出したような気が しないでもありません!)また出発点に逆戻りです。
一体完成はいつになるのか?私たちとしては(特にルビーとジャスパーにとっては)、いつまでも同居してほしい気持ちもありますが、やはりこちらの国では両 親と同居するのは稀で、家庭を持つと独立するのが一般的ですから仕方ありませんね。もっとも最近では同居することによって家族の絆も強くなるので同居型が 見直されてきているようですが。
ボロボロの中世の納屋などを、それも天井が落ちてこないようにつっかえ棒をしているほどひどい状態のものを完璧に改築して快適なマイホームにする人がいま す。私の知り合いにもそういう人が沢山います。私もずっと前はボロボロの中世の農家を改築して田舎に住みたいなーと夢を抱いていました。でも今となっては そんなエネルギーもありません。
新しくブリーダーから犬を買うのではなく、敢えてレスキューした犬を飼うということとボロボロの家を救って住める状態にするということに何か共通したもの があるような気がします。つまりなくなってしまう可能性のあるものを自分たちの力で再生させる満足感です。英国人って整形手術ではないけれど‘手術前’と ‘手術後’が好きなんですよね、きっと。この国に住む私も、知らないうちにそうなってしまったのかも?
あまりにひどい状態の息子たちの新しい家(?)が一体住める状態になるのかしら?そしてこの先ちゃんとローンを払っていけるのかしら?など親として要らない心配があるのも事実です。