6/26/2015

イギリスのガーデンツアー

毎年6月はワールドブリッジ社のガーデンツアーを2本ほどいただいていますので、ほとんどの仕事内容はガーデン廻りです。昨日、一本目のガーデンツアーのオプショナルツアーも終わり今頃は皆さんはご帰国の途。機内でゆっくりされていることと思います。

イギリスのバラの時期は6月と(イングリッシュローズの場合は9月も)決まっています。それぞれのガーデンでは他の日本人見学者にも多くお会いしましたし益々バラの人気を再認識し、またどのガーデンに行ってもバラの香りで包まれて幸せでした。

まずはシシングハースト.カッスルのガーデンです。多くのガーデンは公共交通で行くには難しい場所にあることが多いため、ツアーやレンタカー、専用車で行くのが便利です。




私は毎年のガーデンツアーで同じ場所を訪れますが、お花はもちろんですがいつも楽しみにしているものが他にもあります。例えばシシングハーストの場合は煉瓦です。私は煉瓦が大好きです。しかもそれは産業革命以前に手で作られたものに限ってなのですが、機械で大量生産され色も形も全て同じという煉瓦ではなく、正に‘揃っていない’煉瓦のことです。

シシングハーストの建物で最古の部分は正面入り口の辺り。16世紀に厩、使用人の住居として作られた部分でナショナル.トラストに渡る前、ここの最後の持ち主であったヴィタ.サックヴィル.ウェスト(ブルームズブリー.グループという文学一派の一員であった作家)と夫のハロルド.ニコルソンが図書館や居間に使った部分です。





このガーデンに来たら必ず立ち寄る昔の果樹園オーチャードは、植物の受粉を助ける蜂や鳥のためにワイルドのまま。こういうところに安らぎを感じます。
 
 
 
 
 
ここから一挙に西へ。バスで3時間ほどのモティスフォント.アビーに向かいます。昔修道院だったここのローズガーデンは特にオールドローズが有名です。
 
 
 
 
シシングハーストの煉瓦のように、ここでは何と言っても大木です。このガーデンにはイギリスで一番大きいと言われるプラタナスもありますが、私がいつも「今年もやって参りました。」と、ご挨拶するのはこの木。
 
 
 
 
 
良く見るとちょび髭のおじいさんの顔に見えませんか?出っ張った部分が目で三角の部分が鼻です。「誰かに似ているなー」と思いながら、色々会話をしていきます。
 
 
 
 
 
ウィンチェスターに一泊した後は北上してコッツウォルズです。
 
 
 
 
ヒドコートマナーやキフツゲート.コートの庭を見学します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チッピング.キャムデンの民家のある通りを散策です。ここは観光バスは通れないのでゆっくり歩いて外からお宅のお庭を見せていただきます。
 
 
 
 
 
ロンドンに戻る日は逆に一旦北上してイングリッシュローズの生みの親デイヴィッド.オースチンのお庭です。ここのバラには皆さんクラクラッと倒れそうになりました。とにかくすごい!イギリスのバラを一堂に集めたの?と錯覚するくらいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
ワインに酔ってしまったようにバラにも酔っぱらってしまいました。
 
 
デイヴィッド.オースチンの2015年デビューのバラは3種類。‘デズデモーナ’というこの新種はピンク、アプリコット色がかった色で花が完全に開いた時の白さは雪より白い?
 
 
 
 
 
 
 
やはり今年デビューのThe Ancient Marinerのピンクもなんとなく独特。
 
 
 
 
もうひとつのデビュー作は ‘湖水のレディ’ という蔓バラです。
 
 
 
 
 
 
これまで毎朝小鳥の声で目をさまし、数時間前までその静けさの中に身をおいていたことがまるで夢の世界。ロンドンに戻った途端に人、人、人。まるで浦島太郎です。同じ時代に、同じ国にいるのが信じられないくらい。
 
ホテルに戻る前にリージェンツ公園のメアリー女王のローズガーデンに立ち寄り、翌日は王立園芸協会の本部であるウィズリーガーデン、ハンプトンコート宮殿のバラ園に行きましたが、ハンプトンコートのバラはすでに終わりかけていました。
 
今回は13名のお客様。その中でただおひとりの男性だったMさん。とても頼もしい存在で、お世話になりました。こうして楽しいツアーが終わりました。「雨を止めておいたから。」という運転手のウィリアム(王子と似ても似つかないおっきい体格!)、運転お疲れ様でした。彼のおかげで(!)晴天続きでしたが今は芝生も枯れ気味です。そろそろ雨を降らせてください。次は月曜から始まるワールドブリッジ社の東イングランド.ガーデンツアーです。