1/06/2014

明けましておめでとうございます。

日本では今日がお正月最後の休日ですね。英国はスコットランドを除いてお休みは1月1日だけで2日からは正常に戻っています。
昨年スコットランドで雑誌取材のコーディネートをさせていただいた分の問い合わせが出版社から入り電話連絡をしているのですが、こちらも日本と同じく6日から仕事開始の所が多く、改めてスコットランドとイングランドの伝統、習慣の違いを感じています。

今年はスコットランドが英国から独立するかどうかの住民投票が行われる年です。英国にとっては最大の話題になることでしょう。何せ300年もの間英国の一 部として一緒に歩んできたスコットランドが独立するかもしれないのですから。日本では北海道が独立するようなものです。この問題はアイルランドにも多大な 影響を及ぼすと、北アイルランド出身の友人はかなり心配しています。

日本ではすでに9時間前に新年を迎えた英国時間の深夜、私はこの国で新しい年を迎える準備をしていました。ビッグベンの鐘が鳴る直前にテムズ川に集まった 25万人の人たちのカウントダウンがテレビを通して聞こえてきます。そして12時。ゴーーン、ゴーーンという正に日本の除夜の鐘のようにお腹まで響いてく るビッグベンの鐘が新しい年の訪れを知らせます。その直後花火が始まりました。でも、今年はその花火が打ち上げられている時間が長すぎました(と、私は思 いました)。何せ10分も続いたのですから。しまいには夜なのか、昼なのかわからないくらい空が明るくなっていました。なんでもやり過ぎは効果が薄れま す。集中して見入っていたのはせいぜい5分くらい。

ロンドンでの花火の後は世界各国の様子がテレビに映し出されました。私にとって日本で映し出される「ゆく年くる年」の鐘を聴くのが年の始まりです。そして テレビに映し出されたのはギリシャ、ドバイ、中国....あれっ?日本は?中国なんて上海とベイジンの両方が写っていました。
こうしてついに世界の新年の映像は終わってしまいました。あれほどがっかりしたことはありません。主人が「NHKワールドだっ!すぐチャンネルを変えよ う。」とNHKワールドに合わせても画像はいつもと同じ為替のニュースかなんかをやっています。いつもと全く変わらない番組。

これは差別だ!昨年まで日本が写っていたのに何故今年は写らなかったの?と怒りプンプンです。そこで理由を色々考えました。その結果、ウン?これは花火だ な?と気が付きました。つまり花火のコンテストのようなものです。ドバイ、中国は派手でした。ロンドンよりはちょっとは地味のような気がしましたが。ロン ドンはちっともロンドンらしくなくて派手すぎました。ビッグベンの塔には「新年おめでとう!ロンドン市長より」と市長大売出しの福袋の宣伝みたいなものま で写っています。

ああ、お正月も変わったなー。来年はロンドンの花火は15分も続くようになるのかしら?もしかしたら日本でもいつか花火が打ち上げられ、除夜の鐘の姿が薄 れていくのでしょうか?いいえ、日本は日本。その伝統をずっと保ってもらいたいと思います。世界中が花火でパーン、パーンと威勢よく大声でお祝いしている 中、日本はあのゴーンという除夜の鐘でずっと新年を迎えてほしいと。

写真は昨年の寒かった新年のもの。セント.ジェームズ公園の池が凍っていました。