7/22/2019

コニストン湖のゴンドラ

先日ご案内したのは4名の家族旅行の方々でした。伝説のモンスター、ネッシーでお馴染みのネス湖の遊覧は、思っていた船より大きくてあまりお気に召さなかったよう。そうですよね、ネッシーは静かな幻想の世界に出没するのをイメージするのが通常。10名くらいしか乗れない小さなボートでゆっくり探すと、ネッシーが首を出すかもしれません。もっと欲を言えば、本当は他の観光客が全部いなくなった状態でボートも動かさずにネッシーを待ちたいものです。






そこで湖水地方でのウィンダミア湖での遊覧は急きょ予定を変更して、コニストン湖に行くことにしました。アーサー・ランサムの「アマゾンとツバメ号」の舞台になったこの湖はウィンダミア湖の隣にありながらウィンダミア湖よりずっと静かで、ウォーキングに便利なせいか、イギリス人にも人気です。そこで、今回はこの湖で遊覧することにしました。乗ったのはナショナルトラストが運行しているゴンドラです。








このゴンドラが作られたのは1859年。コニストン湖を渡る普通の乗客を乗せるために出来ましたがその後嵐で壊れ、放置されていたものを募金運動の結果ナショナルトラストが購入、修復をし1980年に復帰して今度は観光客用の乗り物になりました。






今回はちょっと特別なことがありました。お客様が甲板で写真を撮っていらっしゃった時に、船を動かすエンジニアが「窯を見たいか?」と話しかけてきたそうで、私もお相伴に預かり、見せていただきました。何回も乗っていますが、こんな経験は初めて。



この方はエンジニアだったそうで、今はボランティアでゴンドラを操縦しているとか。




そして動力源になっているのは石炭ではなく、おがくずを圧縮して作られたこれ!環境にも悪くない!




ナショナルトラストでは、彼と一緒に船を操縦する「特別体験」も企画しています。イギリス人は、よく誕生日のプレゼントに、このような特別な体験を贈ります。私の友人もテムズ川で船を動かす特別体験をサプライズプレゼントに贈られて、皆で船の上でランチをしたことがありました。ゴンドラを動かすのもまた忘れられない思い出になるでしょう。