3/05/2020

コロナウィールスとイギリス人

今日のニュースでは英国内での感染者は87名になったとのこと。日本では学校は休校、オリンピックのこともあって大騒ぎだそうですね。私の仕事は、3月の学生ツアー3本が全てキャンセルになりました。

学校が休校になれば親が仕事を休まなければいけません。そうなると経済に影響が出てきます。政府としてはなるべく休校命令は避けたいところですが、この先どうなることやら。

今のところ政府が呼びかけていること。それは手をしっかり洗うこと、目、鼻、口には触れないようにすること云々。手を洗う時はハッピーバースデーの歌を2回繰り返すことが重要だそうです。それは20秒しっかり石鹸で手を洗うことが大事で、ハッピーバースデーの歌は丁度10秒です。それで2回繰り返すことが必要なのだそうです。ハッピーバースデーの歌は、今一番流行っているかも?

来週は、恒例のダルメインのマーマレード・アワードがあります。今年は試食無し、イベントも少なくなるという情報ですが、毎年一緒にアワードに参加される私のお客様はイギリスに入国を拒否されるまで渡英の計画は予定通り決行するとのこと。夏の仕事も今のところキャンセルにはなっていません。

さて、コロナウィールス感染症対策として政府は国民に‛Keep Calm And Carry On’を呼びかけています。




これは1939年、第二次世界大戦中のドイツ軍による空襲に備えて国民のモラルを高めるために使われたスローガンです。つまり「パニックにならず冷静に、そして今していることをそのまま続行しよう」という意味です。

戦後このスローガンは忘れ去られていたところ、2000年にノーサンバーランド州アニックの町のある本屋で見つかったのがきっかけで、今ではイギリスからのお土産としてのTシャツや絵葉書、バッグなどに使われています。



でも、実はこのスローガンは第二次大戦に備えて出来たものではなく、起源は第一次大戦中だったことはあまり知られていません。




戦争も終わりに近づいた頃、世界中を巻き込んだのがスペイン風邪の流行でした。コロナウィールスとは比べ物にならないほど危険で、世界の人口の30%弱の感染者を出したスペイン風邪ですが、最終的に亡くなった人は5000万人から1億人と言われています。それほど危険な病気ですが、戦場や工場で働く人が感染したからと言って自宅静養するわけにはいきません。そこで、「パニックにならず、今していることをそのまま続行しなさい。」というスローガンを作りました。




Keep Calm and Carry On・・・・・例え頭の中はパニック状態であっても、表面は冷静に・・・・ひとつのイギリス人気質と言えるでしょう。