北海道にいる妹が、北海道新聞の記事を送ってくれました。「首相官邸の猫が引退」という記事です。首相官邸の猫は ‛ネズミ捕獲員’ という役職を持つ公務員です。これまでに捕獲員長の引退はニュースで報道されていて、別に珍しいことでもなく政治家が辞職したり退職したりするのと同じ感覚で「あっ、そー」と聞き流していましたが、日本から送られた記事を読んで動物を公務員にしている国も少ないのでは?と思いました。
パーマストンという名のこの猫は「そろそろ田舎に引退したい」という理由で退職願を出したとか。これまでにもグラッドストーン(首相)やネルソン(海軍提督)、ウィルバーフォース(奴隷廃止を唱えた政治家)などの名前が猫のつけられていますが、役職(?)としての歴史は古く16世紀に遡ります。
パーマストンをはじめ、近年の捕獲員は動物保護施設であるバタシー出身で、高齢になると田舎で引退生活を送ることが多いようで、パーマストンも引退後の暮らしを考えていたのでしょう。(笑)記事にある特技として、「寝たふりをして外国高官の会話を盗み聞きすることだった。」というところが面白いですね。それは大臣たちが最も願っていることでは?
パーマストン自身のツイッターもフォロワーが11万人以上いるそうで、ウィキぺディアもまであるくらいですから、その人気は大変なものです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3_(%E7%8C%AB)
ネズミ捕獲長に関するウィキペディアはこちらです。
2017年、パーマストンはヨルダンの在英国大使館のネズミ捕獲長を任命しました。彼の名はアブドゥーンのローレンスで、これはアラビアのローレンスに因んだ名前です。この猫もレスキューされた猫だとか。
イギリス人の生活に中には、知らないうちにユーモアが入り込んでいるようです。