3/11/2015

東日本大震災から4年



今日は朝から久しぶりにテレビのNKKワールドのチャンネルを見ています。NHKワールドはNHKが海外用に英語で伝えていますので、主人も一緒に観ています。

東日本大震災から今日で4年目。あの日のことははっきり覚えています。朝起きてテレビのニュースを見たらとてつもなく広い土地で、民家や畑が大きな波にどんどん飲み込まれている場面が映し出されています。こうして私は寝ているうちに、地球のどこかで大変なことが起こったことを知りました。それが日本であることを知ったのは、それから少し後です。まず出た言葉は「まさか!」ということ。あり得ないことが、今こうしてテレビに映しだされている。しかも日本で。

この日一日は、そしてその後数日間はテレビで映し出されるのはいつも同じあの恐ろしい場面です。ロンドンでは、遠くにいて何もできない、でも何かしなければいられない日本人たちがチャリティ活動を始めました。その後津波の被害だけではなく原発事故の報道が始まりました。最悪の事態にある日本を思うと、本当に生きた心地がしませんでした。

もちろん日本人である私だけではなく、英国で暮らす人にとっても同じです。道を歩いていても、私が日本人であることがわかると「あなたのご家族は大丈夫でしたか?」と知らない人が声をかけてくれたりしました。「少しでも役に立ててほしい」と自ら募金を申し出てくれる人もいました。

そして、4年経った今日、NHKワールドのニュースや震災に関する他の番組を観ているうちに考えさせられることがたくさんありました。被災者の中には時間が経つにつれてほんの少しずつでも将来に光が見えてきている人、益々悲しみ、怒りがこみあげてきている人......

自然を甘くみてはいけないことをつくづく感じます。そしてその自然が怒りだした時、少なくとも人間の手で、その状況をもっと悪くすることは絶対に避けなければいけません。皆、「自分も原子力発電所の近くに住む」と仮定して「賛成」「反対」の意見を持つべきと思います。「私たちの関係のないところに造るのなら。」「自分たちは大丈夫だから」という考えは通用しません。

今日のテレビを見てますますそう思いました。その反面、被災者が一生懸命生きている様子に「人って強いなー」と感じて胸が熱くなりました。また日本で被災者のために役にたちたいと活動しているボランティアの人たちを見て「世の中、悪くないなー」と安心したことも確かです。

ますます私たちは大きな社会の一員であること、皆で力を合わせて全ての人が幸せな暮らしができる世の中になるよう努力することこそ、人間に与えられた義務であることを感じました。

来年の今日は被災された方のひとりでも多くの方に幸せが戻るよう願っています。