時代は変わりました。私のお客様にもリピーターの方々が多く、イギリスに毎年いらっしゃる方も大勢おいでです。息子のお嫁さんの父親はイギリスで仕事のチャンスがあると必ず受けてやってきます。娘に会いたい親の気持ちがよくわかります。今回はアイルランドでの仕事だそうで、今、お嫁さん、そして両親3人でアイルランド旅行に行っています。看護婦として歩み始めてから、両親と3人一緒の初めての大きなホリデーです。
お父さんがイギリスに来て一番楽しみにしていることのひとつは田舎のパブで地ビールを飲むこと。それで毎回お父さんが来る度に主人は数日かかってパブを探します。
今回は、ロンドン北のレッドレット近くにあるホワイトホースに行きました。1845年にできたパブということが壁に記されています。
ファミリーレストラン的なパブで、子供もOK。近年、イギリスではガストロ.パブというのが出てきて人気です。でも、‘ガストロ’と名がつくだけで料金が随分高くなるようです。別にパブの名前に‘ガストロ’とついているわけではないのですが、パブのウェブサイトにこれを見かけると、他に移ります。
特別な機会でない限り、私たちは‘ガストロ’には行きません。
さて、お客様から頻繁に質問されること。それは‘ Free House’のこと。「飲み物は無料なんですか?」「チャリティですか?」「ホームレスの人のためのパブですか?」「何がフリーなんですか?」.....
パブのほとんどはビール製造会社が持っています。ですから、そのパブはそのビール会社で作られたビールしか飲めません。極端に言えば、隣に地元の小さなビール工場があってもFree houseでない限り、そこで作られている地ビールを飲むことはできません。
「ウチはビール工場が経営しているのではありません。だから色々なビール飲めます。」というのがFree houseです。もちろん必ずしも地ビールがおいしいというわけではありませんので、大会社が経営しているパブのビールでも美味しいものはたくさんありますからFree houseだからビールがおいしいということではありません。
近年は飲酒運転が厳しくなり(日本と違い、一定量のアルコール以内は飲んで運転してもいいことになっています)、飲み物だけではパブの経営も難しくなってきました。それで食事もおいしくなり、レストランも兼ね備えたパブが増えました。そのようなパブレストランはファミリーレストランのようなところが多く、子供も食事ができますので日曜は賑やかです。
パブ料理の基本はイギリス伝統料理です。昔よりはずっと種類も多くなり、シェフ自慢の料理も食べられます。
そしてデザートも、昔のイギリス伝統デザートに工夫を凝らしていて、それぞれのパブの特徴が見られるので私は「パブに行ったらデザート」と、昔のパブのイメージとはだいぶかけ離れたことをしています。
例えばアップル.クランブル。昔は大きなスプーンですくって形のないものにカスタードをかけていましたが、ホワイトホースのものは......
アップルタルトもおしゃれです。
塩キャラメルのチョコレートムースは初めていただきました。
ハルミチーズのフィッシュ&チップスの衣は抜群の出来でした。きっとまたこのパブを訪れることになりそうです。
今日から4月22日まで日本に行きます。今回はちょっと長めの帰国です。友人たちから大阪、東京では桜が満開というメールをいただいています。前回日本の桜を見たのは7年前に父と一緒に母の実家である彦根に行った時でした。今回も本当に、本当に楽しみにしています。
行ってきま~す。