9/03/2018

9月29日以降に摘んだブラックベリーを食べてはいけない理由。

昨日に引き続き、ブラックベリーの話です。何故9月29日以降に摘んだブラックベリーを食べてはいけないか・・・・・





9月29日はマイケルマスの日です。キリスト教の世界では1年は4期間に分かれていて3月25日はレディの日(聖母メアリーの受胎告知の日)、6月24日がミッドサマー(夏至に近く、洗礼者ヨハネの日)、9月29日がマイケルマス(大天使マイケルの日)、12月25日がクリスマス(キリストの誕生日)となっています。この区切りがとても大事で、今でも農業では刈り取りを終え来る季節に備えたり支払日などに利用されますが、何と言っても大学での学期の始まりが9月に関係していることが大きいですね。日本では4月ですが、これもきっと何か理由があるのでしょう。

さて、9月29日のマイケルマスですが、大天使マイケルは天使の中でも一番重要な天使のひとりで、悪魔と戦う兵士です。




ある時、ルシファという悪魔の天使(そう、天使でも悪魔の天使がいるのです!)をマイケルは天国から追い払うことに成功します(何故悪魔の天使が天国にいたのかはいつか調べます~)。ルシファは天国から突き落とされ、落ちたところがブラックベリーの灌木でした。ブラックベリーの枝には沢山のとげがあってベリーを摘むのも大変なのですが、そこに落ちたルシファーの大きな悲鳴が聞こえるようです。あまりに痛かったので、ルシファはブラックベリーの呪いをかけ、唾をかけます。(コーンウォールに行ったときに、「おしっこもかけたようだ」とも聞きました!)

ということでルシファが唾をかけたブラックベリーは食べないほうがいいということになしました。でもしばしば昔の迷信にはちゃんと理由があることが多いですね。マイケルマスを過ぎるとカビが生えたりしてまずいだけではなく、体に悪いこともありますから。




リンゴなどの果物は最初グリーンで、食べごろになると赤くなるのが普通ですが、ブラックベリーの場合は、赤いのが黒くなって食べごろになります。ですから赤いのは摘まないようにしなければいけません。









ブラックベリーのデザート。もちろんヴィーガンです。








キリスト教の世界では、黒いベリーから出る赤い汁が十字架にかけられたキリストの血、枝に多くついているトゲはキリストにかぶせられたトゲの冠を象徴しているともいわれます。