誰かに恋をしているとき、その恋が本物かどうかを試す方法があります。それは愛する人の名前を唱えながらクラブアップルの種を火に放るのですが、もし種がはじけたらその恋は本物と言うことになります。ケルト文化が根強いイギリスでは木や花、実にまつわる伝説が沢山あります。季節感を感じさせるそんな伝説が私は好きです。
クラブアップルは、そのまま食べるというよりはジェリーやリキュールなどに使います。セヴィルオレンジのマーマレードと同じく、そのままでは食べたくないものもジェリーにすると驚くほど美味しい食べ物になります。クラブアップル・ジェリーもそのひとつ。パンに塗ったり、ヨーグルトに、またお肉やチーズと一緒に食べても美味しいのです。
ではジャム、マーマレード、ジェリーは一体どこが違うのでしょう?一般的に言われていることは「ジャムは果物の皮や実 が入っているもの、マーマレードは柑橘類で作られたもの(他の果物が入っていても柑橘類を使っていればマーマレード。でも最近レストランなどではオニオン・マーマレード添えのXXXなどというお料理がメニューに書かれていることも。)、ジェリーは透明度が(濾しながら作るので)高く、皮も実も入っていないもの。」ということになります。でも厳しい決まりがあるわけではありません。
さて、ロンドンに住んでいた時は近くに姫リンゴの木がなかったので、自分で収穫するものとしてはせいぜいブラックベリーだけでした。ウィンズロウに引っ越してからはいつもルビーとジャスパーが走り回る野原に沢山のブラックベリー、クラブアップル、スロー(今、ジンを作っています。)がありますので今年も採ってきました。
野生の姫リンゴは赤いリンゴではなく黄色っぽいリンゴが多いと思います。出来上がったジェリーも綺麗なピンクではなく黄色っぽい色になるかと思っていたら・・・・・
不思議、不思議。本当に不思議。こんなにきれいなジェリーが出来上がりました。
ウン、味も香りも満足。それに野生の姫リンゴですから完全オーガニックです。そして費用は砂糖とレモン一個分のみ!来年はもっと沢山作りましょうっと。