11/05/2018

ウィンズロウの花火大会

ウィンズロウの町に入ってすぐに見えてくるのがウィンズロウ・ホールです。イギリスの古い村には昔の領主の家があるものです。それは村で一番大きな家で、時にはマナーハウスと呼ばれます。

真ん中の4本の大きな煙突のある家がウィンズロウ・ホールです。




ウィンズロウ・ホールも この辺の土地を持っていた人の家で、建てられたのは1700年。ロンドンのセント・ポール寺院を設計したクリストファー・レンの手によるものと言われていますが、確固たる証拠はありません。約9000平方メートルの敷地に建つこの家は現在はプライベートの家として使われていますが、夏にはそのガーデンで上演されるオペラがウィンズロウの主なイベントのひとつです。




ウィンズロウ・ホールは1700年の建設から、さまざまなプライベートのオーナーの手を行き来し、時には学校や病院、軍の施設などに使われてきました。

一昨日、ウィンズロウ・ホールの敷地の一部で現在は一般の人が使える植林園・公園でガイフォーク・ナイトの花火大会が行われました。

日本では花火は夏のもので、私は小さい時に函館港まつりの一環で行われる花火大会を楽しみにしていました。花火は父が生まれた家の物干し場(洗濯物を干す場所)から一番よく見えたのです。大家族でしたから、物干し場もかなり大きなもので、親せきが集まって花火と共に宴会が行われました。当時そこに住んでいた叔母がせっせと美味しいものをこの物干し場に運んでくれたのも懐かしい思い出です。

イギリスの花火大会と言えば11月です。正確には11月5日ですが、ほとんどの場合はそれに近い土曜が花火大会の日です。




1605年11月5日、ジェイムズ1世を暗殺しようと議事堂の貴族院に爆発物をしかけたガイ・フォークが捕らわれた日です。犯行は未然に防がれ、ガイ・フォークは処刑されました。それ以後、11月5日は王の暗殺が未然に防げた感謝の日となりガイフォークス・デイ、ガイフォークス・ナイトなどと呼ばれています。

イギリス中の学校や公園などで花火大会が行われますが、ウィンズロウではウィンズロウ・ホールの植林園でライオンズクラブ主催のチャリティイベントとして行われます。

花火の前に大きな焚火に火がつけられます。寒い夜には特にパチパチ燃え上がる火の前に人が集まります。時々ガイ・フォークの人形が一緒に燃やされることもありますがあまりのリアルさに気持ちが悪くなることも。




そして7時から花火が打ち上げられます。




日本では「ターマヤー!」とか言って楽しみましたが、イギリスでは静かなもんです。座って宴会もありません。

それより、心配だったのは植林園での焚火、花火の打ち上げの際に火花が木に舞い降りて火がついたらどうしよう!ということでした。