2/01/2019

フォアグラが何故悪いの?

世界三大珍味のひとつフォアグラに関しては今までさまざまな意見が交換されてきています。フォアグラはアヒルや鴨に強制的に餌を与え、通常の肝臓の10倍の大きさにしたものですが、特にフランス料理に多く使われています。



強制的に餌を与えることが残酷であるという動物愛護者の考えから、強制的に食べさせることはあひるや鴨にとって苦痛ではないとするフォアグラ支持者までその論議はかなり昔から存在していました。

アメリカのカリフォルニア州ではフォアグラの販売の禁止、解禁を繰り返し最近は禁止が決まりました。




でも強制的に餌を与えた後、何事もなかったように歩き出すアヒルのビデオを公開したり、フォアグラ生産者や販売者は必至でフォアグラ産業を守ろうとしています。

最近ではフォアグラの販売を禁止するところが多くなってきているようです。インドは世界で初めて国を挙げてフォアグラの生産、輸入、販売を全面的に禁じた国となりました。ローマ法王もフォアグラを非難しています。イギリスでは大手のスーパーは全て販売をやめました。その他デパートのセルフリッジズ、ウィンブルドンのテニストーナメントの主催者であるイングランド・テニス協会や英国アカデミー賞(BAFTA)の会場のレストランからフォアグラが消え、BBCの人気テレビ番組である「マスターシェフ(シェフの勝ち抜きコンクールで毎年最優秀賞がひとりのシェフに与えられる)」でもフォアグラの使用を止めました。

また英国王室が主催する宴会でもフォアグラの使用を止めました。2007年に荒れ果てたスコットランドの館ダンフリー・ハウスを救ったチャールズ皇太子は、その後ここで行われた結婚式にフォアグラが使われたことにお怒りだったそうです。

強制的に餌を与えられて苦痛かどうかはアヒルに聞いてみないとわかりません。でも10倍にも肥大した肝臓を食べること自体、私には決して気持ちの良いものではなく、体に良いとも思いません。体に入れるものはできるだけ自然に育てられたもの、動物に苦痛や恐怖を与えるものは食べたくないと思うのです。

「おいしければ何を食べてもいいじゃない。」と言う人もいますが、私には「おいしいもの=気持ち良く食べられるもの」に他ならないのです。