ロンドンで特に注意が必要なのは、ショッピング店街の他、大英博物館、ナショナル・ギャラリー、そして衛兵交替が行われるバッキンガム宮殿です。
ロンドンのスリは、危害を加えて無理やり持っていくことはしません。じっくり観察してスキがある人や瞬間を狙ったものが多いようです。ですから、スキを見せない、貴重品は体から離さない・・・・など防ぐ方法はあります。2人以上のグループでスリをする場合が多いようです。
日本の旅行会社からお仕事をいただく場合に「口が酸っぱくなるほどスリがどこにでもいることをお客様に知らせてください。」と言われることもあります。バスを降りるたびに注意してくださいと言われることもあります。
でも、そうしたからと言って完ぺきに被害が防げるわけでもありませんし、そのために観光の楽しみが半減しては困ります。いくら注意しても、最後はお客様ご自身の自己防衛しか防ぐ方法はないのです。あまりしつこく言うと、「そんなにスリが沢山いるのですか?」とか、「スリが怖くて見学に集中できない。」と言われるのもご尤もだと思います。私がこれまでにご案内している最中にスリに遭われた方は数人しかいらっしゃいません。確率から言えば0.00・・1%です。
スリのことを極度に気にせずに観光を楽しむことが大切だと思います。
この看板は、バッキンガム宮殿に近いセント・ジェイムス公園で見かけたものです。
そういう私も、実はカナダで大きな被害に遭ってしまいました。ラーメン屋さんでラーメンを食べることに夢中になっていて、ハタと気が付いたときにはバッグ丸ごと盗まれていました。現金はもちろんのこと、クレジットカード、パスポート、航空券、列車の切符、ホテルのヴァウチャー、レンタカーのヴァウチャー、免許証・・・・そして「カナダでの一切の支払いは私にまかせて」と両親、妹から預かっていた○○万円。
しかも、その時に延泊せざるを得なくなってカナダの大使館で発行してもらった新しいパスポートにはバーコードが付いていなく、数年後の息子の結婚式(アメリカで)に危うく出席できないところでした。アメリカではバーコードのついていないパスポートの所持者の入国は認めていませんでした。
これまでに、現金を盗まれた人、パスポートをなくした人の話は聞きましたが、全て盗まれてしまったのは・・・・・私だけ。
でも、何事も「勉強」と思えば気持ちもおさまります。私はこの経験があってから、「どんなことでも、最後はなんとかなる。」ということを学びでした。
皆さんも万が一スリに遭ってお金を盗まれても、パスポートがなくなっても「必ず日本に帰れる。」と信じてできるだけイギリス滞在をエンジョイすることです。
注)私からのアドバイス。貴重品はバッグの奥に入れ、万が一スリの手が入ってもすぐには見つからないところに置いておきましょう。このアドバイスを実行したある方は、ナショナル・ギャラリーのトイレでスリに遭った際の被害はバッグの上のほうに入れてあった片方の手袋だけで済みました。