アッシュリッジに向かう途中、素晴らしいブルーベルが見えてきました。ナショナルトラスト所有のドッキーウッドの森にはちゃんと駐車場もあってアイスクリームのバンまでありました。森に入ると一面のブルーベルにため息。
ここにはブルーベルが咲いている場所に入れないように小枝を組み合わせて歩道と分けています。その理由はブルーベルは踏まれると死んでしまい、その結果ここのブルーベルも少なくなっているそうです。以前は一体どれくらいのブルーベルがあったのでしょう?スパニッシュブルーベルのように強い生命力を持たないイングリッシュは、人間が守ってあげないと絶滅してしまいます。
連休と会って、さすがに人の多いこと。でも混雑するほどではなく、数分に一度数人とすれ違う程度ですので、お花見もゆっくりできました。ここに一日中いても良かったのですが、目的地はアッシュリッジ。
13世紀に修道院のあったアッシュリッジの土地は16世紀にヘンリー8世の行なった修道院解体により5000エーカーの(20,000平方キロ)土地は一旦は王家に。その後1604年にトマス・エガトン卿にわたり(エガトン家は後にブリッジウォーター伯爵、ブリッジウォーター公爵に昇格)、ナショナルトラストが入手するまで同族が所有していたようです。ヴィクトリアン・ゴシックの家は現在はカレッジになっています。ハリーポッターの映画ほかのロケ地ともなっているアッシュリッジへドッキーウッドから車で5分です。
こちらのほうは、駐車場に車を停めてから歩いてブルーベルを見に行きます。ちゃんと「ブルーベルウォーク」の道しるべがありますからただただ突き進んでいきます。
ありました、ありました。一面のブルーベル。
こちらのほうは、歩道とブルーベルの間にフェンスはありません。中に入り込むことはできますが、踏みつけないように十分注意しなければいけません。近くで写真を撮るのは数回だけにしてなるべく歩道から眺めるようにしましょう。
せっかく来たのですからあのブリッジウォーター・モニュメントに登ることにしました。そんなに有名ではないのですが、私が覚えている限り、3代目ブリッジウォーターのモニュメントは家から遠くに作られたそうです。なぜなら、母親にすごく嫌われていて、母親が家からがモニュメントを見るたびに息子を思い出すのをいやがったからだそうです。
高さ33メートル、172段のらせん階段を、今年から始まった花粉症で鼻をグジュグジュいわせながら登ります。上からの眺め。
多分私にとってこれが今年最後のブルーベルウォークにになったと思います。ブルーベルは私にとって特別な花です。それは昔可愛がっていた愛犬が亡くなって、田舎の火葬場からの帰りに道端に咲いていたブルーベルが、悲しい心を癒してくれてからのことです。都会で見ることはめったにないイングリッシュブルーベルはそれ以来、私にとって癒しの花として、またイギリスを語ってくれ、いろんなインスピレーションを与えてくれる花になりました。
(ブルーベルの色ほど写真の色と違う花はありません。残念ながら本当の色に近づける技術を持っていないのでそのままにしてありますが 、本当はもう少し濃い紫がかった青色です。)