5/17/2019

断崖絶壁に作られた劇場ミナック・シアター

大西洋を見下ろす断崖絶壁に建てられた野外劇場ミナック・シアターは、そのロケーションもさることながら一人の女性が庭師と共に一個一個石を運んで作ったという事実は、そのユニークさを更に偉大なものにしています。





1929年、地元の演劇愛好者がシェイクスピアの「真夏の夜の夢」を上演し、好評を得たことから、プロダクションチームは次の出し物である「テンペスト」を上演するための新しい場所を探し始めました。真っ先に自宅を開放すると名乗り出たのが、この プロダクションに関わり、最初に上演された場所からわずか1,6キロのところに住むロウィナ・ケイドでした。こうして自宅のガーデンの先にある断崖を劇場にするべく、ロウィナと庭師は1931年冬から花崗岩の大きな石や土を取り払いステージや座席を作り始めたのです。

それ自体、正に芸術と言えるでしょう。ロウィナ・ケイドは80歳以上に達しても常に劇場の改良に力を注ぎました。 今では一年に8万にの観客に加え、15万人が毎年この劇場を訪れます。

近くを散歩していると色々なワイルドフラワーに出会いました。中でも、イングリッシュブルーベルが、道路沿いに!













実はミナック・シアターへ大型バスで行くときにちょっとしたハプニング。今回のバスの運転手は人柄、運転技術両方にかけてはトップクラスのベテラン運転手のSでした。ところが幹線道路からミナック・シアターへの道があまりに細すぎて、途中でスタックしてしまったのです。道が小さくくねった場所は大型バスで行けません。地元の人がアドバイスしてくれた道なのですが、2度ほどバックして戻らなければいけないことがありました。

田舎に行くときは、こういうケースがよくあるものです。もちろんカーナビは、大型バス用に操作してくれません。ミナック・シアターに「そんな事情で少し遅れます」と電話を入れ、到着予定を過ぎてしまいましたが無事着きました。そして次回はこのようなことがないようにと、正確な道を 聞いたらなんと「ミナック・シアターの看板は二つありますが、最初のものは無視して2番目の看板通りに来てください。大型バスは皆間違うのですよね。一番目の看板を外すようにお願いしているのにまだ残っているのですね?」

運転手のSはすっかりしょげていて、「悪かった、悪かった。」を連発していました。