6/28/2015

ご連絡ください。

動物好きはどこに行っても動物がいるととってもハッピーになって、ついカメラのシャッターを
押してしまいます。

今回のツアーでも可愛い動物たちに沢山出あいました。


バイブリーでは傾斜になっている裏庭から屋根に登ったテリア犬。
 



次はプライベートガーデン訪問の際に寄ったDさんの家で飼っている猫のトムの写真です。Dさんは男一人暮らし。でも今年から家族が増えました。それがこのトムです。冬のある日、庭の隅でふるえていたトムを家の中に入れてあげてからすっかり家族になってしまったというわけ。彼のガーデンを訪問する時は、いつも「庭も家の中もどこでも自由に見てください。」というDさんですが、今年から「2階のベッドルームのひとつだけは開けないでください。トムがいるから。」と制限がかかりました。トムは恥ずかしがりやで、普段はDさんと二人暮らしですから10人以上の人が来ると怖がって逃げてしまうそうです。





先日もDさんから、「トムを追いかけてこれから森に行って来る」とメールがきました。トムのいるこの部屋からはDさん自慢のお庭が見渡せます。朝起きてすぐに目に入るこの素晴らしいお庭。トムはそれがいかにラッキーなことかに気がついているのかしら?

さて、今月の始めに日本から小包が同時に3つ届きました。ちょうどツアーに出る直前のことで「帰ったらゆっくり」と思っていたところ、主人が包み紙を間違って一個分処分してしまったようです。それで、差出人のお名前、住所がわからなくなってしまいました。何人かのかたにメールしましたが送った覚えがない方ばかり。

お礼も言わず、大変失礼なことをしています。もしこのブログをご覧になっていて、身に覚えのある方、是非ご連絡ください。 KijimaTivers@aol.com



6/26/2015

イギリスのガーデンツアー

毎年6月はワールドブリッジ社のガーデンツアーを2本ほどいただいていますので、ほとんどの仕事内容はガーデン廻りです。昨日、一本目のガーデンツアーのオプショナルツアーも終わり今頃は皆さんはご帰国の途。機内でゆっくりされていることと思います。

イギリスのバラの時期は6月と(イングリッシュローズの場合は9月も)決まっています。それぞれのガーデンでは他の日本人見学者にも多くお会いしましたし益々バラの人気を再認識し、またどのガーデンに行ってもバラの香りで包まれて幸せでした。

まずはシシングハースト.カッスルのガーデンです。多くのガーデンは公共交通で行くには難しい場所にあることが多いため、ツアーやレンタカー、専用車で行くのが便利です。




私は毎年のガーデンツアーで同じ場所を訪れますが、お花はもちろんですがいつも楽しみにしているものが他にもあります。例えばシシングハーストの場合は煉瓦です。私は煉瓦が大好きです。しかもそれは産業革命以前に手で作られたものに限ってなのですが、機械で大量生産され色も形も全て同じという煉瓦ではなく、正に‘揃っていない’煉瓦のことです。

シシングハーストの建物で最古の部分は正面入り口の辺り。16世紀に厩、使用人の住居として作られた部分でナショナル.トラストに渡る前、ここの最後の持ち主であったヴィタ.サックヴィル.ウェスト(ブルームズブリー.グループという文学一派の一員であった作家)と夫のハロルド.ニコルソンが図書館や居間に使った部分です。





このガーデンに来たら必ず立ち寄る昔の果樹園オーチャードは、植物の受粉を助ける蜂や鳥のためにワイルドのまま。こういうところに安らぎを感じます。
 
 
 
 
 
ここから一挙に西へ。バスで3時間ほどのモティスフォント.アビーに向かいます。昔修道院だったここのローズガーデンは特にオールドローズが有名です。
 
 
 
 
シシングハーストの煉瓦のように、ここでは何と言っても大木です。このガーデンにはイギリスで一番大きいと言われるプラタナスもありますが、私がいつも「今年もやって参りました。」と、ご挨拶するのはこの木。
 
 
 
 
 
良く見るとちょび髭のおじいさんの顔に見えませんか?出っ張った部分が目で三角の部分が鼻です。「誰かに似ているなー」と思いながら、色々会話をしていきます。
 
 
 
 
 
ウィンチェスターに一泊した後は北上してコッツウォルズです。
 
 
 
 
ヒドコートマナーやキフツゲート.コートの庭を見学します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チッピング.キャムデンの民家のある通りを散策です。ここは観光バスは通れないのでゆっくり歩いて外からお宅のお庭を見せていただきます。
 
 
 
 
 
ロンドンに戻る日は逆に一旦北上してイングリッシュローズの生みの親デイヴィッド.オースチンのお庭です。ここのバラには皆さんクラクラッと倒れそうになりました。とにかくすごい!イギリスのバラを一堂に集めたの?と錯覚するくらいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
ワインに酔ってしまったようにバラにも酔っぱらってしまいました。
 
 
デイヴィッド.オースチンの2015年デビューのバラは3種類。‘デズデモーナ’というこの新種はピンク、アプリコット色がかった色で花が完全に開いた時の白さは雪より白い?
 
 
 
 
 
 
 
やはり今年デビューのThe Ancient Marinerのピンクもなんとなく独特。
 
 
 
 
もうひとつのデビュー作は ‘湖水のレディ’ という蔓バラです。
 
 
 
 
 
 
これまで毎朝小鳥の声で目をさまし、数時間前までその静けさの中に身をおいていたことがまるで夢の世界。ロンドンに戻った途端に人、人、人。まるで浦島太郎です。同じ時代に、同じ国にいるのが信じられないくらい。
 
ホテルに戻る前にリージェンツ公園のメアリー女王のローズガーデンに立ち寄り、翌日は王立園芸協会の本部であるウィズリーガーデン、ハンプトンコート宮殿のバラ園に行きましたが、ハンプトンコートのバラはすでに終わりかけていました。
 
今回は13名のお客様。その中でただおひとりの男性だったMさん。とても頼もしい存在で、お世話になりました。こうして楽しいツアーが終わりました。「雨を止めておいたから。」という運転手のウィリアム(王子と似ても似つかないおっきい体格!)、運転お疲れ様でした。彼のおかげで(!)晴天続きでしたが今は芝生も枯れ気味です。そろそろ雨を降らせてください。次は月曜から始まるワールドブリッジ社の東イングランド.ガーデンツアーです。
 
 
 
 
 

6/20/2015

イギリスへのツアー

私がガイドを始めた頃、日本からのツアーの日程は例えば「ヨーロッパ5か国8日間」とか、駆け足のツアーが主流でした。当時は「そこに行ったということに意義がある」という風でしたが、その後「ロンドン.ローマ.パリ5日間」が多くなり、ちょっとづつ‘ゆっくり型’に人気が集まってきました。それでも忙しい旅行でしたが、今ではイギリスだけの周遊型をよく見かけます。

イギリスは日本の3分の2の面積とはいえ、全て一回の旅で周るのは無理ですし内容的にもどうかな?と思います。中にはスコットランド、湖水地方、コッツウォルズ、南イングランドと一週間弱で広い範囲を巡るツアーもあるようですが。せっかくスコットランドに行っても、エジンバラだけではもったいない気がします。真のスコットランドの自然はハイランドの景色だと思うからです。また移動に時間がかかるばかりで実際に見て、味わってという旅がなかなかできません。

さて、昨日私が終えたツアーはロンドン二泊、コッツウォルズ二泊、湖水地方三泊のツアーでお客様は女性8名。どこも小さ目のバスで周りましたので、大型バスではいけないところも周ることができました。中には毎年イギリスにいらっしゃる方、2年ぶりの方、また初めての方もいらっしゃいました。

お天気は晴天ばかりではなく、たまに霧雨のような雨に遇ったこともありました。でも総体的には雲の合間から太陽が顔を出したりして気持ちの良い散歩も楽しむことができました。

今日は写真をご覧になりながら皆さんもイギリスの旅を感じていただけたら嬉しいです。

 
まずコッツウォルズでははちみつ色のコッツウォルズ石でできた家を見ながらの散歩です。
 
 




個人のお庭を見学させていただいて。






友人のDの家では丁度作りかけのスムージーの味見をさせていただきました。ほうれん草を入れて栄養たっぷり。ちょっと飲んだだけで元気が出た!(ように感じた)
 

 



故ローズマリー.ヴェリー(チャールズ皇太子やエルトン.ジョンのガーデンアドバイザーであった造園家)の友人であったDは彼女のアイディアを入れて、この庭を一人で造りました。ローズマリーが住んだバーンズリーハウスと同じく、ここにもキングサリ(ラバーナム)のトンネルが右奥に見えます。





この季節だったら名物はアスパラガスです。パブランチも最近はミシュラン星顔負けのお料理に出会うことも。左にあるのは半熟のゆで卵ではありません。卵の殻に入ったセイヴォリー(塩気のある)カスタードです。
 


 


湖水地方へはバスで。途中で立ち寄ったチェスターに近いクルーホールというホテルでアフタヌーンティを。
 
 





カスタードタルトに似たマンチェスタータルトというのは私も初めてです。
 
 
 
 
 
湖水地方では30~40分のウォーキングを数回楽しんだほか、詩人ワーズワースの住んだ家ダヴコテージやピーターラビットの作者ベアトリクス.ポターが購入した農家ヒルトップ.ファームなどを見学。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ビアトリクス.ポターも保存に尽力したハードウィックという品種の羊の母子にも歓迎を受けて。
 
 
 
 
 
 
湖水の遊覧ではそれはそれは可愛らしい犬に出会い、周りの景色も忘れてシャッターを押しまくりました。
 
 
 
 
 
 
ドライブの途中でも絶景が次から次へと姿を出して。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ウォーキングが好きな方は朝食前にホテルの庭での散歩も楽しまれたようです。
 
 
 
 
 
私にとって湖水地方のお土産といえばスレート。今でも作動している採石場でキッチン用品や、鍋敷きを調達。写真手前にあるのがこの地域で採れるグリーンっぽい灰色のスレートです。
 
 
 
 
 
 
この時期は10時近くになっても明るいのがイギリスです。特にイギリスでも北に行けば白夜に近いことも。
 
 
 
 
 
 
 
ストーンヘンジよりは小さめですが、4500年前に造られた環状列石群がここにもあります。
 
 
 
 
 
 
こうして7泊のイギリスツアーが終わりに近づいた最後の夜はホテルで晩餐です。
 
 
 
 
ただひとつ予定通りにいかなかったことと言えばマンチェスター空港でヒースロー行きの飛行機が3時間近く遅れたこと。でもたっぷり余裕をもって航空券を手配されたので、皆さん余裕です。ヒースロー空港でお別れしましたが、今回も楽しいツアーでした。バスの運転手さん、ホテルのスタッフの方々ありがとうございました。そしてツアーに参加された皆さんは、いま頃やっとお家に着かれてほっとしていらっしゃることでしょう。
 
またお会いしましょう!
 
私は明日から南イングランド、コッツウォルズのガーデンツアーが始まります。今日はその準備と、合間をみてヴィーガンケーキを焼きましょう。
 
 
 
 

 

6/10/2015

ヴィーガンケーキはいかが?

やっとガイドとしての冬眠期が終わり、明後日からツアーが始まります。シーズンオフの間もあちこちに出かけてはいましたが、家にいる時は毎日ヴィーガン料理の研究に没頭していました。ここ数年新年の誓いは「ヴィーガン料理のレパートリーを広げること。」でしたが、今年になってやっと実現した次第です。というのは、4月に日本に行った際におしいいヴィーガン料理を何回か食べました。素晴らしい和食、家庭料理、モダンヴィーガンレストラン.....でもそれ以外では実に苦労したからです。どのレストランでお料理を選んでもかならず鰹節や卵類がはいっていて、私はいつもサラダをいただいていました。ですから「日本のヴィーガンの人は大変だなー。」とつくづく気の毒に思い、それなら皆さんにご自分で作っていただくようヴィーガン料理を広めたいという気持ちが益々膨れ上がったのでした。

これから外国人観光客を多く受け入れたいという日本でヴェジタリアン、ヴィーガン料理を提供するレストランがあまりに少なすぎるということは大きな問題だと思います。ヴィーガンに興味を持つ方が多くなればレストランでもヴィーガン料理を提供するようになるでしょう。アレルギー、宗教、環境、または健康や動物福祉のことなど理由はそれぞれでヴィーガンでいる人たちは世界中に沢山います。そういう人が日本に行ってかなり苦労したという話はすでに聞いていますし、イギリスでは6人にひとりがヴェジタリアンだそうです。(ただし、その中にはお魚は食べるという人も含まれているそう)

私は麺類が昔から大好きです。でも、うどん、お蕎麦のタレには鰹節が入っていますし、ラーメンは動物性のダシを使いますので一生日本では食べられないと覚悟しました。それなら自分で作ろうと羽田空港で生ラーメンを買い、付いているスープは処分して時間をかけてあれこれ工夫して自分で野菜からダシをつくりました。でもダシのウマミは野菜のみならず、イーストや発酵したカシューナッツから作ることもできます。こうしておいしいラーメンが出来上がり、6個の生ラーメンは瞬く間になくなってしまいました。(特に味噌ラーメンはちょっと自信がつきました)

そんなことをやっているうちに「乳製品や卵のアレルギーの子供を持ったお母さんは大変だろうなー。」という思いからラーメンの次にヴィーガンのケーキに挑戦することにしました。一日に何個も作るものですから、さすがケーキ大好きの主人もお手上げです。そうなるとご近所の方にお裾分けします。

我が家のお隣さんもヴィーガンで、時々物々交換をします。今回はレモンカードのショートブレッドを持って行ったら「カルダモン入りチョコレートムース」をいただきました。ショコラティアの渡辺ちかさんは私のヴィーガン料理の良きアドバイザーでもあります。彼女のチョコレートの新作と私のヴィーガンケーキを交換することもよくあります。








昨日は日本食が世界的に有名になる20年前に日本食専門の本をこちらで出版、ヨーロッパの本のアワードを獲得されたKさんのお宅でヴィーガン料理を作ってきました。「おいしい!」と言ってくださって、3回もおかわりされた時はうれしかったですねー。カップケーキもペロッと2個食べていただきました。

それで、今日は皆さんにも少しお裾分け。まだまだ研究の余地は沢山ありますが、これらの写真をご覧になってヴィーガン料理に興味を持って下さる方がいらっしゃれば幸せです。
 
 
まずは ‘タイムのハーブと遊ぶマッシュルームたちのクリーム焼き’です。クリームはカシューナッツから作ります。




‘ビタミンCそのままレモン.ドリズルケーキ’




‘レモンカードとショートブレッドのいい感じコンビ’


 
 
 
‘ラズベリーとチョコレートケーキのお見合い’
 
 
 
 
 
‘チョコレートチップのホロッとやわらかクッキー’
 
 
 
 
 
 
‘人参カップケーキと塩キャラメルのフェアリーケーキ’
 
 
 
 
 
 
明日は雑誌の取材でメアリーのところに行きます。明後日から8名のお客様をロンドン、コッツウォルズ、湖水地方の旅にご案内しますが、ガイド業はしばらく暇でしたのでこのツアーをずっと楽しみにしていました。8名のお客様をロンドン、コッツウォルズ、湖水地方の旅にご案内します。そろそろバラが満開となり華やかな季節になりました。ヴィーガン料理はここで一旦お休みです。これからはしばらくガイド業に専念します!