2/27/2021

春とともに希望の明かり。

日本の家族から雪に埋もれた街並みの写真が送られてきます。北海道はまだまだ冬が去ってくれないみたいです。

反対にイギリスでは長い冬が終わり、やっと春到来を感じさせるここ2,3日の気候です。今日は、散歩の時に出会った春を皆さんとシェアーしたいと思います。

不思議なことに、毎年春を感じるときは「まるで○○の春みたい。」と場所を思い出します。昨日の春は「東京の春」を感じました。はっきりした理由はないのですが、その時の太陽の光の当たり方だとか、空気の香りとか・・・・そんなものが私が今まで暮らしてきた場所と共通点があるからかもしれません。


昨日の空はまぶしいほどの青でした。




ここ1年、散歩に行くたびにred kiteというトビが円を描きながら飛んでいるところを見かけます。保護鳥になったおかげで、絶滅の危機にあったのが今では数も増えているようです。写真で見ていただけないのが残念ですが、「ピー、ヒョロロー」と鳴きながら私たちの真上を飛んでいきます。主人は、私たちの上を飛ぶのは、いつも同じトビだと信じているようです。ここ1か月ほどは家の上にも見られるようになりました。




そろそろ水仙も咲き出しました。家の近くの野原には見事な数の水仙があります。でも満開まであと一週間くらいはかかりそう。




今はクロッカスが満開です。


コロナのロックダウンが緩和されてきた現在も、5分の1の地域では感染者が増えているとのこと。現在約3人に一人がワクチンの接種を少なくとも一回は終えているという状況の中、ここで油断すれば今までの努力が水の泡です。


発表によれば、これから更に解除に向けて段階的に緩和が実施されるようです。そして(今のところ)6月21日には社会的接触制限完全解除とのことです。


春と同時に近い将来の光が見えだしました。ロックダウン完全解除までもう少しの辛抱です。昨日のハンコック保険大臣の記者会見では、イギリス人の94%が、ワクチン接種をすでに済ませているか、または順番が来たら受けると言っているそうです。安心してどこへでも行ける日が遠くないと感じるこの頃です。

2/20/2021

10年前にご案内したお客様から。

 昨日カルチャーツーリズムUKによる第五回目のオンライントークを終えました。自分でそう思っているだけかもしれませんが、Zoomの操作もほんの少しずつ慣れてきました。それでも、毎回参加者でコンピューターに強い方が助けてくださっています。つくずく、このオンライントークは皆さんと一緒に歩んで行っていることを感じています。

昨日のトークは湖水地方の北側の景観が綺麗な場所、そのウォーキング、詩人ウィリアム・ワーズワース、レストラン、宿泊施設などのことをお話ししました。








参加された方、本当にありがとうございました。トークは、どうしても時間オーバーになってしまって、その後のおしゃべり会は一応30分の予定が気が付いたら1時間以上経っていました。イギリス時間ではまだお昼ですが、日本では10時半! 「退場はお好きな時に」とお話ししていましたが、多くの方がお付き合いくださって感謝です。画面をOFFにして聴くだけの方もきっと眠かったでしょうね。

そして、参加者の方々がイギリスに関する新しい情報、経験談などを語ってくださって内容の濃い時間でした。そして何より参加者の方々の交流がうれしく思いました。

さて、そのトークでもお話ししましたが、一昨日10年も前にご案内した福岡のお客様からメールをいただきました。イギリスには園芸好きに人気のGardeners' WorldというBBCのテレビ番組があります。そのソーシャルメディアでお客様のイングリッシュガーデンが紹介されたとのこと。














早速あの時のツアーを手配された元ワールドブリッジ社の方にお伝えしました。このツアーがきっかけでイングリッシュガーデンに興味を持たれたとのこと。私も、とてもうれしくて何度も動画を拝見しました。是非皆さんもご覧ください。


 
 

次回オンライントークは3月20日(土曜日)に「イギリスの春&イースター」を開催します。
詳しくは カルチャーツーリズムUK のホームーページをご覧ください。




2/16/2021

オンライントーク 第4回目無事終了

 昨日のカルチャーツーリズムUK主催による第4回目のオンライントーク「湖水地方 その1

」は無事終了いたしました。今回は定員を上回る大勢の方々にお申し込みいただきました。

皆さんとご一緒に、私としても大いに湖水地方を楽しみました。ありがとうございました。



この一年、自粛生活で外出もせずじっとしていましたが、けっこうすることがあって退屈はしていませんでした。日本の方々との接触がなくなったことに寂しさを感じていましたが、オンライントークのお蔭でそれも最小限に留まっています。

でも今回の湖水地方の写真を整理しながら、あの空気、美しい自然が懐かしく、旅行に出たい気持ちがどんどん大きくなってきました。今年は無理かもしれませんが、来年は今までの反動で日本からの旅行者が増えるのではないでしょうか? 湖水地方のツアーで皆さんをご案内できる日を心待ちにしているこの頃です。

で、いつもながら間違いをお客様にご指摘いただきましたのでお知らせします。ベアトリクス・ポターの説明の際に「ヒルトップ・ファームが『猫のサミュエルのおはなし』に使われた」と言いましたが、実際は「ひげのサミュエルのおはなし」でした。すみません。あそこに住む猫の一家のことが頭にあって、つい猫のサミュエルと言ってしまいました。サミュエルは間借りしている(と言うより同じ家に勝手にすんでいるネズミです!)


ヒルトップ・ファーム


こうしてお客様から、間違いを指摘されることは本当にありがたいことです。そうでなければ次回も同じ間違いをする可能性が大きいと思います。

さて第五回目のオンライントーク「湖水地方 その2」は今週の金曜日、19日です。まだ少しお席が残っていますので、興味のある方は下記へメールにてお申し込みください。

info@culturetourismuk.com







2/14/2021

第一回目コロナワクチンの接種を終えて。

 昨日コロナのワクチンの接種を受けてきました。そろそろご招待が来る頃と思っていたところ、金曜に携帯にメッセージが入り接種の予約をするように言われ、その日のうちに手紙もきました。手紙の中には「より高齢の大人」のための小冊子が同封されていて、受けないほうが良い人のこと、後遺症のこと、インフルエンザの接種との違い・・・・などが書かれています。





すぐにオンラインで翌日のスロットを予約しました。町まで歩いて行ったのは本当に久しぶりです。クリニックの入り口にはボランティアの人が、人と車の誘導をしていました。



そのボランティアの人の数を見てびっくり。駐車場を横切って、クリニックの入り口付近に向かうと数メートルに一人が立っています。最初の人は名前をチェック。次の人は手に消毒液をかけてくれました。

そして中に入り、またボランティアの人が個室に誘導してくれます。

で、中に入ると、今度は専門のスタッフがふたり。まず一人が、私の年齢や住所、私がどの民族に属するか・・・・・などなどコンピューターに入力していきます。

それが終わると、もう一人のスタッフが、過去7日間に他の予防接種はしたか?アレルギー反応を起こしたことがあるか?・・・・など色々質問され、最後に接種。

全てが終わると、証明書のようなものが渡されます。一回目と2回目の接種が記録されるようになっています。何のための証明書かよくわからないのですが、とにかくそれをいただいて帰宅しました。



主人はファイザーでしたが、私のワクチンはアストラ・ゼネカ。妹から、コロナのワクチンは痛いそうだと聞いていたのですが、普通の注射と変わりません。そして同じ妹から「後遺症を覚悟」と聞いていたのですが、一夜明けた今、それもありません。主人は注射したところがちょっとだけ痛むと言っていましたが、私はそれもありません。


再度妹から「本当に針は入ったの?」と聞かれましたが、針が入るをちゃんと見てきました。まさか「後遺症が全くないのですが、どうしてですか?」とクリニックに聞くわけにもいかないし・・・・・というのは冗談ですが、今のところ普段と全く変わりません。


コロナ関係でのボランティアの数は相当なものです。先日テレビに出たのは、ダウトン・アビーのグランサム伯爵役を演じたヒュー・ボネヴィルです。ワクチンの接種の場所で、やはり人々を誘導していました。でも、マスクをしていたので、気が付く人はあまりいなかったようです。

このユー・チューブをご覧ください。

https://www.bbc.com/japanese/video-55991192

という訳で、これから日本でもワクチンの接種が広まっていくと思いますので、一応経験者として(エラそうに!)お話ししました。



2/10/2021

冬に逆戻り

せっかく接種が始まったワクチンが、変異株に効くかどうか疑問があることがテレビで報道されています。万が一効かなかった時のために、外国からの変異株の感染をふせぐために、イギリスに入国する人たちへの規制が厳しくなりました。まず入国する前から感染しているかどうかの検査を頻繁にし、入国したらすぐにホテルなどで自己隔離するなどの規則です。接種はすでにこの国に住む人は無料ですが、新たに入国する人たちは有料ですし、ホテル代もありますから入国する人は大変です。よほどの事情がない限り、「イギリスには来ないでください。」と言っているようなものです。確かにそうです。今、わざわざ外国に行かなければならない理由はよほど切羽詰まった事情がない限り避けるべきでしょう。

でも、今回はかなり厳しく取り締まるようで、それを守らない人は最高1万ポンドの罰金、そして最高10年の禁錮刑というかなり規則です。ゆるゆるだった国の対策に「やっと!」というのが私の本音。

イギリスは今週いっぱいは雪に包まれそうです。スコットランドの北部は今日はマイナス17度になるとか? マイナス17度? 想像もつかない寒さです。

私の住む地域はクロッカスや水仙などが先出し、「やっと春が来る!」と喜んでいたのも束の間・・・・




二日後には雪です。寒くて散歩を拒むルビーを無理やり連れだして。



この雪だるま、可愛いでしょう?実はご近所の年配のご婦人二人が造ったものです。



 

函館に育った私は、子供のころはカマクラや雪だるまを毎年造っていました。雪だるまも大きなものを作ることはけっこう大変でした。最初両手で小さな球を作り、それを転がしながら大きくしていくのです。

でも、ご近所の方が造った雪だるまは簡単。バケツに雪を固く詰めて、それを3個くらい重ねるだけ。後は小枝や葉っぱで顔や手を造ります。

雪だるま造り、イコール体力消耗というイメージもこれで吹き飛びました。この雪だるまは2日間しか持ちませんでしたが、ちょっとの間だけ散歩の度に笑顔をくれました。









 



2/08/2021

いつもと少し違うバースデープレゼント

 ロックダウンになると、どういうわけか朝早く起きてしまいます。時には4時ごろには、どうしても寝ていられなくて、マーマレードを作ったり夕食の支度をしたり・・・・

最初のロックダウンから後一か月少しで一年になります。携帯、パソコンがなかったら友人や家族の顔を見ることもなく、どんな暮らしになっていたのでしょう!

時々、ブルーバッジのギルドや他の組織で催しているオンライントークに参加します。

先日は、イギリスのイーム村のレクチャーでした。1666年の疫病がはやった際に、村全体がそれぞれの家に14か月引きこもり感染を防いだ村で、ずっと前に訪れたことがあります。府一日物が多く、美しい村でした。今でも、疫病で亡くなった人のお墓があります。人口350人のうち260人が死亡、中には6人の子と夫を全て数日の間に失った女性もいました。

テレビ、電話、パソコンのなかった時代のロックダウンは、一体どういうものであったか想像するだけで気が遠くなります。

さて、先日は主人の誕生日でした。家族、友人から通常ですとプレゼントが手渡されます。でも、今年は別。アマゾンの配達人が行ったり来たり。そしてプレゼントの内容もいつもと違って、食べ物が多かったのです。

私たちはここ一年、ほとんど人との接触がありません。プレゼントには何がいいか、皆知恵を絞って考えてくれたと思います。結局「家で楽しめるもの。」と言えば食料ですよね。そしてお菓子。


ということで当日ドーナッツが18個、その他ファッジも。甘いものが好きな主人は大喜びです。全てヴィーガンですが、お砂糖の量は普通のお菓子と同じですので血糖値がちょっと気になりますが。

まず誕生日の当日に届いたのがクリスピー・クリームとクロスタウンのドーナッツ。








数日前に届いたヴィーガンのファッジ。ヴィーガンバターとお砂糖でできたファッジの上にはヴィーガンのビスケットが載っていてとてもおしいいファッジです。



そして、4時に起きて焼いた私のレモンドリズルケーキも。



ドーナッツも、ファッジも十分楽しませていただきました。ケーキは冷凍できるものの、ドーナッツはできないので、お隣さんとシェアーしました。お隣さんもヴィーガンなので、とても喜んでいただきました。

美味しいお菓子と、「美味しい、美味しい」とそれを一緒にシェアー出来るお隣さんがいて、ロックダウン中とは言え、主人にとってはいつもと同じく、ハッピーな誕生日だったようです。


2/03/2021

トム・モアさんから学ぶこと

 退役軍人で、コロナに対応する病院や、第一線で働く医療関係者を支持するために自宅の庭を歩行器で歩きながら募金活動をし、52億円を集めたトム・モア(日本ではムア)さんが昨日100歳で亡くなりました。肺炎の治療を受けられていたので、コロナのワクチンの接種もされていなかったのです。今日は朝からテレビでずっとトムさんのことが報じられています。首相官邸の旗は反旗を翻しています。



コロナで希望を失いがちな人々に希望を与え、こんな時にこそ団結が必要と訴えるモアさんは、女王様からナイトの爵位を受けました。



マイケル・ボールという歌手と一緒に募金活動の一環として歌った曲You'll Never Walk Alone が、チャーとでトップになりました。

https://www.youtube.com/watch?v=LcouA_oWsnU


そのマイケル・ボールが昨日言った言葉で目が覚めた人もいると思います。「トムさんは、元軍人でした。そしていつもDuty(義務)と言う言葉を口にしていました。今私たちに必要なのはDutyです。皆さん、コロナワクチンの接種を受けてください。」

ワクチンが出来たことで、一つの希望が湧く中、ワクチンに対する疑問などで接種を拒否する人もいます。その人たちの気持ちもわからなくはありません。でも非常事態であり、感染すれば副作用より重い症状になる可能性を考えなければいけません。そして何より他の人に感染する可能性を考えると、「ワクチンの接種をしない権利」に疑問が出てきます。

最近権利を主張するばかりで、義務と言う言葉を忘れがちです。権利は義務なしにはあり得ないことです。社会に対して権利、自由を主張するのであれば、その社会に対する義務もあります。

トム・モアさんは52億円を集め、イギリスのNHS(National Health Service)に貢献しましたが、それ以上に人々に希望を与え、そして「一人ではない。」という安心感を植え付けてくださいました。イギリスの真の英雄は亡くなりましたが、彼がおしえてくれたことはこれからもずっと人々の心の中に残っていくことでしょう。

ご冥福をお祈りします。