1/27/2014

再会

久しく会っていない友人と一緒の食事はとても楽しいものです。‘キャッチ.アップ’という英語があります。しばらく会っていないから近況を報告し合いま しょうという意味なのですが、数か月会っていないひともいれば何年も会っていないひともいます。そのキャッチ.アップの内容もそれによって違います。中に は「えっ?結婚したの?」なんていう人も。仕事を通して知り合った人でも気が合って友人になれば仕事そっちのけで近況報告です。

さて先日、ベトナム料理レストランで食事を共にした友人は阪急百貨店梅田本店の英国フェアー担当の桑原さんと英国在住の英国阪急阪神エクスプレスの林さ ん、そして英国でショコラティエとして活躍中の渡辺千賀さんです。皆英国フェアー関係で知り合いになった仲間です。桑原さんは年に3、4回ほど渡英し、英 国フェアーで扱うものを探します。英国をくまなく周っていてここに住む私よりも英国を歩いています。今年はアイルランドまで足を伸ばしたとか。そして桑原 さんの渡英に際して英国でのアレンジ、通訳をしているのが林さんでこのふたりのコンビが英国フェアーを成功につなげる第一歩を踏むのですからとてもとても 大事な人たちです。

因みに林さんはB級グルメのレストランを見つける達人で、会食の際はいつも幹事を引き受けてくれます。英国人とのビジネスの取引きはコツというのが必要で 林さんのアプローチの仕方がまず最初の一歩です。とても責任のある立場です。渡辺千賀さんは阪急英国フェアーに参加した時はクラリッジズ.ホテルから出 向、このフェアーのために特別に作られたアフタヌーンティーの会場で、なんと待ち時間3時間というすごいスコーンを黙々と焼いていた人です。彼女は研究人 です。妥協を許さず、納得のいくまで地道に研究し続ける人。それが成功への道につながったのでしょう。その後、腕が認められてハロッズやセルフリッジズで 販売されているMeltのチョコレート屋さんのヘッドショコラティエになり、なんと英語で本まで出しちゃったというすごい人です(写真)。

出版といえば桑原さんのほうも昨年は‘阪急英国フェアの舞台裏’(写真)という本を出版(丸善出版)、これを読めば彼らの努力がひしひしと伝わってきま す。‘舞台裏’という言葉を聞けば誰でも好奇心がそそられます。「なるほどー」という内容が詰まっています。感動あり、トラブルありです。次回は‘舞台裏 の舞台裏’、その次は‘もっと裏の舞台裏’なんて出ればどんどん深みにはまっていっておもしろいですね。

この4人全員の都合がつく日というのは一年に一回、もしかしたら2年に1回くらいかもしれません。でも気の合った仲間ですからいつも楽しみにしています。

1/25/2014

インド料理

先日、我が家の近くの商店街はインド系のお店、レストランが多くなってきて、英国系のものが少なくなったとぼやいてしまいました。でも、インド系のお店を ボイコットする気は全くありません。それどころかヴェジタリアンのインドレストランは、私たちは常連でヴェジタリアンの友人が遊びに来ると頻繁に訪れてい ます。

この写真はドーサというものでお米とレンティル(レンズマメ)で作られるクレープで、インドでも南の地域の名物のようです。大きな薄いこのパンケーキに具 をのせて4つに折りたたむもの(写真後ろ)、くるっと巻いて中においもを入れたもの(写真手前)などさまざまです。インドは昔英国の植民地であったので、 各地域からいろんな人が集まって、それぞれのローカルフードを持ち込みました。それが単に‘インド料理’に留まらず、地域別のインド料理のレストランとし て人気を集めているのも英国で経験できる食の魅力のひとつです。

ヴェジタリアンではない人も楽しめる料理です。何せ値段が安い!ドーサの他に私の好物のゴービ65(カリフラワーをスパイスの入った衣をつけて揚げたも の)を前菜にとってひとり1000円くらい。今までワインを飲みながらかなり注文してもひとり25ポンドを上回ったことはありません。ロンドンの外食は高 くつくと旅行者は言います。でもそうでない場所もたくさんあるのです。一昨日はタイ料理、昨日はインド料理、今日は中華と最近は日本の懐かしい友人たちと の会食でよく出かけています。日本でいえば新年会といったところでしょうか?不思議なことに日本人との会食はいつもアジア系。西洋料理があまり選ばれませ ん。でもそうかと言って日本食も食べません。これってちょっと不思議ですね。私が日本食のレストランに行く場合はほとんど英国人と一緒の時です。

1/23/2014

シルバー.ダラー

我が家の近くの商店街で私たちが30年前にここに引っ越してきた当時からあるお店は現在では3軒のみになってしまいました。長い間お世話になっている駅の 近くのヘアードレッサー、お客さが入るところをほとんど見かけないインド料理のレストラン、そしてピザ屋さんです。以前は大通りにはおもちゃ屋さん、花屋 さん、八百屋さん、紳士服専門店など英国スタイルのお店が多かったのですが、次第にインド系のひとたちの人口が多くなり、インド料理のレストラン、食料品 専門店のほか、ファーストフードのお店が5軒に一軒くらいあります。その中で保存に指定されているアートデコ.スタイルの駅(写真)や元映画館の建物が 堂々とたくましく建っています。さまざまな国の人が住み、いろんな文化に接することは晴らしいことと思います。でもこうやってどこもかしこも英国以外の国 のお店が並んでくるとちょっぴり淋しさを感じます。

さて、私たちより古くからここの住民であるそのピザ屋さんですが、名前はシルバー.ダラー。アメリカの女性軍曹によって1959年にここにオープンされま した。当時は英国ではピザなるものが何であるかも一般の人にはわからなかった時代です。誰が来るかわからないと、そのオーナーはピザのカウンターの下に散 弾銃を置いていたとか。また気に入らない人へは断固としてサービスを断るなど、とにかく変人だったようです。

でもそういう彼女のところにやってきた人の中にはびっくりするような有名人もいました。フランク.シナトラ、サミー.ディヴィス.ジュニア、The WhoやThe Searchersのような60年代の有名バンドのメンバーたちです。1970年に現在のオーナーの手に渡ってからもジャック.ニコルソンなどが訪れまし た。ミック.ジャガーは「僕が追い出された唯一のレストラン」と言ったとか。何が理由にせよ、有名人は顔パスが多い最近、このシルバー.ダラーは独自とい うか、独裁というか特別なポリシーで営業していることは確かです。だから宣伝もしていません。ピザを作る人はオーナーの義理の息子。常連客には顔を見ただ けで好みの焼き具合のピザを作るというプロです。

ロンドン郊外の普通の住宅街にこんなピザ屋があったなんて、どこの本にも書かれていません。内装も普通だし、ピザ以外はどこにでもあるような料理のメ ニューです。でも何か心地良さが感じられるレストランです。これからもずっとこのまま変わらずにピザ屋さんを続けてほしいものです。決してインドレストラ ンにはならないで!

1/16/2014

洪水の跡

新年に入って「今年こそは.....」と思っていることのひとつに、普段から「近いうちに会いましょうね。」と言いながらそれが実現していない人たちと連 絡を取ることがあります。いつか、いつかと思っているだけではなくこちらから連絡しよう!と決心し、今、電話やメールの交換をしています。

そこで数日前はオックスフォードに用事があったものですから、オックスフォード方面に住む友人たちと会ってきました。1年以上も会わないと積もる話が多く て1時間や2時間はあっと言う間です。話す言葉も早口になったりして。友人から得る情報も私にとっては貴重です。私がこういう仕事をしているものですか ら、最近見つけた食事の美味しいパブ、ホテルの情報などです。いつも驚くのは田舎のパブです。歩いている人も見かけない静かな小さい村のパブ。でも中の テーブルはほとんど埋め尽くされています。村に人が歩いていないのは、村に住む皆がそのパブに集まっているからかもしれません。なんとなく地元の人たちに 見えます。でもそれより、食事の美味しいパブは他からも人が訪れるので満席に近い状態になるのでしょう。そういう状態は昼間だけと思いきや夜はもっとすご いそうで、予約なしでは無理とのこと。「こういうパブが観光客に好まれる」と思っても観光客らしき姿は皆無です。観光客でいっぱいになれば地元の人が行け なくなるという心配もありますが、観光ガイドとしては‘英国のおいしいパブ料理’として観光客にも是非来てほしいという気持ちがあります。

さて田舎道を運転していると今回の洪水のすごさを目の当たりにします。麦畑や、牧草地はまだまだ水が退きそうにありません。ところどころは「こんなところ に池があったかしら?」と思うほど大きな水たまりになっています。アメリカでも大変なことになっているようで、ますます自然の怖さを感じずにはいられませ ん。

1/15/2014

ブログの翻訳

いつもながらこの時期になると長い冬眠の後で一気に仕事の問い合わせ、予約が入ってきます。私の場合、ガイドの仕事のみではないので、あまり沢山のことを すると脳みそはパンク寸前です。そういう時は、パソコンをバッチと切って友人からもらった日本のラジオ体操のDVDを見ながら体操します。これがかなり効 くんですよね。何をしても長続きしない私でももう一か月くらい続いています。その後は録画していたテレビドラマを1時間くらい見れば、爆発しそうだった脳 みそもちょっとは作動を開始してくれます。

さて今していることのひとつに先日ご紹介した友人クリスのブログの翻訳があります。友人として「翻訳はまかせておいて!」なんて大きなことを言ってしまっ たのですが、ここにきて早くも行き詰ってしまいました。何故かと言うと、ブログはあくまで日記のようなもので、話しかけるように書くものですよね。それは 正確な情報を書くのが目的ではなく、クリスの場合はコッツウォルズに住み、コッツウォルズを愛する英国人としての目から見たコッツウォルズを紹介するもの です(コッツウォルズ以外の場所、テーマも書いていますが)。彼の人格やユーモアあふれる個性を出しながら翻訳しなければいけません。ところが今まではそ んなことは考えてもいませんでしたので、私の翻訳はこの目的にかなっていないし、また女性的な文章であったことに気が付きました。

特に一番最近のブログは‘アフタヌーンティに関して’のブログなので、訳してみてますます女性のブログになってしまいました。そこで妹に電話してききました。どうやったら男性的に、しかも彼のフレンドリーで魅力あふれる個性が表れるのか?

私:「‘私’というより、‘ボク’にしたほうがいいかな?」
妹:「それは変じゃない?クリスはいくつくらいなの?」
私:「うーん、50歳くらいかな?」
妹:「それだったら‘ボク’はないんじゃない?それと‘どうぞお召し上がりください’というのもおかしいんじゃない?」

おかしなところだらけです。つまり映画の字幕のように正にその人が話しているようにすれば自然なのかもしれません。翻訳を職業にしているひとって大変だ なーとつくづく思います。そんなわけで、今アフタヌーンティに関して、書いては消して、消しては書きながら訳していますが、早くしないとまた次のブログが 始まります。


さて、このアフタヌーンティに関しての記事なのですが、クリスの書いたものが「そうじゃない!私はこう思う!」というところが多くあります。クリスとは長 いお付き合いですので何でも言える仲です。そういえば日本のトークショーの時も「私はxxと思う」「いやそうは思わない。」と言い合ったものでした。だか ら今度のクリスのブログも一読者として反対意見を言ってもいいとクリスが言ってくれましたので、いつかコメントに書こうと思います。特に紅茶にはミルクが 先か紅茶が先かと言うことに関しては彼と随分討論しました。私は‘ミルクが先’組です。‘小指に関すること’でもかなり討論しました。たかが‘小指’とは 言えない! 真ん前で一緒にお茶を飲んでいるひとの小指が立っていると、わたしはどうも気になってしかたないのです。18世紀のお茶の飲み方ではあるよう ですが今はいけません。

写真はヴァージン.アトランティック航空のブログ用に送ったクリス撮影の写真です。コッツウォルズのローワースローターに行けば川の所でいつも一人で座っている名物鳥です。

1/10/2014

マーマレード作りの季節

今年もそわそわしながらこの時期を迎えました。そう、マーマレード作りの時期がやってきたのです。いつスーパーにセヴィルオレンジが出回るか毎日チェッ ク。私は毎年オーガニックのオレンジを買うものですから、ウェイトローズのものを購入します。でも今年はセインズブリーではとっくに売り出したものの、 ウェイトローズは出遅れました。数日前やっと「入ってますよー」という電話の向こうでの返事に、仕事も放ったらかして(!)、大きな買い物袋4つと共に 行ってきました。昨日まではキッチンとパソコンの間を行ったり来たりしていましたが、そろそろ本腰を入れてキッチンに2,3日入り浸ろうと思っています。

このセヴィルオレンジは毎年、違うように思います。今年のものは大きさがそろっていて、色も綺麗。そして皮の面が完璧なものが多いです。見た目は今までで 一番きれいかな?ウェイトローズは仕入れ先を変えたのでしょうか?それとも気候のせいでしょうか?スーパーに行けばレジのところでオレンジとお砂糖をたく さん買っている人と一緒に待つこともあります。そうすると当然「あら、あなたもマーマレード作るの?」という会話になって、たまにはレシピーのヒントの交 換なんていうこともあります。

一昨年は手違いがあって(配達してもらったので)、30キロのオレンジが届きました。それでも全部作りましたよ。今年はまず7キロ、それを多分2、3回く らい繰り返すのじゃないかな?私にとって、このマーマレード作りは正に癒しです。作りながら1年分のエネルギーを充電します。今年はクリスマスのプレゼン トのひとつ、トニー.ベネットのCDをかけました。ウーン、でもやっぱり去年のキューバン.ミュージックがいいなー。

親せきがセヴィルにホリデーで出かけた時のことを話してくれました。「町にセヴィルオレンジの木が沢山あって。オレンジが地面に転がっているの。スペイン 人が‘こんなオレンジはイギリスでしか使い物にならないんだ。イヤー、イギリス人って実に変わってるよなー’って笑ってたわ。」

何故スペイン人はマーマレードを作らないんでしょう?もっともスペインからオレンジを積んだ船が難破して救われた先がスコットランドのダンディーで、その オレンジを安く買って作ったものがマーマレードになったのですから、オレンジはスペインでも、やっぱりマーマレードはイギリスが元祖と言えるでしょう。私 にとっては正に‘使い物にならないものから最高の癒しが生まれた!’という教えですね、これは。全てアイディアから物事が始まるんですよねー。そのアイ ディアの出所は意外に足元にあったりして!それをどうやって活用していくか!今年の目標になりそう!

キューバの音楽とスペインのオレンジ。寒い一月に我が家は南国ムードが溢れています。

1/07/2014

芽キャベツから

‘今年はアイディアを実行する年!’と元旦の誓いをしたのですがそれを確信させてくれるような新聞記事がありましたので、皆さんとシェアーしたいと思います。
以下、つたない翻訳ですが皆さんのお顔に一瞬でもスマイルが見られればうれしいです。

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クリスマスに食べ残した芽キャベツは捨てないで、Eベイで売ろう。
チャリティ団体である嚢胞性線維症(のうほうせんせんいしょう).トラストは、先週クリスマスで食べ残された淋しいそうな5個の芽キャベツを売って160 ポンド32ペンスの利益を得た。また手品師のダン.アラム氏はやはり食べ残りを売ってチャリティのために34ポンドを集めた。

へレフォードシャーのレドブリーに住むアラム氏は、「これらの可愛らしい芽キャベツ達は(そうは言っても正直私はもう見るのも嫌になったので)、今新しい 家庭を探しています。」とEベイに書き送った。彼は2012年にも芽キャベツを売って99ポンド99ペンスの売り上げを出している。

一方3分の2の芽キャベツがまだ残っているストーク(茎)が今日の朝落札されることになっている。それは99ペンスからスタートしたが、このほうは集まっ た金額はチャリティにはまわるわけではない。ボルトンに住む売り手は「全ての売り上げは今月の家のローンにまわします。」と言っている。

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新年から、愉快な気持ちにさせてくれて、しかもそれがチャリティにつながるとなれば、しかもこの記事を読んで私のように勇気づけられた(?)人がいることを考えると食べ残しの芽キャベツにも100ポンドの価値が十分あるでしょう。芽キャベツも本望というものです。

1/06/2014

早い桜

散歩の途中で咲きかけの桜を見つけました。年末から年始にかけてずっと雨降り。各地で洪水の被害が続出し、これからまだ続きそうと天気予報では言っていま す。でもたまーに雨が上がって青空が顔を出すことがあります。そういう頃を見計らって散歩に出かけます。もっとも途中で再び雨が降り始め、ルビー、ジャス パー共々びしょ濡れになって帰って来ることもありますが。

英国は日本よりカラッと晴れる日は少ないようです。降雨量は日本より少ないとはいえ、雨の降る頻度は多く、曇り空の多い国です。特に冬は気持ちが滅入って しまう人も多いようです。でもそんな気候でも良いことはあるのです。それは晴れた日の美しさです。公園に行けば太陽の光がしめった木肌や葉を照らして輝い ています。空の青は植物だけではなく、建物の石やレンガの色をより引き立てます。それがあるからこそ、私は冬の英国も大好きなのです。

でもちょっと気になるのはこの桜。こんなに早く咲いてしまって、この後暴風雨がやってきたらどうなるのでしょう?公園には風で飛ばされた小枝が沢山芝生に 横たわっていました。早く咲く桜は、それだけ早く散ってしまうものの、時期が来ないうちに風で吹き飛ばされてしまうのはなんとも可哀そうです。

明けましておめでとうございます。

日本では今日がお正月最後の休日ですね。英国はスコットランドを除いてお休みは1月1日だけで2日からは正常に戻っています。
昨年スコットランドで雑誌取材のコーディネートをさせていただいた分の問い合わせが出版社から入り電話連絡をしているのですが、こちらも日本と同じく6日から仕事開始の所が多く、改めてスコットランドとイングランドの伝統、習慣の違いを感じています。

今年はスコットランドが英国から独立するかどうかの住民投票が行われる年です。英国にとっては最大の話題になることでしょう。何せ300年もの間英国の一 部として一緒に歩んできたスコットランドが独立するかもしれないのですから。日本では北海道が独立するようなものです。この問題はアイルランドにも多大な 影響を及ぼすと、北アイルランド出身の友人はかなり心配しています。

日本ではすでに9時間前に新年を迎えた英国時間の深夜、私はこの国で新しい年を迎える準備をしていました。ビッグベンの鐘が鳴る直前にテムズ川に集まった 25万人の人たちのカウントダウンがテレビを通して聞こえてきます。そして12時。ゴーーン、ゴーーンという正に日本の除夜の鐘のようにお腹まで響いてく るビッグベンの鐘が新しい年の訪れを知らせます。その直後花火が始まりました。でも、今年はその花火が打ち上げられている時間が長すぎました(と、私は思 いました)。何せ10分も続いたのですから。しまいには夜なのか、昼なのかわからないくらい空が明るくなっていました。なんでもやり過ぎは効果が薄れま す。集中して見入っていたのはせいぜい5分くらい。

ロンドンでの花火の後は世界各国の様子がテレビに映し出されました。私にとって日本で映し出される「ゆく年くる年」の鐘を聴くのが年の始まりです。そして テレビに映し出されたのはギリシャ、ドバイ、中国....あれっ?日本は?中国なんて上海とベイジンの両方が写っていました。
こうしてついに世界の新年の映像は終わってしまいました。あれほどがっかりしたことはありません。主人が「NHKワールドだっ!すぐチャンネルを変えよ う。」とNHKワールドに合わせても画像はいつもと同じ為替のニュースかなんかをやっています。いつもと全く変わらない番組。

これは差別だ!昨年まで日本が写っていたのに何故今年は写らなかったの?と怒りプンプンです。そこで理由を色々考えました。その結果、ウン?これは花火だ な?と気が付きました。つまり花火のコンテストのようなものです。ドバイ、中国は派手でした。ロンドンよりはちょっとは地味のような気がしましたが。ロン ドンはちっともロンドンらしくなくて派手すぎました。ビッグベンの塔には「新年おめでとう!ロンドン市長より」と市長大売出しの福袋の宣伝みたいなものま で写っています。

ああ、お正月も変わったなー。来年はロンドンの花火は15分も続くようになるのかしら?もしかしたら日本でもいつか花火が打ち上げられ、除夜の鐘の姿が薄 れていくのでしょうか?いいえ、日本は日本。その伝統をずっと保ってもらいたいと思います。世界中が花火でパーン、パーンと威勢よく大声でお祝いしている 中、日本はあのゴーンという除夜の鐘でずっと新年を迎えてほしいと。

写真は昨年の寒かった新年のもの。セント.ジェームズ公園の池が凍っていました。