3/26/2014

ヴィンテージ祭り

ブログを書くのは久しぶりです。すっかりご無沙汰してしまいました。ロンドンは一度は気温が15度以上になったこともありましたが、また逆戻り。コートの襟を立てて歩いています。

今日の写真は姪甥と言ったヴィンテージ祭りの写真です。こちらではアンティークといえば100年以上経った物のことを言いますが、それほど古くはなくても 50年くらい、あるいは30年くらいしか経っていないものでもヴィンテージと言います。アンティークマーケットに行けば売る人がよく言います。「これはア ンティークではないけど、立派に‘ヴィンテージ’と言えるものだよ。」と。

それより新しいものはセカンドと言いますが、この言葉は売る側にとってはあまり使いたくない言葉のようで、「じゃあ、セカンドですね?」と言えば「ウーン、そうも言える。」などあいまいな言葉が返ってきます。

このヴィンテージ祭りはかなりおもしろかったです。やってくる人も1950年代くらいの格好をしたりしていました。そうそう、日本の方もいましたよ。若い 女性で(20代)、私の母が着ていたような服装をして髪もその頃のスタイル。とっても素敵で、写真を撮らせてもらえばよかったと後になって思いました。

クラシックの車やバイクまで売っていました。姪はセカンドらしい手作りのスロー(ソファーにかける毛布のようなもの)を10ポンドで購入してご機嫌。甥の 方はと言えば、とても気に入ったジーンズが二まわりも三まわりも大きくて断念。穴の開いたきったないジーンズが70ポンド近くしていて、私はゼロがひとつ 多いのでは?と思ったくらい。でも甥は「日本では3万円する!」と言います。彼は相当古着が好きで、メーカーやデザインなど良く知っています。誰が見ても 新品には見えないジーンズですが、最近はわざと古く見えるように作った新品がありますのでわけがわからなくなります。

今日から娘のいるヴァンクーバーに10日ほど行ってきます。ヴァンクーバーは両親、妹と最後に訪れたのが14年前です。あの時は置き引きに遭ってお金、カード、パスポートなど全てとられてしまって。今度は無事に何事もなく帰ってきますように。

ヴァージン.アトランティック航空の「イギリスへ行こう」の最後の原稿がアップデートされました。www.virginatlantic.co.jp
長い間書いてきましたので、これが最後となると淋しい気持ちです。最後はジョージ.フレデリック.ヘンデルのことを書きました。

3/16/2014

東日本大震災追悼礼拝

東日本大震災から3年目を迎え、ロンドンのサザック大聖堂で追悼礼拝が行われました。日本聖公会東北教区から加藤主教がいらっしゃってアングリカン.コ ミュニオンの多くの教会からの支援に感謝し、またウリッチ主教がカンタベリー大主教からのメッセージを読み上げるなどして震災の犠牲になった方々、また仮 設住宅で亡くなった方々への冥福を祈り、約1時間の追悼式は終わりました。

この写真は式が始まる前に撮影したものですが、生で聴く尺八の音色は大聖堂の隅々まで行きわたり大震災とは反対に心が癒されました。それは亡くなった方たちの魂から発せられる音色にも思えました。

加藤主教の言葉の中に「忘れないでください。」「覚え続けてください。」というのがありました。本当にそうだと思います。人間は経験から学ばなければいけ ません。それを実行していないのは動物の中でも人間だけなのかもしれません。28万人に近いと言われる放射能汚染からの避難者のことを考えても、こんなこ とは絶対に避けなければいけません。そのために最大の努力をしなければいけません。亡くなった方々、そして今でも避難所で暮らす方々、そしてこれから日本 に生まれてくる日本人のことを、世界人のことを考えれば、資源節約のためにたとえ私たちの使える燃料が半分になったとしても原発に頼ることは絶対に避けな ければいけないと思います。

3/13/2014

霧のコッツウォルド

昨日はリサーチすることがあって朝早くコッツウォルドに出かけました。この写真はストウ.オン.ザ.ウォルドからチッピング.キャムデンに向かうA44沿 いで、車を停めて写したものです。霧が濃くてとても幻想的でした。快晴のドライブも楽しいものですが、こういう日のドライブも、それはそれでまた感動もの です。この道は普段は皆、けっこうスピードを出す道なのですが、さすがに昨日は気を付けて走っていました。一昨日は学生さんのご案内でロンドンでの仕事。 セント.ジェームズ公園の水仙、クロッカスが真っ盛りで冬が完全に終わったことを告げてくれましたが、昨日はまた逆戻り?のような天気でした。

今日はエジンバラに行った甥と姪が帰って来る日です。どんなお土産話を持ってきてくれるのかとても楽しみです。今回は私がお世話になっている日通ペリカン トラベルロンドン店にホテルと、駅―ホテル間の送迎をして下さる方を手配していただきました。姪が「ホテルは一番安いところで」というので予約していただ いたのですが、けっこう気に入っていました。先ほどの電話では「もっとエジンバラにいたいー。」そうです。送迎の方に観光の方法なども教えていただき、な んとかふたりだけでショッピング、観光とたっぷりエジンバラを味わったようです。こうやってふたりとも成長していくのですね。自分の子供の時はそうでもな かったのに、甥と姪の場合は心配で.....スリに遭わないように予行演習までしました。

3/10/2014

劇的な瞬間

先日お話しした夕焼けです。刻々と変わる空の色に、あわててカメラを取り出して、やっと最後の方を撮影しました。ブルーとピンクと、そして影絵のような木の黒い線。

3/07/2014

コッツウォルズの今

昨日雑誌の取材コーディネートの仕事から戻りました。今回はコッツウォルズでしたが、歴史に残る豪雨が続いた後の景色はドラマチックなものが多くありまし た。二重の虹も見ました。季節的にはスノードロップが終わりかけ、水仙やクロッカスが咲き始めました。そして石垣や建物についた苔の色が鮮やかな緑で感激 しましたよ。焼けるように赤い夕焼けも見ました。分ごとに変わっていくその色に、あわてて車を止めてカメラを取出し撮影もしました。

コーディネートの仕事は現地でお世話になる人が多く、その方たちの協力なしでは良い取材は不可能です。そういう方々全てに感謝です。時々思いもよらない出来事で日程がくずれることもありますが、今回は日程通り、全て取材できました。

今日は日本から姪と甥がきます。姪は4月から社会人、甥は大学生です。日本にいる妹たちが、「お姉ちゃんに頼りっぱなしは良くない。」とふたりだけでエジ ンバラに行く予定も立てています。彼らにとって、姉弟の旅はこれからは難しくなってくることでしょう。だからこそ良い思い出をたくさん作ったり、これから の人生にプラスになるものを見つけて行ってもらいたいと思います。

3/02/2014

幸せなアルト

昨年のツアーでご案内させていただいたご夫婦からメールが来ました。牧羊犬として知られる犬種、ボーダーコリーを日本のレスキューセンターから引き取った という内容です。動物好きのお客様にお会いすると、つい話が止まらなくなります。犬好きのそのご夫婦にお会いした際もそうでした。ボーダーコリーに興味を 持っていらっしゃったのですが、私は日本にボーダーコリーのレスキューセンターがあることは知りませんでした。ボーダーコリーそのものも日本の家庭で飼う には難しいだろうと思っていたからです。

世の中に限りなくある犬種の中で、自分の暮らす環境にあった犬種を見つけることがとても大切です。ボーダーコリーはそれらの犬種の中で最も賢いと聞いてい ます。普通の犬が人間の5歳の知能を持っていると言われますのでボーダーコリーは、10歳児くらいの脳みそを持っていてもおかしくありません。頭が良けれ ばそれだけ、退屈するのも早いでしょう。しかも牧羊犬に使われているので、山の上の一匹の羊でさえちゃんとご主人の支持をもらって連れてくるのですから運 動量も半端でなく必要です。毎日の散歩は欠かせないでしょう。

そんな犬種を引き取られたNさんは、もちろん散歩は毎日にいっていらしゃるようですし、アルト(その子の名前です)に対する愛情はそれはそれは深いもので あることがメールから伝わってきます。この写真、ご覧ください。なんて可愛らしいのでしょう!レスキューされた犬は多かれ少なかれ、不幸な過去を持ってい ます。(だからこそレスキューされたのですから。飼い主との別れ以外にも虐待、迷子など)Nさんもアルトが完全に慣れるまで、一所懸命です。でもそのNご 夫妻の愛情は絶対にむくわれると思います。動物ってそんなものですね。一旦、その犬に対する愛情が伝わると、一生忠実に付き合ってくれます。Nさんのメー ルを読んで、とてもうれしくなりました。

さあ、今日はこれからコッツウォルズへ雑誌の取材のお手伝いに行ってきます。

3/01/2014

やっと冬眠から覚めて。

昨日まで空港視察の仕事をしていました。マンチェスター空港に始まり、リヴァプール空港、ルートン空港、ファーンボロー空港、ギャトウィック空 港.....それぞれの違いがあって、「空港はどこも一緒」なんて口が裂けても言えなくなりました。空港もパーソナリティを備えたものがいいですね。こう いう視察の仕事をすれば次回そこを訪れる際に見方が変わります。空港の場合は、ショップにしてもただ歩くのではなく、なぜここにこういうお店があるかなど を探っていくと意外におもしろいことに気づくものです。カップルの場合はチェックインも終わってほっとしたところで、女性はネイルショップで爪のお手入 れ、男性はバーで機内に乗り込む前にバーでキューッとおいしいビールを一杯とか。

旅は目的地に着いてから始まるのではなく、空港に到着した時点から始まるのです。空港側もどうしたらお客様に楽しくお金を使ってもらうかを良く考えていま す。ロー.コスト.キャリア(イージージェットやライアン.エアーなど低料金の航空会社のことで英国が発祥?)のお客様であっても「価値あるものにはお金 を使う」のでそこに目をつけてお店の配置を考えるのだそうです。

この写真はリヴァプールのジョンレノン空港です。以前は単に‘リヴァプール空港’だったのですが、空港を所有しているグループ会社の持ち主がアメリカには ジョン.ウェイン空港やジョン.F.ケネディ空港などがあるので、リヴァプールにも人の名前をつけようと考えたそうで選ばれたのがジョン.レノンだったそ うです。何故ジョンかって?それはリヴァプールといえばビートルズで、当時すでに亡くなっていたジョンを記念したかったからとか。もちろんヨーコ.オノさ んの許可を得なければ名前を使うことはできなかったそうですが、彼女は今でもリヴァプールの町に多く貢献しているそうで、コンサートも時々行なっているよ うです。空港を案内してくれた人は「リヴァプールではこんなに小さい子供まで(と、手を床上1メートルのところにかざしながら)、彼女の名前と顔は知って いるよ。」と言っていました。私が「あのー、ヨーコ.オノさんは日本人なのですよ。」っと誇らしげに言うと、「もちろん、そんなこと知っているよ。」とい う当ったり前の答え。

空港の会議室にはジョン.レノンのサイン入り肖像画がかかり、周りの壁はビートルズの写真で囲まれています。因みにジョン.レノン空港のロゴはジョンが描 いた自分の顔だそうです。銅像もできていますし(写真)、この空港内、どこに行ってもジョン.レノンの存在が感じられます。

去年の11月末の仕事を最後に、今回の空港視察が初めてのガイド業でした。ガイドは季節労働とはいえ、特に専属のように頻繁にお仕事をいただく旅行社もな い私などは冬眠の時期が長く、目を覚ましても体が固まってしまっています。ですからこれからのシーズンに向けて現在、ラジオ体操を頻繁に行って体力作りに 励んでいます。