5/28/2014

6歳の子に学ぶ

主人が下記のような記事を見つけてきました。あまりに感動したので拙い翻訳ですが、皆さんとシェアーさせていただきます。原文をご覧になりたい方はhttp://www.pawmygosh.com/little-boy-reaction/ へどうぞ。


獣医である私は、ある日‘ベルカー’という名の10歳のアイリッシュ.ウルフハウンド犬の往診を頼まれた。オーナーであるロン、その妻のリサ、そして彼らの息子のシェインはベルカーをとても愛していたので、軌跡を願っていた。

ベルカーはガンに罹ってた。私はベルカーにしてあげられることはもはや何もなく、この年老いた犬に家で安楽死させることを家族に提案した。その準備をして いた時、ロンとリサは、6歳のシェインにとってその経過を見守ることは意義がある思った。彼らはあたかもこの経験からシェインが何かを学ぶだろうと判断し たのだった。
翌日私は家族がベルカ―を囲んでいる時、いつもの喉に込み上げるような悲しさを感じた。
シェインはとても静かに落ち着いてベルカ―を撫でながら最後のお別れをしていたので、私は、今何が起こっているかが本当にシェインにはわかっているのだろうか?と疑問に思った。数分してベルカ―は静かに息を引き取った。
この小さな子供はベルカ―がこの世から去ったことを困難や混乱もなく受け止めたようだった。私たちはベルカ―の死後、しばらくそこに座って動物の命が何故人間の命より短いのだろうなどと話していた。
その時、私たちの会話を聞いていたシェインが静かに言った。「僕はどうしてか知っているよ。」驚いて私たちはシェインの方を振り向いた。
それに続いたシェインの言葉に私は驚愕してしまった。かつて、これほどまでに心を癒してくれる答えを聞いたことがなかったからだ。
 
「人間は良い生き方をすることを学ぶために生まれてくるんだよね。いつも皆を愛して、皆にやさしくすること。そうでしょう?」6歳の子は続けた。「犬はもうそれを知っているんだ。だからそんなに長く生きなくてもいいんだよ。」

写真はロンドンのパークレイン通りにある戦争に参加した動物の記念碑‘Animals in War’です。

5/27/2014

ゆったりのスコットランド旅行

今回のスコットランドの旅は「無理せずゆったりと」をモットーに周ったのですが、一番走行距離が長かったのは、アバディーンからインヴァネス経由でネス湖 沿いを南下し、フォート.ウィリアムからグレンフィナンに立ち寄って再びフォート.ウィリアムに入るという日でした。本当は今回はネッシーに会うことは諦 めるつもりでしたが、結局「ここまで来たんだから」と、この日だけはちょっと張り切って寄り道をすることに。ネッシーが一番出やすいと言われるアーカート 城は、ふたりとも感激していました。「もっと時間があったら」なんて言っていましたが、ここまで来るだけでも相当な時間だったのですよ。この日は350キ ロ弱を5時間ちょっとかけてドライブしました。運転は二人だったので、さほど疲れませんでしたが。

ただ午後からなんだか雲行きがおかしくなってグレン.フィナンに着いた時は雨!残念だなー。ここは1745年、ボニー.プリンス.チャーリーが先祖の失っ たスコットランドの王座を再びスチュアート家に戻そうとフランスから戻り、「エイエイオーッ!」と旗を挙げたところですし、ハリーポッターの映画でハリー とロンが列車に乗り遅れて車で列車を追いかけるあの素晴らしい鉄橋があるところです。素晴らしい景色のところで今回も日程に組み入れました。ところが雨で 何も見えない! ざっぷりと雨に降られたのはこの日だけでしたから、まあいいとしましょう。

フォート.ウィリアムでは今回ただ一つのベッド&ブレックファーストに泊まりました。ここは11年前に両親と泊まったところです。同じ部屋ではなかったの で客室はわかりませんが、ガーデンは全く変わっていませんでした。「ああ、両親と歩いたなー。このベンチにも座ったなー」など思いながら同じことをしてみ ました。今回は両親も娘のように思っていた佳奈ちゃんを是非ここに案内したかったわけですが、BBというよりは高級ホテルのような感じのグレンジ(The  GrangeそのBBの名前です)は気に入ってもらえました。ただあまりにインテリアに凝った客室に「間違ってオブジェなどを壊したらどうしよう!」な どと心配していましたが、ついに何事もなくチェックアウトできました!

さて、50年以上の友とのスコットランドの旅の報告はこれでおしまいにします。楽しい旅行でした。そうそう、食事も満足してもらえました。スコットランド の食事もますますおいしくなっています。でも食事を楽しむ秘訣は「毎日ご馳走ばかり食べないこと」です。時にはワインとチーズとサラダを買って、部屋でお しゃべりしながらの夕食もいいものですよ。お腹を休ませるためにも。

5/25/2014

スコットランドでドライブ

今回の旅行はロンドンからエジンバラまで飛行機、エジンバラ滞在後レンタカーでスコットランド内を周り、最後はエジンバラから列車でロンドンに戻るという ルートを企画しました。仕事の場合は私と私の車のセットのライセンスですから、他の車で周ることはできませんが、今回はレジャー。そして佳奈ちゃんのハズ バンド(Tさん)にも運転を経験してもらいたいという希望がありましたのでレンタカーを借りることになったわけです。

レンタカーは日本で予約してもらいました。
というのは今までお客様から「オートマチックを予約したの現地に行ったらマニュアルしかなかった」ということを聞いていましたので、日本から予約したほうが確実だと思ったからです。
日本人は約束をきちっと守ります!ついでに日本語のカーナビも予約してもらいました。でも、なんとなく心配。一応私のカーナビも持って行きました。

さてエジンバラのレンタカー会社に行って......やっぱりすんなりいきませんでした。まず日本から約束された車種がない!日本語のカーナビを備えた車 もない!仕方なく、Tさんには英語で頑張ってもらうしかなくなりました。「英語は無視して画面だけで頑張って!」と。まあ、一番大切なオートマチックの車 を確保できただけでもよしとしましょう。

英国でのドライブは日本人には簡単です。右ハンドルだし、特にスコットランドは車の数も少なく気持ちのいいドライブです。ただ.....それはラウンドアバウト(日本ではロータリー)さえマスターすればの話。
ラウンドアバウトの原則は「右から来る車が優先。時計回りに一方通行。最初の出口で出る時はインディケータ―を左に出して左のレーンから外側のレーンに 入ってサッと出る。最後の出口で出る場合はインディケータ―を右に出して一番内側のレーンに入り、一個手前の出口あたりで今度はインディケータ―を左に出 して一番外側のレーンに移り、そこからサッと出る。」頭ではわかっていてもラウンドアバウトもいつも出口の数が同じとは限らないし、ロータリーの数も複数 でつながっているものもあります。(そんなところではイギリス人でさえ、よくわかっていないようで恐る恐る入っています!)

こんな話を聴けばとても難しく聞こえますが、実際やってみると意外と簡単。頭で考えるより、これは経験しかありません。3回くらい経験すればコツがちょっ とづつわかってきます。そんなわけでTさんは憧れのセント.アンドリュースまで自分で運転し、オールドコースに自分の足で立ってきたのです!私が運転した のはほんの5分の1くらい。おかげでスコットランドの景色を思う存分車の中から満喫しました。今回は私も行ったことがない場所にも行きました。その一つ が、現エリザベス女王の母君の実家グラームス城(写真Glamis Castleグラームスと発音)です。今までツアーで行くことがなかったものですから、日程にも入れていませんでしたが、ドライブの途中で道標がありまし た。急いでもいないのでちょっと立ち寄ることにしたのですが、ここが大当たり!ストラスモア.キングホーン伯爵の居城であるこのお城はシェイクスピアの 「マクベス」の舞台としても知られています。現在の建物の大部分は17世紀に建てられたものですが、15世紀の部分も残っています。内部も素晴らしかった し、18世紀に造られたお庭もよく管理されていて気持ちのいい散歩もできました。「ちょっと寄るつもり」が随分長居してしまい、おいしいランチまでいただ いてその後、アバディーンに向かいました。

そろそろバラが満開。今年は早いなー。今日は青空の素晴らしい天気です。息子の友人がチャリティマラソンに出るというので、皆でロンドンに応援に行ってきます。

ここがハイライト

以前にもお話ししましたが、今回のスコットランド旅行は佳奈ちゃんのハズバンドの夢「一生に一度だけでもゴルフの聖地セント.アンドリュースのオールド コースに立ってみたい」のひとことで実現したものです。ですから何と言ってもここがハイライト。ホテルも一番贅沢に、オールドコースが眼下に見える部屋を 予約しました。

2日目の朝、彼女たちの部屋に行ったところ、窓際にちゃんと椅子が置かれていました。一晩中、ここでオールド.コースを眺めていたのかしら?その途端に両 親とのカナダ旅行を思い出しました。もう15年近く前の事です。レイク.ルイ―スは両親のために湖が眺められる部屋を予約しました。翌日両親の部屋に行っ てみると父は窓際に椅子を置いて、湖を眺めていました。早朝からっずっとそうしているのだと母がおしえてくれました。英国の景色の良いホテルでは部屋はひ とつの料金、眺めはエキストラが普通です。そのエキストラを払う価値があるかどうかは、それぞれ人によって違います。私はどちらかと言えばレジャーで泊ま る際はエキストラを支払っても景色の良い部屋に泊まりたいほうです。仕事の時は景色をのんびり楽しむ時間も余裕もないので、例え隣の家の壁しか見えなくて もそんなに気になりませんが。(実際にそういうホテルに泊まったことが何度もあります。窓の役目を全然果たしていないような窓で、昼間でも電気をつけなけ れば部屋が暗くてほとんど見えなかったこともありました。)

この写真は私の部屋から撮影したものです。ずっと向こうにクラブハウス(正式名はThe Royal and Ancient Golf of St Andrewsのクラブハウス)のグレイの建物が見えます。そして右奥には、18番ホールのすぐそばのスウィルカン橋(Swilcan Bridge)があります。2005年にはジャック.ニクラウスがプロとしての最後を飾ったところですし、その他にも数多くのプロゴルファーが写真を撮っ たところです。

そのすぐ後ろには道路との境界である白い柵が見えるでしょう。このゴルフ場はパブリックですので、誰でも簡単に入ることができます。次のチームが来る前に急いでスウィルカン橋で記念写真を撮影をする観光客もいます(私たち)。

佳奈ちゃんのハズバンドは、今回は‘立つだけのゴルフ場’でしたが、次回はプレイする気が盛り上がってきたようです。それも夢ではありません。絶対に実現させてください。

5/24/2014

スコットランドから戻って

友人とのスコットランドの旅から戻って、さあ仕事と思った途端にコンピューターが故障。そしてなんと電話までつながらなくなるというハプニング。電話がつ ながらなくなったのは珍しい豪雨(英国一高い306メートルのシャードに雷が落ちた写真は日本でも報道されたと思います)のためか、お隣さんの増築工事の ためか、古い電線のせいか、わかりませんが修理は来週になるとのことです。コンピューターのほうは、近所のお店に持っていき、さっきピックアップしたばか り。カーソが動かなくなったり、消えちゃったりで困っていました。寿命かな?と思ったらお店の人が「大事に使っているみたいだから大丈夫」と言ってくれま した。大事に使ってる?本当を言えば、私のコンピューターの知識はゼロに近いもので虐待しているのではないかと思っていたくらいです。そうしたらお店の人 は「かなり頻繁に使ってはいるようですが、虐待しているわけではありません。キーがちゃんと全部そろっているし」
はー?キーが飛んでしまうこともあるのでしょうか?頻繁に使っているかどうかはよく使うキーが光っているからわかったんですって。プロだなー。

さてスコットランドですが、本当に素晴らしい旅行になりました。ホテルや日程は私が組み、あとはその日の気分で周りました。全員(3人ですが)あまり若く ないものですから、急がず、ゆったりと周ったおかげで途中寄り道をしたりして、思いがけなく素晴らしい経験もしましたし、イングランドではとっくに終わっ たブルーベルが見事に咲いていました。野生の花が好きな友人のハズバンドは感激していました。

ホテルを予約する時はいつも「私だったら」を念頭に入れて予約しますので、お部屋からの景色を重要視しました。この写真もそうです。朝目が覚めてカーテン を開けた時のもの。真ん中あたりに黒い点があるでしょう。これは佳奈ちゃんです。5時ころにはもう起きてひとりで散歩していたようです。背後に丘(山とは 言えないくらいの高さです)がそびえ、なんといっても広い!正にスコットランドの景色でした。そしてロンドンよりは日が長く、夜は10時以降でも明るいの です。

今回、スコットランドに行くまでは「スコットランドが英国から独立するなんて現実味がない」と思っていました。でも向こうに行って感じたことは「スコット ランド人にとって独立したがる気持ちもわかる」ということ。あまりに遠いロンドンのウェストミンスター(ビッグベンのある議事堂)で何もかも決められるく やしさ、歴史に残るイングランドとの葛藤、そして何といっても価値観の違いを、特にロンドンに戻ってきた時に感じました。でもでも、本当は今でもスコット ランドには独立してほしくないというのが私の本音ですが。

今日は「スコットランドの旅、その1」でした。

5/10/2014

夢の「スコットランドーセント.アンドリュース立つだけツアー」

私は小学校1年の時にそれまで住んでいた函館の本町から柏木町に引っ越しました。引っ越したその日、道でひとりで遊んでいたのが佳奈ちゃんです。昔子役に 小鳩くるみという人がいました。とっても可愛い子で、かなちゃんはその小鳩くるみと同じ髪型をして、顔もとても良く似ていたのです。それ以来50年以上も 彼女とのお付き合いが続いています。その後、彼女は札幌に引っ越し、結婚。私は英国に来てしまいましたが、彼女との友情はずっと続いています。

佳奈ちゃんの結婚相手はゴルフ大好き人間です。彼の夢は「いつかセント.アンドリュースのオールドコースに立ってみたい。」ということでした。叶えられな い夢ではないと昨年から佳奈ちゃんと計画を建て始め、ついに今日から8泊9日でスコットランドに行くことになりました。エジンバラまで飛行機で、その後レ ンタカーを借り、セント.アンドリュース、アバディーン、ケアンゴームズ国定公園、グレンコー、ロッホロモンド、グレンイーグル、ウィスキーの蒸留所など を周り、帰りは列車です。

本当は、是非オールドコースでプレイしてもらいたかったのですが、「そこまでしなくても立つだけでいい」とのことで、『夢のスコットランド - セント.アンドリュースに立つだけツアー』の催行となったわけです。

もっと欲を言えば本当はハイランドの上まで行き、ネス湖でネッシーにご挨拶をしたかったのですが、今回は「無理なく、ゆっくり周る」ことに専念したいため に、もしかしたらネッシーに会わず帰ってくるかもしれません。現地で体調を見ながら行く先を決めたいと思っているので、もしかしたら全然違う行程になるか もしれません。

この写真は去年、取材コーディネーターをさせていただいた‘クレア’の5月号の特集のページです。この取材は『スコットランドのガーデン特集』のためのも のでしたが、特にアバディーンからそう遠くないところにあるクラシス城とそのガーデンがとても印象に残っていますので(この写真がそうです)、今回はそこ も訪れ、取材の際に泊まったマクドナルド.ピットドゥリーホテルにも泊まります。(このホテルのことは次号の6月号に載るはずです)

ということで半世紀の友情を記念して今日からスコットランドに行ってきます。

5/08/2014

レイコックとハリー.ポッター

レイコックはバースの町から車で20分くらいのところにあります。村全体をナショナルトラストが所有していますので、建物は昔のままです。村に足を踏み入 れた途端にそこには中世の世界が広がります。時代物のテレビドラマや映画のロケ地に多く使われていますが、日本でもジェーン.オースチンの小説をドラマ化 したテレビで皆さんもご覧になっているはずです。

以前この村をご案内するのはせいぜい一年に1,2度だったのですが、ハリーポッターの映画のロケ地として使われてからはその数もぐんと増え、4月だけでも 2回行きました。この写真はレイコックアビーで(修道院)、ホグワーツの廊下や教室に使われたところです。入場料を払って、この修道院に行くまでの道がま た気持ちのいい散歩道です。今の時期、カウパセリやタンポポ、そして少しだけイングリッシュブルーベルが咲いていました。緑の草に咲くそれらの花の白と黄 色とブルーの色彩のなんと美しかったことでしょう!上を見ればモクレンの花が甘い香りを注いでくれます。遠くを眺めればなだらかな丘陵に牧草地が広がりま す。

修道院は13世紀にソルズベリー伯爵夫人のエラが創立したもの。16世紀にヘンリー8世が行った宗教改革の際に行われた修道院の崩壊は、ここには及びませ んでした。というのは、この建物を買ったウィリアム.シャリングトン卿は階上を住居にし、階下はそのままにしておいたからです。そのために回廊やチャプ ターハウスなどがそのまま残っています。ここがハリー.ポッターに使われた廊下や教室です。

コッツウォルズの南、レイコック、カッスルクームやその周辺も美しい村や高原が広がって、是非お勧めしたいところです。

5/06/2014

花の時期到来

先日、コッツウォルズにお客様をご案内しました。ウィリアム.モリスの住んだケルムスコット.マナーもチューリップや忘れな草が目に眩しく、これからの時 期は日増しにお花がどんどん開花してくる時期です。私が一年中で一番忙しい6月も、もうそこまで来ています。今はラジオ体操で体力をつけるのみ!

この写真はバーンズリー.ハウスホテルのレストランから庭に出るドアのところで写したものです。小さなガーデンですので、‘時間があまりないけどイングリッシュガーデンを見たい’とおっしゃる方をよくご案内します。宿泊しなくても、ランチ、またはお茶だけでもOKです。

ここにはキングサリのトンネルがあります。以前ここに住んだローズマリー.ヴェリーがウェールズのボドナントガーデンのトンネルをそのままミニチュアにし てご自分の庭に作ったもので、それはそれは見事です。キングサリはまだ早いのですが、フジが今が見ごろ。フジの命も短いもので、あっという間に消えてしま しそうです。

JAL 機内誌

JALの機内誌SKYWARDが送られてきました。実は5月号はイギリスの「コッツウォルズを歩く」というテーマの特集で、私がコーディネートをさせてい ただきました。ライター、カメラマンとも女性で女3人の取材になりましたが、現地の方々にもとてもお世話になりました。やっぱりプロの写真は違うなーとつ くづく思います。私がどう頑張っても「これぞコッツウォルズ!」というのがなかなか撮れないものです。

5月にJALに乗られる方(国内、国際線共)、是非ご覧になってください。ウォーキング、田舎は特に私の好きな分野です。楽しい取材でした。