3/30/2016

モネとガーデン

今、Royal Academyで ‘Painting the Modern Garden モネからマティスまで’と題して、1860年代から1920年代の印象派、ポスト印象派、前衛派の画家たちによる植物やガーデンの絵画を集めた素晴らしい展示会が行われています。残念ながら4月20日で終わってしまいますが、その前にロンドンに滞在する方は是非訪れてみてください。もっと早くにお知らせするべきでした。






19世紀以前は一般のひとたちにとっての「園芸」とはあくまで生きるためのものであり、野菜を育てることが主でした。それが19世紀になり、やっと今日のように花を育てる楽しみのための「園芸」が浸透してきました。モネは「花たちが私を画家にした。」と言うほど園芸に興味をもち、花に対する知識は相当なものであったことがこの展示会から知ることができます。


クロード.モネ作  Lady in the Garden



1883年にジヴァーニーに移り住んだモネは、近くの川から水を迂回させて池を作り、その池に当時栽培され始めたハイブリッドの赤とピンクのスイレンの花を植え、興味を持っていた日本の版画を参考に日本風の橋をかけます。1899年には12枚の池とスイレンと橋の絵を、そして1902年には空や光が反映した水の表面に浮かぶスイレンに焦点を当てた多くの絵を描いています。この展示会ではモネの作品を多く集めていますが、最後はそれらのスイレンの絵で終わります。

モネの他にもガーデンを描いた画家は多く、それらの作品も一緒に展示されています。


アンリ.マティース作  Palm Leaf
 
 

 
エミール.ノルデ作  Large Poppies
 
 
 

 
ピエール.ボナール作  Resting in the Garden
 
 
 
 
 
この他、ヴァン.ゴッホ、ムンク、カンディンスキー、クリムトなどの作品が、そして変わったところではボロボロになったガートルード.ジーキルのガーデン用ブーツ(ウィリアム.ニコルソン作)が展示されています。またこれらの画家たちに影響を与えた北斎や、広重の版画もあります。
 
 
この展示会が行われているRoyal Academy of Arts(王立美術館)は、1768年ジョージ3世が認可したイギリス最初の専門芸術家の協会で、今でも展示会、教育、討論会などを通して芸術を広める活動をしています。
 
また、建物は1664年にバーリントン伯爵が建てたもので(いまだに建物がバーリントンハウスと呼ばれている所以)、正面の部分は1720年に3代目伯爵がパレディアン様式に建て変えました。バーリントンハウスでRoyal Academyを除いた他の部分は、ロンドン古代遺物協会、王立化学協会、王立天文学協会、ロンドン地質学協会、ロンドン.リニーン協会(分類学)の本拠地として使われています。
 
 









Royal Academyの初代会長だった画家のジョシュア.レイノルズ卿の銅像。
 
 






ショッピング客で賑わうピカデリーサーカスから歩いて1,2分のところにあるロイヤル.アカデミーですが(フォートナム&メイソンの向かい)、ここでの展示会は素晴らしいものが多く、絵の好きな方は是非事前にチェックしてください。人気のある展示会はできるだけ早く予約されることをお勧めします。


3/26/2016

キューガーデン王立植物園

私はガイド関係の4つの協会に属しています。それぞれが、比較的暇なシーズンオフの時期に、ミーティングや勉強会を企画してくれます。今年は風景庭園のデザイナーであったランセロット.ブラウン(ケイパビリティ.ブラウン)の誕生からちょうど300年の年で、先日は彼のレクチャーを聴きにいきました。さて今回は、英国公認日本語ガイド協会(JRTGA)主催のキューガーデンでのボタニカル.アートのレクチャーに行った時の事をお話します。キューガーデンといえばユネスコの世界遺産に登録されている最も大切な植物園のひとつです。

今回レクチャーを担当して下さった山中麻須美さんは、ご自身がキューガーデン専属のボタニカル.アーティストで通常一般公開されていない部屋、植物画、アーカイヴなどを見せてくださって参加者はため息ばかりついていました。山中麻須美さんにご案内していただいた図書館やアーカイヴにはとにかく全員が「素晴らしい!」の連発。世界一のレベルと言われるキューガーデンの凄さを実感しました。

キューガーデンがいわゆる‘通常のガーデン’と大きく違うところは、ここはあくまで植物園であって学術研究を目的とし、果は地球環境の維持、改善をゴールにしていることです。標本に関して言えば、例えば125万のキノコ類を含む800万に近いコレクションを持ち、それらは700名のスタッフのうちの170名のキューの植物学者のみならず世界中の学者の研究に使われています。もちろん規模は世界一。18世紀にイギリスから世界中に送られたプラントハンターたちが持ち帰ったものが基礎になっていますが中にはダーウィン、リヴィングストーンに関するものもあります。また20万枚の植物画の中にはすでに絶滅してしまったものも含まれ、大変貴重なコレクションであることは一目瞭然。

ボタニカル.アートとはあくまで植物学のためのアートですので、アートとしてはそれほど優れていない絵や、決して‘綺麗’とは言えない植物の絵もあるとか。つまりボタニカル.アートとは正確に言えばボタニカル.ペインティングやボタニカルイラストレーションとは完全に異なるものであることも学びました。ですから蕾から花になるまでの過程や、また方角を変えて絵に描いたりするので一枚の写真では表すことが不可能な花の生態を知る絵がキューではボタニカル.アートと呼ばれているのです。

75万冊におよぶライブラリーの蔵書のなかには、日本でも失われてしまった日本人の手による植物の本やシーボルトの「日本植物誌」(シーボルトがヨーロッパに持ち帰ったアジサイの絵を含む)など植物学者には感動の本や標本、絵画が納められています。一体どれくらいのコレクションなのか、正確な数は誰もわからないとのこと。まあ、とにかく沢山あるということにしておきましょう。

キューガーデンに関しては私も雑誌の取材やガイドとしてのご案内などで過去何回も訪れていますが、ボタニカル.アートに関して講義を聴いたのは初めてです。山中さんご自身がボタニカル.アーティストで、画集も出版されていることから先日のお話は実に貴重でした。私もこれからボタニカル.アートを鑑賞する時は、今までとはかなり違った角度から見るようになるでしょう。

この日、見せていただいたものは、一般には公開されていない標本や、本などですが、希望者は前もって手紙を書けば(何故見る必要があるのかの理由とともに。)見学が可能です。

さて、せっかく行ったのですから、‘この時期のキューガーデン’を写真でご紹介しますね。


駅からキューガーデンまでの住宅街はモクレンが綺麗でした。
 


 
 
キューガーデンの象徴でもあるパーム.ハウスは世界で最も大切な「鉄とガラス」のヴィクトリアン建築と言われヴィクトリア時代初期からイギリスに運ばれた南国植物を多く保管しています。
 
 
 
 
 
 
 
今、一番綺麗なのがGlory of the Snowと呼ばれる高山植物の青い花。原産地はトルコです。
 
 
 
 
 
 
 いつもガーガーとうるさいカナダ鴨も、この日はチューリップの中でポーズをとってくれました。
 
 
 

今年9月から来年の3月まで日本植物学資料や日本人アーティストの手になる植物画などの展示会‘Flora Japonica’がキューガーデンで開催されます。この展示はその後東京で開かれるそうですので、東京にお住いの方は是非行かれてみては?


 


3/22/2016

2016年 デイルメインのマーマレード祭り ~ その1

イギリス北部のカンブリア地方にあるペンリスの町に行って来ました。今回は、昨年マーマレードコンテストでゴールド賞に輝いた林敦子さんと一緒にマーマレード祭りに参加するのが目的です。

このお祭りの発祥地であるデイルメインの館は1600年の後半にレデイ.アン.クリッフォードの家令をしていたエドワード.ハセル卿が購入したマナーハウスで、現在でもその子孫が住んでいます。そしてマーマレード祭りの発起人はそこの奥様と言うわけ。建物の正面の部分は1744年に建てられたジョージアン建築ですが、最古の部分(タワー)は12世紀のもの。






ペンリスの駅に着いた途端にマーマレードを感じました!Marmalakeとはペンリスが湖水地方(Lake District)にあるので、ゴロを合わせたというわけです。

 
 

 
 
 

駅の真向かいにはペンリス城の廃墟があります。
 
 


 
 
 
グロスター公爵が1483年にリチャード3世になる前の数年をここで暮らしました。



さて、デイルメインの館はペンリスの町の中心からタクシーで10分くらいのところにあります。今回の宿は敦子さんが日本から予約してくださったアビーハウスというBBでした。ペンリスまではロンドンのユーストン駅から直行で約3時間。今回は荷物があったので駅からはアビーハウスまではタクシーを使いましたが、歩いても15分くらいのところです。

BBと行っても、民宿というよりは小さなホテルといった感じです。
 
 
 
 
 

 
とても清潔ですしお部屋の内装も可愛らしく、バスタブがなかったことを除いては(シャワーのみ)快適に過ごせました。朝食もヴェジタリアンがちゃんと用意されていますし、値段もかなりお手頃だったようです。
 
 
 
 
 
 
 
 
好みのメニューを選んで前夜9時までにフォームに記入しておけば、翌日8時から始まる朝食の際には選んだものが、時間をかけずに運ばれてきます。
 
 
 
 
 
カンバーランド.ブレックファースト (イングリッシュ.ブレックファーストと同じ。カンバーランドとはこの地域の名前)
 
 
 
 

 
ヴェジタリアン.ブレックファースト(私はカットしましたが、通常卵がつきます)
 
 
 
 
日本人の方が想像する民宿感覚とはちょっと違って、オーナーとおしゃべりを楽しみながら滞在するBBではありませんが、それさえ期待せずにホテルと思って泊まれば実に快適でした。敦子さんが日本から苦労して見つけた価値は十分ありました。
 
さて、町に出てみると全てがマーマレードです。
 
 
 

 
街灯にぶらさがっている袋の中には、オレンジが(プラスチック製)入っています。
 
 
 

 
お店のウィンドウもマーマレードです。行きかう人もオレンジ色の服を着たり、マフラーをまいたりで町中がオレンジ色です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さて、肝心のマーマレード祭りでは敦子さんの御付きとして私も金曜の前夜祭に参加させていただきました。そしてこの夜に職人部門の入賞者の、そして翌朝にはアマチュア部門の入賞者の発表が行われることになっていました。その結果は、「デイルメインのマーマレード祭り~その2」でご紹介しますね。
 
 

3/17/2016

V&A美術館のボッティチェリ展

何年か前にフィレンツェのウフィツィ美術館で、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」「プリマヴェーラ (春)」を見ました。










Sandro Botticelli, Primavera, ca. 1482 (Click image for a larger

今回は、1930年以来この国最大と言われるボッティチェリ展がヴィクトリア&アルバート美術館で開かれていて行って来ました。それは単にボッティチェリの作品を集めたものではありません。ボッティチェリのオリジナル作は50点ありましたが、それらは特に有名なものではなく、彼の作品を代表するものでもありません。何故なら今回のエグゼビションの目的は、ボッティチェリが19世紀以降のアーティストにどのような影響を与えているかに焦点を当てているからです。

「007 ジェイムズ.ボンド」の‘Dr. No’の映画でアーシュラ.アンドレスが白いビキニを着て海からあがってくる場面は‘ビーナスの誕生’を思わせます。

その他、デザイナーのドルチェ&ガッバーナのドレスやアンディ.ウォーホールのポップアート絵画の他、彫刻やタペストリーなどもこのエグゼビションを見ると「そういえばボッティチェリ風」と気が付く作品が多く展示されています。








ボッティチェリ(1445~1510)はロレンゾ.デ.メディチをパトロンに持ち、ルネッサンス初期に活躍した画家です。ところが彼の死後、その作品も一緒に土に埋もれてしまったかのようにアートの世界から消えてしまいました。本名はアレッサンドロ.ディ.マリアーノ.フィリペーピ。昔は画家たちは本名ではなくあだ名で呼ばれていたことが多く、ボッティチェリの場合も彼の兄が太っていたことから弟が(小さな樽)と呼ばれるようになったようです。なんだか日本語の‘ポッチャリ’という言葉に似てますね。





ボッティチェリが再発見され、急に世界の注目を引き始めたのは19世紀になってからです。
イギリスでもラファエル前派のアーティスト(ダンテ.ゲイブリエル.ロセッティ、ホルマン.ハント、ウィリアム.モリス、エドワード.バーン.ジョーンズ、エヴリン.デ.モーガンなど)に大きな影響を与えました。特にロセッティやバーン.ジョーンズ、ラスキンはボッティチェリの絵画のコレクターでもあったようで、その一部も展示されています。

2年前に訪れたナショナルトラスト所有のウィティック.マナーに掛けられていたエヴリン.デ.モーガンの‘フローラ’は明らかにボッティチェリの‘プリマヴェーラ’からインスピレーションを受けたものです。







ウィリアム.モリスのタペストリー‘The Orchard’も‘プリマヴェーラ’の影響を受けていますし、ロセッティの‘ラ.ギルランダータ’もそうです。ラファエロ前派とは「ラファエロ以前、つまり中世や初期のルネッサンスのころの芸術を称える」芸術運動で、日本ではジョン.エヴェレット.ミレイの「オフィーリア」が有名ですね。

この日はとても良いお天気の日でしたので、レストランでサンドウィッチを買って、美術館の中庭で日光浴をしながら(この国は太陽が少ないので、太陽が出ると日光浴をしなければビタミンD不足になります!)素敵なランチをとり、お腹も目も心もハッピーな一日でした。






Bottichelli Reimaginedと題されたこのエグゼビションはは7月3日までヴィクトリア&アルバート美術館で開催されています。

http://www.vam.ac.uk/content/exhibitions/exhibition-botticelli-reimagined/

3/13/2016

寒くても春

10度以下の寒い日が続いています。ここ5年以上も風邪らしい風邪をひいていなかった私も4,5日は鼻声でした。これはまずい!と、何年振りかで風邪薬を2回のみました。おかげですぐによくなりました。「年をとったら風邪をひかなくなった」なんて聞いたことありませんが、私の場合は本当にそうなんです。昔のように「クシャンと言ったらフルコース。咳が止まるまでまっしぐら。」というのがなくなり、クシャンときたらエキネシアのフラワーレメディーをのめばすぐ直るようになりました。皆さんにもお勧めですよ。

さて先日鹿児島の学生さんを3日間ご案内させていただいたのですが、鹿児島は20度以上とか。それってロンドンの夏ではないですか。東京でさえこっちに比べればずいぶん暖かいと思います。昔はヨーロッパに来るまで何日もかかったので、徐々に体を慣れさせることもできたのでしょうけど、今は12時間飛行機に乗っただけで10度以上も温度の差があるところに来るのですものね。体調をくずさないようにしなければいけません。

今月末は雪が降るかも?というロンドンに鹿児島からやってきた生徒さんは風邪をひかないかと心配でしたが、皆さんすごくお元気でイギリスで多くの事を体験し、一昨日南国鹿児島に帰られました。飛行場でお別れする時に生徒代表に感謝の言葉をいただいた時はジンとしました。またまた「これだからこの仕事はやめられない。」と頑張る気持ちが湧いてきました。こちらこそ、ありがとうございました。


引率の先生から届いた学校のブログです。http://konan.edu.pref.kagoshima.jp/konan/02-0sgh/

 
観光ガイドが言うのも変ですが、本当にイギリスと言う国は単に名所のみを見学するだけではもったいないと思います。日本の方々に知っていただきたいこと、経験していただきたいことがあまりに多すぎます。


学生さんたちは、オックスフォードやケンブリッジの学生と交流したり、ユニヴァ―スィティカレッジ.オヴ.ロンドン(UCL)では教授などからの講義を受けたり、学校内に設けられた鹿児島ステューデントの(薩摩とイギリスが戦った薩英戦争で、イギリスの近代兵器に圧倒させられた薩摩藩が鎖国時代に法を犯して薩摩の若者をイギリスに送った。その若者ー薩摩ステューデントを受け入れたのがUCL)記念碑の前で記念撮影もしました。(先生の許可を得て写真を掲載させていただきます)






 
これからの社会に生きていく若者たちは、本やパソコンから得る知識だけではなくさまざまな出会いと体験を活かすことが大切になるでしょう。

さて話は変わりますが、こんなに寒くても春は確実にやってきています。先日、犬の散歩に行く公園にカメラを持っていきました。皆さんにもロンドンの春の気配を感じて頂こうと思って。


柳の木はまだまだ裸です。水も冷たそう。




でもすぐそばには春の花が芽を出し始めました。クリスマス時に赤い実をつけるホーリー(ひいらぎ)の花の芽もほころびかけて。
 
 






ブラックソーンの花は葉っぱより早いので、そろそろ終わりかけています。

 
 
 

 
秋には深い青紫の実をつけます。これがスローという実ですが、ジンの中に入れて浸けておくととスロージンの出来上がり。昔から一番簡単に家庭で作れるリキュールとして人気です。
 
 
 
 
私たちが散歩に行くと必ずアロットメントに(市から土地を借りて個人で野菜や花を植える)おじさんがいます。そのおじさんが今年はなんとスゴイ畑を作っています。それも自分で。
 
 


まだまだ寒いけど、春の空気がそこらじゅうに漂う季節になりました。
 

3/08/2016

アフタヌーンティ文化の講師

カルチャーツーリズムUKとして初めて行われるグループレクチャーの講義の内容に関して講師と話し合うために彼女のご自宅に伺いました。一般募集のツアーとしては5月30日から始まる「アフタヌーンティ文化を現地で学ぶ」のツアーが最初で最後になるのではと思っています。そしてうれしいことにこのツアーはすでに催行が決っていて、告知期間があまりに短かったにも拘わらず(ツアー催行まで4か月を切った頃に告知開始)順調に進んでいます。

ご予約を頂いた方々から、特にレッスンで学びたいことなどを知らせていただいたので先日はそれを持って講師のアイリーンさんとミーティングをしました。

アイリーンさんは日本でも紅茶関連の方々の間で話題のイゴン.ロネイ主催の「今年のティーショップアワード」(今までベティズや、メイズ.オヴ.オナー取得)を1987年に、またティーギルドからも賞を取得しています。その後は、イゴン.ロネイのアワードの審査員としてイギリス中のティーショップを周っていらっしゃいました。今回のミーティングでは審査の対象になる事柄や、ジョージアンからヴィクトリアン、エドワーディアン期を経過して今の紅茶文化に至るまでの歴史などをお聞きして、益々イギリス文化とお茶文化の深いつながりを感じました。

エゴン.ロネイのアワードを取得された際にいただいたウェッジウッドの特別な大きなティーポットを持つアイリーンさん。
 

 
 
 
 
 
 
この日のために急きょ用意してくださったアフタヌーンティです。鳥の巣になっているお庭のティーポットが見えますか?
 
 
 
 
 
 
「ウン?ブラウンブレッド?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。レクチャーではそういう話も用意して下さっています。紅茶文化はイギリス文化そのものです。紅茶なくしてはイギリス文化はあり得ないほど重要であることが、ますます彼女とのミーティングで感じられました。
 
 
彼女の専門はエドワーディアン時代の紅茶文化です。でも、もちろんレクチャーではジョージアン期から学びます。それはアフタヌーンティ文化が始まる前のこと。
 
 
 
 
 
 
当日は、レクチャーのために彼女ご自身が集められたアンティークのティーグッズをレクチャーの際に持ってきてくださるそうで、すごく楽しみです。
 
 
アフタヌーンティはベッドフォード公爵夫人が始めたものと言われます。そのために最初は上流階級の間で人気でした。ですから日本でも、「イギリスでアフタヌーンティを頂く時は、昔の貴族のマナーで」とおしえられている人もいます。でもイギリスでは今は階級に関係なく「特別な時間の過ごし方」として一般の人にも人気です。昔の貴族のマナーをそのまま使うのではなく、エレガントに楽しいお茶の時間をすごすことが大切と思います。
 
今回のレクチャーは紅茶がイギリスの歴史に及ぼした影響や、歴史を通してどういうふうにアフタヌーンティ文化が変わってきたかを(もちろん昔の貴族のマナーなども入れて)アイリーンさんの経験や体験を聴きながら学びます。
 
 
ツアーにはまだ数席空きがありますので、興味のある方は下記のインフォメーションをご覧ください。
 
culturetourismuk.com