7/29/2016

カルチャーツーリズムUKのサイトのフォトギャラリー

このブログでもご紹介したカルチャーツーリズムUKのサイトにフォトギャラリーが加わりました。6月に行われた「アフタヌーンティ文化」のツアーや個人の受講生の写真を載せましたのでご覧ください。

www.culturetourismuk.com

7/27/2016

ヴィーガン料理研究家でデビュー?????

なんかすごいタイトルをつけてしまいました。これ、私のことなんですが6月のサー.トマス.リプトン. ギンザのニュースレターで「ロンドンのヴィーガン事情」を紹介させていただきました。お客様から「見ましたよ。」と写真が送られてきましたので、今日はこのブログでご覧いただきますね。F様、ありがとうございました。


 
  
 
私がよく利用するレストランも。ヴィーガン.アフタヌーンティーに関してはこのブログでもご紹介したLa Suite West Lodon (5月14日&28日)を。
 
 
カップケーキのレシピーもご紹介しました。簡単にできますので是非お試しあれ。特にさっぱりしたカップケーキをお好みの方にお勧めで、特に夏は我が家で人気の「ベリーのカップケーキ」です。
 
 
 
 
ヴィーガンという言葉はヴェジタリアン ‘vegetarian’ の最初の ‘veg’ と、最後の ‘ an’ を合わせて作った造語で、ヴェジタリアンが肉、魚は食べなくても乳製品や卵を食べる菜食者であるのに対し、ヴィーガンは動物性の物はハチミツを含め一切食べないのですが、それは食事だけではなく動物性のものは使わないという暮らし方全体を指します。
 
 
今イギリスでは特に若い人のヴィーガン人口がどんどん増えています。市場調査機関ミンテルによれば、イギリスでは12%の大人がベジタリアン、またはヴィーガンで、16歳から24歳の世代に絞ってみると、その数字は20%にも上がると報告されています。彼らにとって将来の環境問題は大事な課題です。倫理的目的、環境問題、健康を考えると行きつくところはヴィーガンの暮らし。
 
でも今の世の中では完璧にヴィーガンで生きることは非常に難しいことです。食べ物も材料を考えれば自分で作らない限り完璧ヴィーガンという保証もないし(例えばほとんどのワインはヴィーガンでもなければヴェジタリアンでもありません)、動物性原料の接着剤や皮を使っていない靴やバッグを買うのも簡単なことではありません。でも例え一か月に一日だけでも動物性のものを食べない、使わない日があれば地球の環境も随分よくなるはずです。私にとってはヴィーガンの暮らし、イコール「気持ちの良い暮らし」ということになります。倫理的、環境が理由でなったヴィーガンですが、結果的には随分健康になり薬とは程遠い毎日です。
 
 
 
 
 
 
 


7/23/2016

白い崖と野生の花と。

猛暑も去って、過ごしやすい気温の土曜の朝を迎えています。先日のお客様はスコットランド、湖水地方、ストーンヘンジと周られた後、今度はロンドンから私がセブン.シスターズの白い崖を始めブライトンなどイングランド南部を一日ご案内しました。この日のドライバーは私がロンドン一素晴らしいと思い込んでいるドライバーです。ガイドとドライバーは仕事ははっきり分かれているとはいえ、たまに難しいドライバーと一緒になるとドライバーの機嫌を気にしながら100%ガイドの方に専念できず苦労することもたまにあります。

さてその日の天気は最高で、ドーバー海峡から上がってくる海風に優しい太陽のぬくもり、そして青空とそこにうっすらと浮かぶ雲が散歩のセッティングを完璧にしておいてくれましたので、お客様と1時間強歩きました。写真では曇って見えますが、本当は眩しいくらいに素晴らしい景色でした。




SeafordからEastbournまでの7つの崖が何故Seven Sistersと呼ばれるかはいろいろな説があり、これと言った答えはないのです。 ギリシャ神話の中ではアトラスに7人の娘がいて彼女たちのことをプレアデスと言いますが、7つの星から成る星座にもプレアデス星団とうのがあります(実際には見えるのは6つであとの一つは肉眼では見えませんが)。ちょうどこの崖も7つの丘から成っているのでそう呼ばれているのかもしれません。イギリス人にとっては「プレアデス」と言うより「セヴン,シスターズ」のほうが言いやすいですものね。

でも私独自の説もあるんです。この白い丘を見る度に私には修道女(Sisters)のベールに見えます。もちろん丘ができたのは1億5000万年前ですからキリスト教どころか人間さえ存在していない頃のことです。海の生物(貝とか)の骨がたまってできたものです。でも、はっきりした説が決っていないのなら、自分で勝手に信じる説があってもいいと思います。学者さんには「バッカー!」と言われそうですが。


毎年30~40センチは自然に崖の白亜が海に落ちて行っています。1年に30センチとして10年で3メートル、100年で30メートル、あと1000年したら300メートル....ここからの景色もその頃には随分変わっていることでしょう。






白い崖の前に建つこの家。 どこかで見たことはありませんか?そうです。あの「つぐない」の映画の中で若い恋人が「戦争が終わったらここに住もう。」と別れ別れになってもこれを肌身離さず持っていたあの写真です。この映画は何度見ても感動です。





さてここには過去に何度も行っていますが、今回は野生の花に特に目を惹かれました。私はこの日はつい、崖より花の方に見とれていました。野生の花は本当に可愛らしくて。そして派手ではなく、ひっそり生きているのがなんとも魅力です。

コモンマロー(アオイ科)


 

ヤナギラン

 





グレイト.ビンドウィード(ヒルガオ科)
 
 



セイヨウウツボグサ

 
 



セイヨウキンミズキ
 
 



ヴァイパーズ.バッグロス(シベナガムラサキ)





と、図鑑で一応名前を調べましたが、これだけはどうもわかりません。知っている方はおしえてください。
 



イギリスには野生の花、動物や昆虫を求めて歩くウォーキングルートも沢山あります。自然がお好きな方は是非お試しください。

7/20/2016

シリアのマーマレード

今年3月、マーマレード祭りにお客様のご案内でペンリスの町に行った時は町の中心は全てマーマレードでした。






 
 
食料品を売っていないお店でも色だけはマーマレードです。
 
 


お店以外にも道端には多くのブースが出ていました。
 
 



自分でも毎年1月に一年分のマーマレードを作るのですが、興味のありそうなマーマレードが売られているとつい買ってしまいます。今までは市販のマーマレードでおいしいと思えるものはあまりなくてただひとつコッツウォルズの小さな工場で作られているという‘キッチンガーデン’というメーカーのセヴィルオレンジマーマレードをお勧めしていました。一番美味しいと思うのは村祭りなどで売られているホームメードのマーマレードです。

でも3月にペンリスの道端のブースで売られていたシリア産オレンジで作られたマーマレードは感動ものでした。食べた瞬間、「ウン?ラベンダーが入ってる?」と思ったほど。オレンジ以外の優しい香り。今までラベンダー畑の売店でラベンダー入りマーマレードを買ったことがありますが、オレンジがメインなのかラベンダーがメインなのかわからないくらいラベンダーの香りが強すぎました。私はどちらかと言えばラベンダーやウィスキーなど加えられたマーマレードではなくかんきつ類そのもののマーマレードが好きです。でもこのシリア産のオレンジで作られたマーマレードは一体何が入っているのでしょう?オレンジそのものがこういう香りなのでしょうか?

そのマーマレードのジャーにはこう書かれています。

「このマーマレードから得られた利益は全てシリアへの援助を支持するチャリティ The Hands Up Foundationに寄付されます。シリアに暮らす我々の友人たちに我々は彼らの事を忘れてはいないことを知ってもらうために全て手作りです。」 www.handsupfoundation.org





本当を言うと、買った時は全然味は期待していませんでした。「まずくてもチャリティにお金が行くのなら」という気持ちで買ったので。ですからつい先日までこのマーマレードは我が家の食料品棚に並べられた他のマーマレードの陰になってずっと出番を待っていたのでした。もちろんマーマレード祭りで買ったこともすっかり忘れていました。

「2011年3月、ダマスカスの町が不安に取り囲まれている時、我々の住む家の中庭になっていたNarenjの木から採れるオレンジでマーマレードを作りました。作っている間、外の混乱から、そしてこの地を去らなければいけないことを忘れさせてくれました。」

今はイギリスの湖水地方の自然と、綺麗な空気に囲まれたキッチンで作られているこのマーマレードからはシリアの内紛の悲惨さは感じられません。でもこれを作った人たちはいつもいつも国を思いながらオレンジをきざんでいるのでしょう。







マーマレードはセヴィルオレンジが一番おいしいと思っていましたが、いつかシリアのオレンジが手に入ったら作ってみたいという夢が膨らみ始めました。でも本当はマーマレードは作る人の思いが一番大切なのかも?





 
 
 

 

7/18/2016

ドライバーガイドの仕事

私の場合、ガイドの仕事は完全にフリーですので日本の旅行社から、または個人的に直接お問い合わせをいただくことが99%です。ご案内の形はグループの場合は専用バスを使って、個人の場合は公共交通を使って、または私の車でご案内します。

個人の場合は、例えば少人数で、一か所、しかも列車で行ける場所ですと(例えばライなど)公共交通を使ってのご案内をお勧めしています。数か所周る時や公共交通で行くのが難しい場所(例えモリスの家ケルムズコット.マナー)、大型バスでは入ることのできない村などは(例えばコッツウォルズの村々)ドライバーガイドとして私の車でご案内します。

私はドライバーガイド協会に属していますので、会員になるための資格が(ブルーバッジ所持、営業車用保険・ライセンス所持が義務づけられる)必要ですが、更に会則を守ることを条件づけられています。この会は私にはとてもありがたいもので、会員に代わってロンドン市に申し立てをしてくれたり時には市長に直接交渉してドライバーガイド専用の例外を認めてもらったりしてくれます。また新しいインフォメーションもメールでしょっちゅう流れてきます。田舎のレストランでお勧めの場所をリストにして流してくれたり。

私が他のドライバーガイドと違うところ。それはロンドンのガイドでありながらロンドン市内を車でご案内しないことです。車内ではイギリスの文化、歴史、時にはゴシップ(!)や単なるお客様とのおしゃべりを私の方が楽しんでいますが、ロンドン市内は車が多すぎて不器用な私には運転とご案内の両方を一時にすることができないのです。また駐車場を探すのにも時間がかかり、私のロンドン市内でのドライバーガイドは価値がないと思っています。ですから「ロンドン市内のご案内を除いたロンドンのドライバーガイド」という変な肩書きのガイドです。ドライバーガイド協会の同僚たちはロンドン市内でもどこでも完璧にこなしているので、いつも感心します。

では最近私の車で個人のお客様をご案内したところを写真でご紹介します。

 
ウィティックマナー(2015年7月23日のブログをご覧ください)
 
 



19世紀後半に興ったアーツ&クラフツスタイルの内装。ロゼッティの絵画やデ.モーガンの陶器やタイル、ウィリアム.モリス商会のオリジナルカーテンや壁紙があちらこちらに。




キッチン




使用人のダイニングルーム。ダウントンアビーのようなご主人、使用人の暮らしの場所を見学できるところはイギリスには多くあります。



 
お庭もよく手入れされています。





1611年に初代ソルズベリー伯爵ロバート.セシルによって建てられたハットフィールド.ハウス。現在でもセシル家が所有しています。




所狭しと飾られた絵画。その下は高価なタペストリーです。
 



中でも一番有名な絵画はエリザベス女王1世の「虹の肖像画」。彼女の女王としての象徴がいくつも描かれています。(真珠、虹、へび、ガウン....)彼女が右手に持つ虹の上にはラテン語でモットーが描かれています。'Non sine sole iris' (英訳は'No rainbow without the sun')で、この場合太陽とは彼女自身を指します。「謙遜」という言葉が存在しなかった頃のもの!
 







らせん状の階段を降りるとキッチンです。
 



ロバート.セシルが建てる前からあった古い宮殿ではヘンリー8世の子供(メアリー、エリザベス、エドワード)全員が泊まったり住んだりしました。庭はプラントハンターの先駆者として名高いトラデスカント(父)によるものです。

ノットガーデンはチューダー王朝のガーデンの象徴です。




6月からずっと続いていた仕事も、少し休憩です。そうしたらいきなり気温が上がりました!先日のストリート.パーティの日は最高気温28度です。私が快適に過ごせるのは26度まで。湿気はないにしても28度は暑すぎる~~。こんなこと言ってたらバチがあたるかもしれませんね。北海道生まれのせいか、寒さには耐えられますが暑さに弱い私です。





7/17/2016

ストリート.パーティ

友人のご近所さんたちが催す毎年恒例のストリート.パーティに行って来ました。我が家の前の道路はバスが走っていてストリート.パーティはできませんが、特にこの時期イギリス各地で村祭りやストリート.パーティが行われています。

もちろん楽しむことが第一目的ではありますが、チャリティ団体に寄付をするための募金活動も大事な目的です。集まったお金は品物を持ってきた人がそれぞれサポートするチャリティ団体に寄付されます。





焼きたてのスコーンにはクロテッドクリームとホームメードのジャムです。




スコーン半分のものをふたつと紅茶で合計2ポンド。悪くない値段!
私のヴィーガン塩キャラメルのカップケーキは一個50ペンス!さあ買った買ったー!





そうそう、「これ、卵もバターも入っていないカップケーキですよ」と売る人にちゃんと説明してもらいました。「えっ?卵無しのケーキ?」と、興味本位で買って下さる方も。
 
 





他のブースでは古本やおもちゃが売られています。
 
 
 
 
夏のガーデンパーテには欠かせないピムズは大人気。子供の病院グレイト.オーモンド.ストリート病院のために「お好きな金額をいれてください。」とHonesty Jarに寄付を。10ポンド入れる人、1ポンド入れる人....セルフサービスですから沢山欲しい人はなみなみ注いで、「アルコールはあまり強くないから」という人は半分で。そこがHonesty Jarの良いところ。
 
 
 
 
ゲームはチームになって。

 




 
 
 
 
 
 
誰が一番多く服を着たかで勝負が決まります。お父さんにブラジャー?
 
 
 
 
 
 
 
お箸でフラフープを移動する競技。これだけは自信がある私。
 
 
 
 
 
 
この日だけ通行止めになった道路では子供たちが普段できないことをしながら大喜び。
 
 
 
 
いくつものゲームを終えて優勝チーム決定です。賞品は金の靴....ではなく、金色に塗られた古いスニーカーでした。でも金の靴より価値がある....最高のチームワークでした。
 
 
 
 
 
この後、夕方からバーベキューが始まりましたが私は友人宅で居眠り。目が覚めた時はすでに辺りは暗くなっていてストリート.パーティで居残った人が数人おしゃべりをしているだけでした。疲れたけど良い一日でした。
 
 
因みに私のカップケーキは全部売れました。主人はそれぞれの人に「おいしかったか?」という質問攻め。買ったほうもゆっくり食べたかったでしょうに.....
 
 
*ニースでのテロ事件は世界中の人に大きなショック、悲しみ、不安を与えました。人を憎む気持ちがこういう状況を作ってしまうことを改めて思い知らされました。根本的に今しなければいけないこと、少しでも憎しみのない社会を作ることは我々社会人一人一人が責任を持たなければいけないことのように思います。被害に遭われた方々のご冥福をお祈りします。