12/23/2020

Merry Christmas !!!

 イギリスでは新型コロナウィルスの変異種が発見され、クリスマス直前になってヨーロッパの国々でイギリスからの渡航を禁止し、21日にはフランスは貨物の受け入れも停止したためにドーバー海峡を渡るトラック3800台が立ち往生。トイレもないところで運転手たちは数日、身動きも取れない状態でした。そして今朝(23日)、やっとフランスはイギリスからの飛行機を受け入れ、コロナ感染かどうかの検査で陰性と証明されたトラック運転手はフランスに戻ることができることになりました。

クリスマスを楽しみにしているのはイギリス人もフランス人も同じです。多くの家族にとって、一年のうちで唯一家族全員が揃う時でもあります。

ロンドンも、そして私の住むバッキンガムシャー州でも、感染率が一番高いティア4に指定され、これからもティア4になる地域が増えそうです。クリスマスまであと二日を切ったというのに。

でも、こういう時にこそ希望を持って、楽しいクリスマスを迎えたいものです。




皆さんも、どうぞ楽しいクリスマスを。来年こそは、安全で賑やかなクリスマスを、迎えることができますように。

Merry Christmas !!!!!





12/19/2020

第二回目オンライントークを終えて

 15日のトークにご参加の皆様、ありがとうございました。Zoom操作は徐々に慣れてくることを祈っていましたが、今回も最初から写真が出てこなくてハラハラ、ドキドキ。参加の皆様のヘルプで何とか終了しましたが、完ぺきなトークに続く道はまだまだ先があることを実感しています。

事後に皆様からの温かい励ましの言葉、コメントをいただき感謝しています。カルチャー・ツーリズムUKのオンライントークは、皆さんと一緒に歩むイベントであるとつくづく思いました。お話ししたいことは沢山あって、時間もオーバーしてしまいました。私もイギリスで、さまざまなオンライントークに参加します。でも講師は全てイギリス人。それを参考に私のトークを始めましたが、日本の講師とイギリスの講師のトークの進め方には違いがあって、ご指摘があるまでは全く気が付かなかった点もあります。コメントをいただいて初めて知ったことが多く、これからの参考にさせていただきます。

さて、大事なことをお話しするのを忘れていました。トークの後のおしゃべり、質問タイムで盛り上がったクリスマス・プディングのところでお話ししようと思っていたことです。



告知の際に、内容に関して「クリスマスが禁止されたのは何故か?」と書きました。その話をするのをコロッと忘れていたのです。すみません。

正確には「クリスマスを楽しむことを禁止」と言うことになります。17世紀、イギリスでは議会派と王党派が対立して革命がおこりました。これがイギリスの清教徒革命です。王権神授説(神が自分を王にしたのだから、王は神に対してだけ従う)を唱えた当時の王チャールズ一世を筆頭とする王党派とオリヴァー・クロムウェルを筆頭とする議会派が対立しました。


チャールズ一世


オリヴァー・クロムウェル


結果、議会派が勝ち、チャールズ一世は処刑されました(後にも先にも処刑された王様は彼一人です)。クロムウェルはキリスト教の中でも特に厳しい規則を持つ清教徒でした。それで、神に関する祝日は、「厳かに過ごすべきであり、美味しいものを食べたりして騒ぐのはよろしくない!」と国民がクリスマスを楽しむことを禁止したというわけです。



クリスマスプディングは14世紀ころからあったということですから(当時はプラムプディングトと呼ばれていた)、クロムウェルの時代はこのプディングも禁止されたようです。

トークでもお話ししましたが、我が家ではこのクリスマスプディングは人気がなく、作ったことはありません。いつも市販の小さなクリスマスプディングを買うだけです。でも、トークの後、「毎年作ります!」という方からメールをいただきました。クリスマス・プディングはクリスマスの一か月前くらい(Stir Up Sunday)に作って寝かせなければいけないので、今年は無理。でも来年は、私も挑戦・・・・・してみようかなーとも思っています。いったん作ったらかなり保存が効くので、残っても次のクリスマスまでには食べ終えるでしょう!

というわけで、通常私はクリスマス・プディングの代わりにクリスマス・ロッグを作ります。



次回のオンライン・トークは1月20日を予定しています。内容は、バレンタインデーに備えてその歴史や、ついでにイギリスのチョコレート、お菓子のお話をしたいと思います。詳しくはカルチャー・ツーリズムUKのホームページ(「オンラインによるイギリスの旅」)をご覧ください。

culturetourismuk.com


12/11/2020

ちょっと嬉しいこと。

イギリスではコロナの予防接種が始まった一方、各地で感染者が増えています。私の住む町にもこんな看板が立っていました。「この地域で急激に感染者が増えているので、下記のことを守るように。」という看板です。

「家の中では、他の世帯の人たちとは会わない。」「野外では6名が最高人数」「症状が出たら家に籠る」「マスク使用」「社交間距離2メートルを守る」「手を洗う」



 そのうちに、自宅でできるコロナ感染の検査キットが送られてきて一昨日ポストに投函しました。今朝、主人の「陰性」という結果だけが届きました。私も陰性のはず。3月以来、人が集まるところには一度も行っていませんから。

クリスマスはイギリス人にとって、かなり大切な行事であることを実感しました。9月ごろから「クリスマスは家族と過ごせるのか?」が問題になっていて、国としてもはっきり答えられずに困っていました。

そんな中、今度はブレグジットのことがあります。移行期間が今年中に終わるというのに、EUとの通商協定に関する交渉で同意が得られず、首相は「同意なき脱退」の可能性を強く示しています。

イギリスでは今、色々なことが起こっていてニュースを見ていても次から次へと内容が変わっていって、相当力がいつ用です。そんな中、例年通りミンスミートを作りました。クリスマスに食べるミンスパイのためのものです。ミートという名前にはなっていますが、お肉は入っていません。材料はドライフルーツや、ナッツ、スパイスなどで、昔はお肉を入れていたので、ミートとう文字が入っているのです。

本当に簡単なレシピなのですが、なんと今年は失敗してしまいました。水分を入れすぎました。ジャボジャボのミンスミートです。「水分を捨てるのはもったいない」と思い、しばらく冷蔵庫に入れて、出番を考えていました。そして先日ポリッジに入れてみたところ・・・・。 とても美味しかったのです。

クリスマス風に庭にあったひいらぎと、色々なドライベリーを飾りました。後ろにあるのが、失敗したミンスミートですが、水分を取ったら全く問題ありませんでした。ミンスミートは3週間くらい寝かせますので、クリスマス時期に丁度良い具合になります。




オート(からす麦)は体に良い食べ物で、血糖値やコレステロールを下げるのも役立ち、しかもグルテンフリーです。我が家ではオートミルクも飲んでいます。

ブリグジット、コロナで気分が滅入る中、無駄をしないことお考えた結果こんなにいい気持になりました。これからは、クリスマス時期のに我が家の伝統朝食に加わりそうです。







12/06/2020

クリスマス感に溢れた住宅街。

イギリスでは、明後日から(8日) 新型コロナヴァイラスのワクチン接種が始まるということで、病院では看護師が接種準備を始めています。「やっと」と思う反面、早くとも来年の春と言われていた接種開始に、「大丈夫かな?」という気持ちもなくはありません。

でも、多くのイギリス人は、クリスマス前に予防接種が受けられることを歓迎しています。9月くらいから彼らの関心は、「クリスマスに家族と過ごせるかどうか?」ということです。一年に一度、家族や親しい人たち皆が集まるのがクリスマスです。

そんな中、昨日は久しぶりに町の商店街や住宅街を歩いてみました。特に住宅街では、そこに住む人たちがいかにクリスマスを楽しみにしているかが感じられました。それでつい写真を沢山撮りましたので、今日はその何枚かを皆さんと共有したいと思います。



こういう伝統的な飾りもあれば、派手なものも。



教会に続く細い道には16世紀の家が並びます。壁を登っているサンタクロースが見えますか?






サンタクロースがちゃんと来てくれるように、バス停のサインのようなものが置かれています。「サンタさん、ここに止まってください。」




サンタが間違って通り過ぎていかないように。




本物の毛糸の帽子、ドレスに身を包んだ玄関の置物に思わずスマイル!雨の日はどうするのかな?



でも、私がコンテストのジャッジだったら金賞をあげたいのがこちらです。



家の外なのにまるで部屋の中にいるようなディスプレイに、思わずしばらく立ち止まって眺めてしまいました。暖炉の枠まで作られています。兵隊の置物のひとつが倒れていました。直そうと思ったのですが、壊したら申し訳ないのでそのままに。




ここに住んでいる人は、このディスプレイを作るのにどのくらい時間をかけたのでしょう?そう考えるとつくづくクリスマスは歓びを分かち合う時と感じます。翌日再び行ってみたら、兵隊さんもちゃんと起き上がって、テーブルには、クリスマス・プディング、ターキー、クリスマスケーキが並んでいました。







14世紀の部分も残る聖ローレンス教会のミサは社会的距離を保つために、座席は一列間隔を開けています。


残念ながら今年はクリスマスのミサはありません。いつもですと教会が支援している子供のチャリティのための募金が24日と25日のミサでかなり集まります。今年はその代わりに紙で作られた大きなクリスマス・プディングが募金箱として置かれていました。沢山寄付金が集まりますように。それにしてもこのクリスマスプディング、派手な色でしかも大きい!でも手作りっぽいところになんとなく惹かれます!



今年はコロナの影響で、希望を失ってしまった人が大勢いると思います。ニュースでは倒産したビジネスのニュースが相次ぎません。でも、いつかは光が見えることを信じてクリスマスは思いっきり楽しく過ごしたいものです。

*12月15日開催予定のカルチャー・ツーリズムUK第二回目オンライントーク「クリスマス~ 伝統と習慣」に多くの方にお申し込みいただき、ありがとうございました。残りのお席が少なくなっていますので、ご興味のある方はこちらへどうぞ。

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