2/24/2019

最後のスノードロップ

今年最後のスノードロップウォークに出かけました。場所はウェルフォード・パークという高速道路4号線を西に行ったところにあるレディングの近くです。

この時期、特にスノードロップの時期にのみチャリティイベントとしてオープンしているプライベートの家の庭です。ところどころ茶色になりかけているスノードロップもありましたが、全体的には白のカーペットが眩しいくらいでした。







スノードロップが終わると次はクロッカス、水仙の出番です。でも、今年は同じ時期に咲き始めているみたい。春を感じます。




明日から、今年初めてのツアーに出かけます。今回はノーサンプトンエリアとロンドン。本当に久しぶりでウキウキしています。

2/23/2019

バタシー・ドッグズ&キャッツホーム

日本から来ている甥が、動物のレスキューセンターに行きたいと言うので、オールド・ウィンザーにあるバタシー・ドッグズ&キャッツホームに連れて行きました。

虐待された動物、事情があって飼えなくなった動物、迷い動物などを保護するレスキューセンターはイギリス国内に沢山あります。




広い敷地ではボランティアの人たちに散歩をさせてもらっている犬たちが幸せそうでした。





アンバーもルビーもジャスパーも、ここから引き取らせていただいたので私にとっても懐かしい場所です。

なんと今回は特に彼らたちと同じ犬種が飼い主を探していました。(ラーチャー犬)






そう言えば、アンバーの時は画面一面にアンバーの写真が貼られていました。虐待に遭って全く人間を信用せず、ここにいてもふるえてばかり。バタシーが緊急に「短期間でも」と、預かってくれる家を探していたのでした。特にその前にいたロビーが亡くなって淋しく思っていた私たちにとって、すぐにアンバーは完全に家族の一員になってしまいました。

アンバーを引き取った後、アンバーの「相棒を」というのでルビーがやってきました。そしてアンバーが亡くなった後は、ルビーの相棒としてジャスパーがやってきました。2匹目を飼う場合はもう一匹の犬との相性が大事なのでこのバタシー・ドッグズ&キャッツホームには何度も何度もも訪れました。お見合いみたいなものです。私にはそれぞれの思い出がここには沢山残っています。

迷い犬を見つけた時もありました。レスキューセンターに連絡すれば迎えに来てくれます。







現在、日本から「イギリスの動物福祉について」リサーチしたいという方のためにイギリスでの訪問場所のアレンジをさせていただいています。

来週の火曜(2月26日)に産経新聞に私の記事が掲載されます。今回が最終ですが、イギリスの動物愛護事情に関することを書きましたので興味のある方はご覧ください。「Women」というコラムです。

2/20/2019

ダルメインのスノードロップ

楽しみにしていたダルメインのスノードロップを思う存分楽しんできました。


館の前、中庭に廻る手前に真っ白のスノードロップが一面に。





雉もスノードロップを見に来たの?




審査が終わり、審査員たちがそれぞれ家路についた後、列車の時間まで少し時間があったので、ひとりで庭に出ました。誰もいない静かな庭でしたが、スノードロップとウィンターアコナイトが大勢で迎えてくれました。





 スノードロップのコンパニオンはいつもウィンター・アコナイトです。





 アコナイトはショック状態の時に(パニックアタックなど)特に効くそうで、昔からホミオパシーの世界では大切な植物です。



 


そろそろクロッカスの花も咲きだしました。紫のクロッカス、白のスノードロップ、黄色のウィンター・アコナイトが緑の芝生に映えて。







春の訪れを体全体に吸い込んだ後、ジェインさんがペンリス駅まで送ってくださってロンドン行きの列車に乗りました。 来月の世界マーマレード祭りにまた来ます! その頃には、スノードロップもウィンターアコナイトも終わっていると思いますが、今度はどんな花に出会えるか楽しみです。










2/18/2019

ダルメインの館で審査の合間に。

3月のマーマレード・アワードの審査のために水曜から土曜までダルメインの館に行ってきました。




館に缶詰め状態でかなり集中的にたくさんのマーマレードを試食したので、けっこう疲れました。審査はふたりひと組で行われ、私は昨年に引き続きダブルゴールド受賞者であり、有名なプリザーヴのブランド社ワイルド&フルーツフルのオーナーであるジェイン・マッグズさん、更に英国ではトップエキスパートであるパム・コービンさんらと組んで審査をさせていただきました。

テーブルは4人がけですから、シルバーとゴールドのどちらかを決めかねたり、ペアーを組んだジャッジの意見が分かれたりする場合は、向かいに座っている審査員に相談したり、それでも?の場合は他のテーブルのジャッジたちに相談します。全ての出品作は、それはそれは丁寧にジャッジされるので時間もかかります。そして個々にコメントを書き、最後にゴールド賞が出た場合は、テーブルにあるコップをスプーンで叩き、「ゴールド決定!」と他の審査員に知らせます。そしてみんなが拍手・・・・・とても良い雰囲気の中、おいしいマーマレードが見つかった時のジャッジの顔は輝いています。(その反面しばらくの間、賞が出ないこともあります。)

ゴールドを獲得したマーマレードはジャッジたちが特別のテーブルに自身で持って行きます。そして審査の最終時にその中からダブルゴールドが選ばれます。審査員一人一票ですから(例外的にゴールドが多い場合は二票)、厳しく、公正に決まるわけです。トップのマーマレードから更にトップを選ぶわけですから何度も同じマーマレードを試食して私の一票が決まりました。







3月16,17日のアワードの日まで結果は極秘です。日本からも美味しいマーマレードが沢山出品されていました(ただし、ラベルなどは隠されていますのでどこの誰が作ったマーマレードかは審査員にはわからないようになっています。)。私はそれら全てのマーマレードたちに拍手を送ります。遠い日本からわざわざやてきたマーマレードたち。柚子や甘夏など日本独自の柑橘類も人気です。その他にも珍しい材料を使ったもの、見た目も美しく瓶に入れられたもの・・・・・

アーティザン部門でゴールドを受賞した人のセレモニーは3月15日に発表されます。受賞したご本人には授賞式の前に通知がありますが、セレモニーまではその方たちでさえじっと心の中にしまっておかなければいけません。そこがとても難しいところ。

 全員で記念撮影。もちろん毎年一番のVIPジャッジは犬のブルーノーです(最前列)。





というわけで、審査に関してはここでお話しすることはできません。でもダルメインの館に3泊し、その歴史を体中で感じながらの時間は代えがたいものでした。

ジャッジの合間に新鮮な空気を。一昨年NHKのテレビで紹介されたお庭をジェイン・ヘイゼルーマコシュ夫人のご案内で散歩です。








スノードロップは本当にきれいでした。写真を整理して、次回のブログで見ていただきますね。

2/12/2019

スノードロップ

家の近くの植林園に咲いているスノードロップです。







明日はダルメインの美しいスノードロップが見られると思うと胸が躍ります。次回の写真に乞うご期待!

2/11/2019

ワールドブリッジ社のガーデンツアーが復活

数年間、お休みをしていたワールドブリッジ社のガーデンツアーが復活します!6月、7月に毎年3,4本のガーデンツアーが企画され、私もご案内を楽しみにしていたので復活が決まってうれしい限りです。

今回のツアーのハイライトはハイグローヴ(チャールズ皇太子のプライベートガーデン)のガーデンを時間をたっぷりかけて周ります。環境保護に対し強い関心をお持ちの皇太子のオーガニックガーデンでは、ワイルドフラワーも多く見られます。そしていつも同じガーデンではなく、変化していて花たちが生き生きしています。





プライベートガーデンでは、これまでワールドブリッジ社のガーデンツアーで何回かご案内した友人のDavid、そしてお隣さんのスーさんのガーデンを訪れます。チャールズ皇太子やエルトン・ジョンなどのガーデンアドバイザーだった故ローズマリー・ヴェリーの友人で、若いDavidが小さなお庭付の家を購入した際にご自分の庭バーンズリー・ハウスガーデンから沢山の苗をプレゼントしてくれたそうで、今はそれらが成長して素晴らしいガーデンになっています。(その苗をDavidからプレゼントされ、我が家の小さな庭に植えました!ローズマリーの苗の孫・・・・・かしら?)コッツウォルズの田舎にあるDavidのプライベートガーデンでは、以前いらっしゃった方も、初めての方もきっと素敵な時間を過ごしていただけると思います。

詳しくは下記のサイトをご覧ください。


明後日からマーマレードアワードの審査のためにカンブリア州、ペンリスにあるダルメインの館に行ってきます。今年の私のマーマレード作りもほぼ終わりました。忙しくて去年に比べれば量は少ないのですが、去年のものもまだ残っているし、なんとか一年分は確保できたと思います。



去年は、うめだ阪急百貨店でダルメインの城主であるジェイン・ヘイゼル・マコシュ夫人と共にミニアワードの審査をさせていただきました。その後お客様から「来年は本場のダルメインアワードに挑戦します」といううれしいお声をいただきました。今年は世界中から5000くらいの出品があるかも?と期待しています。



アマチュア部門はすでに審査が始まっているはずです。今年はジャッジは全部で17名とか。新しい顔、お馴染みの顔・・・・・今から楽しみです。瓶のラベルは隠されているので、誰のマーマレードか、またどこの国から来たマーマレードかはジャッジはわからないようになっています。でもほとんど「柚子」が入ったマーマレードは日本からきたものとほとんどのジャッジはわかります。今年は柚子の他、どんな柑橘類が見られるのでしょう?柑橘類王国である日本ならではの逸品を期待します!



2/06/2019

フレディ・マーキュリーは永遠。

映画に関するブログは、この辺でやめようと思っていました。私のブログは、日本に住む方々にイギリスという国、人やツーリズムに関する情報を提供することを目的としているので、映画に偏りすぎては・・・・思ったからです。

ところが昨日、「ボヘミアン・ラプソディ」を見てあまりに感動したので書かずにいられない心境。日本ではイギリス公開のすぐ後、去年の11月に封切られていますのでご覧になった方も多いでしょう。

私は かなり出遅れてしまいました。





イギリスのロックバンド、クイーンのボーカリストであるフレディ・マーキュリーがクイーンに加わった直前から死にいたるまでのフレディの生涯を語った映画です。

フレディ役を演じたラミ・マレクは、最初は「えっ?」と思うほどフレディと似ていなくてちょっとがっかりしました。でも不思議なことに場面が変わるごとにフレディになっていき、最後は本物のフレディのクリップを再現したかのように、完全にフレディになりきっていたのです。すごい演技力と思いました。





天才ミュージシャンであったフレディ・マーキュリーと、バンドのメンバーとの友情、人間模様、音楽に対する情熱が体の奥まで響いてきました。映画が終わってもしばらく席から立てないほど感激しました。私にとって「ボヘミアン・ラプソディ」は忘れられない映画の一つとなることでしょう。

ライヴ・エイドのフレディ・マーキュリーは下記で見ることができます。
 https://www.youtube.com/watch?v=A22oy8dFjqc

2/03/2019

どちらもメアリーが主人公。

最近は、時間があれば映画館通いで、1週間に1~2本の割で見ています。

先日は「メリーポピンズ」と「ふたりの女王メアリーとエリザベス」を見ました。

オリジナルの「メリーポピンズ」は1964年にディズニーが制作し、大ヒットしたミュージカル映画です。私には、特に懐かしい映画です。昔弟と一緒に母に連れられて見に行った記憶がありますし、また自分の子供たちが小さかった頃は「オズの魔法使い」と並んで彼らのお気に入りのビデオでしたので、私も何度も(時々毎日?)見ました。ジュリー・アンドリュースの美しい声と共に、映画の中の歌は永久ですね。




そして今回の新しいヴァージョン。




最初の映画から50年以上 が経ったなんて。今回の映画はメリー・ポピンズがナニーとしてお世話したマイケルとジェインが成長した時の話です。(左はディック・ヴァン・ダイク)




 新しい映画は問題を抱えたマイケルの3人の子のためにメリー・ポピンズが再びやってくるストーリー。








メリー役のエミリー・ブラントも良かったですし、最後に昔出演したディック・ヴァン・ダイクが出てきて「ワーッ!」です。(一気に自分も年を取った現実に引き戻されましたが、それでもクライマックスの一コマです)






「ふたりの女王メアリーとエリザベス」の方は、はオリジナルのタイトルは「Mary Queen of Scots スコットランドの女王メアリー」です。内容はメアリーが主なので、見た方は??と思うかもしれません。歴史に忠実に基づいているようですが、ちょっと違う? 映画ですからなるべくドラマチックに仕上げようとしたのも仕方ないですね。




スコットランドの歴史はイングランドとの闘い、苦味合いの連続です。スコットランド民謡にしても歴史が感じられますし、私もツアーでご案内する際は受け継がれた王座を守ろうと必死に生きたボニー・プリンス・チャーリーとメアリー女王の話をします。










この映画は二人の女王の関係をうまく表しています。実際は二人は一度も出会ったことがなく、最後にエリザベスが(イングランドの女王 1558~1601)いやいやながらメアリーの処刑にサインをすることになってメアリーの一生は終わります。でも映画では二人の出会いがしばらくカーテンを通しての会話になっていて、観る人にふたりが「対面するかどうか?」気をもませる場面も。そして結局この対面がメアリーの処刑につながるひとつの理由になったとして描かれています。

両方とも、良い映画でした。

さて先日降った雪は交通に支障をきたして大変でした。いつも思うことは、イギリスは冬に弱いということ。対策としては、雪が降るという予報後に高速道路で塩を撒くことくらいです。数年に一回、しかも数日間だけとは言え、北海道生まれの私はこの国の雪時の混乱を見ながら、いつも「こんなにしょちゅう問題になるのなら、何故もっとちゃんと対策をたてないの?」と思ってしまいます。私の住んでいる辺りはせいぜい10センチほどの積雪でした。そんな時は、家で大人しくしています。

今日は雪も溶けたので、ずっと見たかった「ボヘミアン・ラプソディ」を見に行こうと思います。映画館では60歳以上はかなり安くなるので、大変助かっています!




2/02/2019

 映画「女王陛下のお気に入り」のツアー

映画「The Favourite 女王陛下のお気に入り」のことは先日のブログ(1月11日)に書きました。そして今日は、この映画のための特別ツアーをご紹介します。




このツアーでは、「女王陛下のお気に入り」のロケ地になったモールバラ公爵のお屋敷ブレナム宮殿や、ハットフィールドハウス、ハンプトンコート宮殿などを訪問する他、イギリスの王室に縁の深い場所をご案内します。

詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
https://www.purposejapan.com/england/tours/PTC-10264.html


 特にイギリス王室に興味のある方は是非ご参加ください。ツアーの期間も6日、7日、8日間とお客様のご都合で選ぶことができます。4月と6月、計2回企画されています。4月はそろそろイングリッシュブルーベルが咲きだすころ、また6月はバラの時期です。延泊される方は古代の森で絶滅の危機にあるイングリッシュブルーベルを、またお花が咲き誇る数々のガーデンでイングリッシュローズを見るのもいいでしょう。こうしてご自分にあった過ごし方ができるのもこのツアーの魅力だと思います。

「女王陛下のお気に入り」は2月25日から全国で一斉に封切られます。

1月25日の朝日新聞にも広告が出ました。



演技、コスチュームなど素晴らしいものを見せてくれる「女王陛下のお気に入り」は3人の女性の関係を巧みに表現した興味深い映画でした。

ツアーでご案内させていただくことを今から楽しみにしています。

2/01/2019

冬景色を楽しむ。

今冬の雪は今日で2回目。前回より大分積もりました。

毎日通る野原では子供たちがそり遊びをしたり、誰が作ったのか大きな雪だるまが立っています。










この野原は地元の人にThree Hills(みっつの丘)と呼ばれています。引っ越してきたときは、「これは絶対にアングロサクソンの王様の古墳に違いない」と思っていました。何故なら、私の家の通りの名前がアングロサクソンの王様の名前で、1000年以上前はアングロサクソン人が居住していたものと勝手に考えていたからです。

3つの丘のうちのふたつがうっすら。見えますか?






ところがその後、実はこの3つの丘は単に野原に隣接する住宅を建てるために均した時の土の山 だということがわかりがっかり。

この野原の向こう側は車が通る道ですが、その先は更に野原やパブリックフットパスに続きます。いつもの芝生の緑は雪に覆われ、真っ白になっていました。




フォアグラが何故悪いの?

世界三大珍味のひとつフォアグラに関しては今までさまざまな意見が交換されてきています。フォアグラはアヒルや鴨に強制的に餌を与え、通常の肝臓の10倍の大きさにしたものですが、特にフランス料理に多く使われています。



強制的に餌を与えることが残酷であるという動物愛護者の考えから、強制的に食べさせることはあひるや鴨にとって苦痛ではないとするフォアグラ支持者までその論議はかなり昔から存在していました。

アメリカのカリフォルニア州ではフォアグラの販売の禁止、解禁を繰り返し最近は禁止が決まりました。




でも強制的に餌を与えた後、何事もなかったように歩き出すアヒルのビデオを公開したり、フォアグラ生産者や販売者は必至でフォアグラ産業を守ろうとしています。

最近ではフォアグラの販売を禁止するところが多くなってきているようです。インドは世界で初めて国を挙げてフォアグラの生産、輸入、販売を全面的に禁じた国となりました。ローマ法王もフォアグラを非難しています。イギリスでは大手のスーパーは全て販売をやめました。その他デパートのセルフリッジズ、ウィンブルドンのテニストーナメントの主催者であるイングランド・テニス協会や英国アカデミー賞(BAFTA)の会場のレストランからフォアグラが消え、BBCの人気テレビ番組である「マスターシェフ(シェフの勝ち抜きコンクールで毎年最優秀賞がひとりのシェフに与えられる)」でもフォアグラの使用を止めました。

また英国王室が主催する宴会でもフォアグラの使用を止めました。2007年に荒れ果てたスコットランドの館ダンフリー・ハウスを救ったチャールズ皇太子は、その後ここで行われた結婚式にフォアグラが使われたことにお怒りだったそうです。

強制的に餌を与えられて苦痛かどうかはアヒルに聞いてみないとわかりません。でも10倍にも肥大した肝臓を食べること自体、私には決して気持ちの良いものではなく、体に良いとも思いません。体に入れるものはできるだけ自然に育てられたもの、動物に苦痛や恐怖を与えるものは食べたくないと思うのです。

「おいしければ何を食べてもいいじゃない。」と言う人もいますが、私には「おいしいもの=気持ち良く食べられるもの」に他ならないのです。