1/28/2019

学校と商店街のお店が一緒になって・・・・

数日前の新聞に興味深い記事が載っていたのでご紹介します。



全てはハロゲートで本屋を営む女性のツィートから始まりました。




ネット販売の業界が勢いよく伸びているのに反し、個人経営のお店がどんどん閉店になっています。こういうお店はコミュニティのひとつとして、地元の人には必要なものなのですが、現実は厳しい状況に立たされているようです。

そんな中で、この本屋のオーナーであるジョージア・ダッフィーさんが「今日一日で、たった12ポンド23ペンスしか売り上げしかありませんでした。皆さん、個人経営のお店を応援してください。」と、全国的に問題になっている個人店の苦境を訴えました。これを聞いたある地元の学校は、図書館用に200冊以上を購入、優秀な子にご褒美として贈る賞品も、この本屋の商品券にしました。これに留まらず、その学校はネットワークを通して地元のお店を応援するよう呼びかけ、地元のお店で買い物をするとディスカウントされるシステムまで作りました。


ダフィー夫人のツイートから、事は全国に広がり今では本好きからの注文が殺到、Eメールや学校からの注文も増えました。

確かにインターネットでの注文は便利です。でも地元の人たちが実際に話をしながら購入できる本屋さん、また本屋さんに限らずローカルのお店は大事な存在です。ネットのみの買い物の時代が来たらさびしいですよね。安さ、便利さだけではなく、もっと大切なものに気が付かないと・・・とこの記事を読んで考えました。


1/24/2019

インテリアデザイナーの友人と泊まったホテル

日本で、特に店舗のインテリアデザイナーをしている友人と一緒にコッツウォルズの2泊の小旅行に出かけました。今回の彼女の目的は、「小さなホテル、またはBBに泊まりながらインテリアを見て雰囲気を味わう」ということで、宿泊所を決める時は部屋のセンスにプライオリティを置いて予約しました。

私がお客様の宿泊場所を決めるには、まずその方が一番興味のあるところに焦点を置きます。それは料金を優先するか?例えばマナーハウスのような高級なホテルか?または安めのホテルをご希望か?新しくて便利さを優先するか?それともトラディッショナルな歴史あるホテルがいいか?・・・・・・湖水地方など特に景観の美しいところは部屋からの眺めに重点を置くこともあります。ネットで予約することは稀で、ほとんどの場合はホテルに直接電話をして部屋のタイプなどを交渉しながら予約します。


今回は一泊はパブしかないような小さな村に、もう一泊は比較的観光でも有名な村の2か所に宿泊。友人は部屋だけではなく、食事をする場所やロビー、廊下などのデザインにも興味があります。

私は個人的には、パブやレストランに併設されるホテルは避けがちです。でも今回は大当たりでした。ひとつは一泊一部屋朝食付きで90ポンド、もう一つのホテルも110ポンド前後とリーズナブル。食事もまあまあ、特に一つ目のホテルのサービスは抜群で実に快適に過ごしました。







オーナーが犬好きというのも友人には気に入ったようです。どこにも犬の写真や絵が掛かっていました。










5部屋しかないホテルで暇そうなのが気になりましたが、そのおかげで空いている部屋を見せていただきました。その日に到着するお客様は犬連れということで犬の足跡の付いた毛布がベッドに掛けられていました。ちょっとしたサービスも素敵です。顧客が多いのでしょう。







イギリスにいる間はヴィーガン食で通したいという友人も気に入った朝食。







もうひとつのホテルはメインストリートに面していましたが、そこがコッツウォルズ。夜中にはほとんど車も行き来しないようで静か。ゆっくり眠られました。




バスタブの他にウォークイン・シャワー(シャワーキュービクル)もある広くて贅沢なバスルームでした。



ヴィーガンソーセージとアヴォカド、マッシュルーム、トマトの朝食。




なんと、偶然にもここの内装も犬がメインの動物がテーマ。流行なのでしょうか?



本物の鹿の首がかかっていることがよくあります。それはいやです。でもここの鹿は眼鏡をかけていました。







今回はホテルの他、家具やカーテン生地などのお店を周りました。またアンティークにも興味のある友人のためにアンティークショップも周りました。全体で5泊という短いイギリス滞在でしたが、いつも仕事で忙しい友人は大満足して帰国しました。今度は友人を誘ってガーデン巡りをしたいとか。

完全に日常の生活と環境を変えることでリフレッシュ、新しい気持ちで日常の生活に臨んだり、仕事に専念することも旅の効果ですね。そして私もお客様から同じように大きなエネルギーをいただいていることをいつも感じます。

1/22/2019

冬の花と春の花が一度に咲き出して。

先ほど、初雪が降りました。急に振り出して家の前は真っ白。でも10分後には降り止み、今は少しだけ雪が残っています。今冬は比較的暖かく、ここ数日のパリッとした冷たい空気を感じる前はずっと秋の延長のような気候でした。







先日はコッツウォルズにある植林園バッツフォードに行ってきました。 そうしたらスノードロップ、ウィンターシクラメン、ウィンターアコナイトに交じって水仙も咲き始め、冬と春が一緒になって戸惑った花たちがエイっと一気に咲き出したようでした。

まだ蕾のスノードロップ




(手前から)クレマチス、スノードロップ、クリスマスローズ




散歩の途中で立ち寄った教会。



クリスマスローズは珍しい色や八重のものなどがとても綺麗です。



















そしてずいぶん早く咲きだした水仙




毎年恒例のスノードロップウォークも早めにしなければ終わってしまいそうです。


1/20/2019

マーマレードを通しての日本とイギリスの交流

ダルメインの世界マーマレードアワード&フェスティヴァルの日本大会が今年5月に愛媛県の八幡浜市で開催されることはすでにお話ししました。私は残念ながら出席できませんが、日本中からマーマレードファンが沢山集まることを期待しています。行かれる方は是非感想を聞かせてください。

先日はロンドンの在英日本大使館で祝賀会が行われ行ってきました。

少し時間があったので、フォートナム&メイソンを覗いてみたら・・・・・




流石にこの時期、マーマレードの特別コーナーができていました。もちろんダルメインのコーナーが主です。






今年のアワードに出品する人がマーマレードをドロップオフするブースがあります。







去年に引き続き今年も私はアーティザンの部門のジャッジをさせていただくことになり、2月13日から16日までダルメインに行ってきます。今年は去年にも増して日本からの出品が多いことを期待します。


1/19/2019

新しいスタイルのツアー

すっかりご無沙汰してしまいました。2019年は年明けからツアーに関するお問い合わせが多く、うれしい悲鳴です。

さて、今日は今までとは違ったスタイル、内容のツアーをご紹介します。

来月催行が決まっている「 英国のストーリーあるライフスタイルとクラフトマンシップの旅」です。

https://www.british-made.jp/topics/britishmade/201812200029425

企画をされた渡辺産業は東京や大阪などで英国専門のブランドを扱うファッションのお店「ブリティッシュ・メイド」でお馴染みですが、去年の6月に経営者である渡辺さんがロンドンにいらっしゃった時に初めてお会いして意気投合、経営方針や「物が完成するまでのストーリを大切にする販売方針」というフィロソフィーを伺って、私が正に日本の方々にお伝えしたいことと一致することを知りました。

その後、ツアーのために作られたプロジェクトチームと日本で、またイギリスではスカイプを通してミーティングを行い、最終的に先日渡辺さんがいらっしゃった際に一緒にツアーで訪問する場所のチェックを行い、完ぺきに準備万端。下はその時の写真です。

ロンドンのセント・ポール寺院付近は中世から、20世紀まで靴職人が多く働いていたところ。その事実を説明するプラック。




靴職人の銅像。




 今でもノーサンプトン市付近は靴工場が多いところですが、チーニーの職人の技術の素晴らしさをひとつひとつ見学。













地ビールはイギリスの名物のひとつ。ツアーではビール工場の訪問、試飲も。






ビールとは関係ないと思われるお茶の時間も、実はイギリス文化には欠かせません。






ブリティッシュ・メイドのフィロソフィーは正に新しいビジネスのスタイルとして注目したいところです。
https://watanabe-int.co.jp/aboutus/

今までとは違ったイギリスツアーに興味のある方は是非ご参加ください。

1/11/2019

女王陛下のお気に入り

映画 The Favourite を見てきました。日本でのタイトルは「女王陛下のお気に入り」で2月15日に封切られるそうです。数々のアワードを獲得し、今年の映画としては最高人気のひとつになること間違いなしの映画です。




18世紀初頭、17回妊娠したにもかかわらず成人に達する前に全てを亡くしたアン女王と深い絆をもつ親友は幼馴染でもあるモルバラ公爵夫人セラ(今では世界遺産になっているブレナム宮殿に住み、ダイアナ元皇太子妃の先祖)。そこに上流階級から没落したセラの従妹アビゲイルが現れてアン女王とセラの間に入り込んで徐々にアン女王の寵愛を勝ち取っていくというもの。







詳しくはサイトをご覧ください。
http://www.foxmovies-jp.com/Joouheika/

この時代のイギリスは、歴史を見ても実にいろいろなことが起こった時です。でもアン女王が映画に取りあげられたという記憶はありません。今までにイギリス君主に関する映画、ドラマは数えきれないくらいありました。リチャード1世、ヘンリー8世、エリザベス1世、ジョージ3世、ジョージ4世、エドワード7世、ジョージ6世.....。スコットランドを入れるともっと多くの王、女王が映画になっています。でもThe Favouriteはそのどれとも違うスタイルです。歴史に焦点を置くより、現在でもあり得る人間関係、心理状態を強調した内容です。音響効果、音楽も独特です。歴史映画として見れば全く合わない音です。でも、そこがこの映画の狙いの一つだと思います。

アン女王役を演じるオリヴィア・コールマンはゴールデン・グローブ賞では女優賞を獲得しました。彼女は今イギリスでは話題の素晴らしい女優です。でも助演女優賞にノミネートされたレイチェル・ワイズ(セラ役)とエマ・ストーン(アビゲイル役)も同じくらい素晴らしい演技を見せてくれました。

車で20分のところに映画館があります。ロンドンの映画館の規模からすると実に小さな映画館ですが、椅子も心地よく、昼間に行けばポツン、ポツンと席が埋まっている程度でゆっくりできます。次は‛メリーポピンズ’を見に行きたいです。

1/07/2019

マーマレード作り開始

昨日は今年初の食料の買い出しで車で15分のところにある町バッキンガムまで行ってきました。そうしたらもうセヴィルオレンジが出回っていたのです。そして昨夜からマーマレード作りを開始!今朝は家じゅうにオレンジの香りが漂っています。一年分のマーマレードを作ります。




 昨年は、デンマンカレッジのヴィヴィアン・ロイドさんの講習にお客様と出席、また本の取材ではデヴォンまで行き、パム・コービンさんの家でマーマレードを作りましたので、今年は少し作り方をあれこれ試してみようと思っています。




昨年の暮れ、思いがけず柚子が手に入りました。毎年3月に行われるダルメインのマーマレード世界アワードには日本からの出展も多くほとんどが柚子なので、いつか柚子のマーマレードを作ってみたいと思っていました。

柚子は苦みがあって、日本では苦み抜きをするそうで、手が込んでいます。「マーマレードは苦みが決めてなのに・・・・」とイギリスのマーマレードの専門家は言います。でも作ったことがない私としては、柚子がどのくらいの苦みがあるのかがわからず、作り方も謎です。そこでネットで日本の柚子マーマレードのレシピを探して作ってみました。貴重な柚子なので何回も試すことはできません。結果、柚子が新鮮ではなかったのが理由と思いますがうまくできませんでした。ねっちょりした感じ。 そして苦みが全然なく。マーマレードと言うよりはジャムのような感じに出来上がりました。柚子にはペクチンが多いので固まり過ぎたのも失敗のもとです。

今年のダルメイン・世界アワードには去年にも増して沢山の日本からの出展者を期待しています。私は今年もこのアワードの審査を依頼されています。来月ダルメインに行き、数日缶詰め状態で審査をします。日本は柑橘類の種類がとても多い国。柚子以外にもマーマレードに適している柑橘類は沢山あるはずです。酸味があって、香り高い柑橘類を選んでください。職人とアマチュアの部門がありますので誰でも出展できます。アマチュアはあまり真剣にならずに楽しく作れば、きっとおいしいマーマレードができるはずです。

 https://www.dalemain.com/homemade-marmalade-awards/