8/13/2017

高血圧だったのが.....

ドライバーガイドのライセンスを保持するために頻繁に色々なチェックがあるのですが、そのひとつが身体検査です。お医者さんのところに行って、血圧の他、手足がちゃんと機能しているか、心臓はちゃんと動いているかがチェックされます。いつも至って健康という結果です。高血圧を除いては。私は昔から血圧は高い方で、チェックの度に「薬を飲む必要は全くありませんが、少なくとも
将来も薬なしで生活できるよう注意しましょう。」と言われてきました。

ところが先日、このチェックに行ったら血圧が下がっていて、「普通ですよ。」と言われました。 えっ?普通?どういうこと?と 思わず聞いてみました。「さあ、どうしてでしょうね?」というのがお医者さんの答え。ウィンズロウに越してきてからGP(日本ではホームドクターと訳されている)に登録して、初めてのチェックです。せっかく普通に戻ったのだから、これからもこの状態を続けようと、毎日散歩することにしました。

ウィンズロウの町はおもしろいことに、住宅地の中に地図には載っていない細い小道がいっぱいあります。まるでその家の裏口に続くような細い道ですが、そんな道を行けば、どこかの大通りにつながっています。「ああ、ここにつながっていたの~」と。





 
もちろんパブリック.フットパスも沢山あります。
 
 
 
 
赤い箱は犬の糞のための箱です。ウィンズロウほど犬が多い町も珍しいと思います。ちょっと大げさですが、「人間だけでは住んじゃいけないの?」と思うくらい沢山います。
 
 
 
 
引越してからロンドンの仕事が少なくなりました。ロンドンが恋しくないと言えばウソになります。特に以前は5分歩けば地下鉄の駅があり、そこから数分に一本来る列車に乗り40分ほどでピカデリーサーカスに着きました。美術館、博物館、イベント、劇場.....何でも、どこでも簡単に行けました。ところが今はロンドンまで列車が出ている大きな駅に行くのに車で30分かかります。
 
「やっぱりロンドンは便利だったなー」とロンドンを懐かしく思い始めていたところ.....
 
先日大きな町ミルトン.キーンズでミュージカルのマチネを見てきました。驚いたことに立派な劇場があって切符もロンドンよりずっと安いっ!周りには美味しそうな中華レストランも。超有名な俳優はめったに来ないかもしれません。でも、十分楽しんできましたよ。しかもほとんどの席が満席でした。
 
 
劇場のフォイエーではピアノの生演奏。
 
 

 










最近のブログはガイドとしての情報が少なくてすみません。仕事の量が減ったこともありますが、ウィンズロウでは私にとっては毎日発見の日が続いているからです。こんなに新しい発見があることは全く期待していなくて、引っ越す前の、「退屈になったらどうしよう!」という心の片隅にあった心配はとっくにどこかに消えてしまいました。毎日することが沢山あります。そして毎日の散歩では新しい道、森林、公園、また出来事を見つけています。

名所訪問とは別の意味で日本の方々に十分楽しんでいただけると思います。近くにナショナルトラスのの庭園や館もあります。すでに10月にイギリスにいらっしゃるお客様からウィンズロウの観光も含めてのご案内のご依頼を受けています。ガイドブックにウィンズロウが載ることはまずないと思いますが、ウィンズロウ訪問に興味のある方は大歓迎です。


 

8/11/2017

煉瓦のこと。

私は煉瓦で出来た古い建物を見るとすぐに触ってみたくなります。古いと言ってもイギリスの事ですから、少なくとも500年以上経っているのが良いのですが、そういう建物はなかなか町を歩いているときに見かけるようなものではありません。でも田舎のほうではたまに表面が雨風で削られているものなどを見かけます。そういう煉瓦は19世紀に機械が導入される前にひとつひとつ手で作られたものです。例えば600年以上は経っているであろう建物の煉瓦は、特に何とも言えない美しいレンガ色が(煉瓦ですもの、煉瓦色は当たり前?)好きです。触れると温かみがあります。

世界で一番古い煉瓦はチグリス地域のもので紀元前7500年のものらしいです。イギリスに上等の煉瓦技術をもたらしたのはローマ人で、そのころに作られた壁や円形劇場などが残っています。彼らは質を保証するためにひとつひとつの煉瓦に刻印を押したと聞きました。それに似たものを函館でも見かけました。公会堂近くの壁です。19世紀のものですが味があります。やっぱり触ってみました。









素晴らしいレンガ技術を持ったローマ人が去ってからは、イギリスでは建物を建てる際には地元で採れる石が使われ出して煉瓦技術は失われていきます。その代り、教会などの素晴らしい石の建物を作る石工人の技術が発達してきました。

そして産業革命後、機械で作られるようになってからは再び煉瓦が使われ始めたのですが、実はそれには大きな理由がありました。霧[スモッグ)です。霧の中でも目立つ煉瓦の建物は、交通事故を防ぎ、また人が迷わないための道しるべとしても重宝されたようです。

さて、ウィンズロウの町にも煉瓦の建物は沢山ありますが、ウィンズロウ.ホールは1700年にクリストファー.レンがデザインした(という説がある。彼はロンドンのセント.ポール寺院やオックスフォード大学のシェルドニアン劇場も設計した)館です。夏にはここでオペラが上演されますが、個人所有の家です。(そう、あのトニー.ブレア元首相が買いたいということで見に来たとか。その後セキュリティの問題で、この話はボツになったそうです。)

先日、この前を通ったらなんと壁が壊されていました。しかも丁寧に。保存しなければいけないはずの建物の壁が壊される? 不思議に思った私はついにある日、仕事中の煉瓦職人に手を休めてもらって聞いてみました。

 


煉瓦職とは大工さんと違って、この国では煉瓦だけを積む専門職です。仕事の邪魔をしたにも拘わらず、この煉瓦職人は丁寧に私の質問に答えてくれました。実は、これは壁を壊しているのではなく、傾きかけてきたために修理をしているとのこと。その修理の仕方を聴いて気が遠くなりました。つまり、保存しなくてはならない建物に登録されているために(ユネスコの世界遺産と同じく、イギリスの遺産として保存に登録されている建物をlisted buildingと言います)、同じ煉瓦を使わなければいけないとのこと。




煉瓦ひとつひとつをはずす作業は時間がかかります。そしてまたそれをひとつひとつ積んでいきます。まるでジグソーパズルです。





藁葺職人もそうですが技術を持った職人が減っている近年、将来のことを考えると心配ですね。後継者を育てなければ。 先日煉瓦に関して色々説明してくれたのはミスター.ブリックス(brickは煉瓦のこと)でした。彼曰く、「先日あなたのような煉瓦好きが通りかかりましたよ。彼はなんと煉瓦専門の本まで出している人でした。」 煉瓦専門の本?そういうのもあるの? ネットで調べて私も買ってみましょう。でも、この煉瓦職人も煉瓦学校(そういうものもあるんですねー)で教えたことがあるとか。「是非是非いつかあなたの煉瓦レクチャーを聴いてみたいです。」とお願いして帰ってきました。


8/09/2017

ヴィーガン食が日本で紹介される。

娘たちから「日本でヴィーガン食の番組が放映されるから日本の家族に録音してもらって!」とメールが来ました。とにかく彼女たちは、どこから情報を仕入れてくるのでしょう? まるでヴィーガンニュースの放送局です。そこで早速日本の弟妹に連絡しました。私も含め、私たち弟妹はどこか抜けたところがあり、テレビの前で待機していても「あっ!忘れた!」という人たちなのですが、3人に頼んでおけば一人くらいは大丈夫かな?と思って。8月7日放映「未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学」という番組です。

放映された翌日、妹から報告がありました。「良い番組だった。」「これから確実に日本にやってくるであろう食(ヴィーガン)の紹介。」 「ビル.ゲイツが数百億円をかけて宣伝協力している。...ヴィーガンは健康だけではなく地球環境にも良い事。などなど、、」と。そして今朝お客様からもメールをいただき、「興味深かった」と。

ビル.ゲイツの他、アメリカ元大統領ビル.クリントンや映画「エイリアン」や「タイタニック」などの監督で知られるジェイムズ.キャメロン有名人がヴィーガンであることも影響して、世界のヴィーガン人口は確実に増えています。

ただ、番組を見た妹やお客様の共通した感想は‘疑似肉’‘模造肉’という言葉が飛び交ってイメージが良くなかったと。そうですね、もし私がこれをレストランのメニューで見かけたら「偽物」のイメージが強くて、注文をためらうことでしょう。お肉ではなく動物の内臓を使って肉に似せて作られたものというイメージです。 何故、‘プラントミート’とか‘プラントチーズ’といった、または少なくとも‘植物肉’といったようにそのものズバリの言葉を使わないのでしょう?

さて、そんなわけで今日は我が家の冷蔵庫、パントリーの食べ物の一部をご紹介します。バター類はオリーブ、ひまわり、大豆など植物100%のもの。チーズも同じです。お肉は乾燥物よりも冷凍の方が大豆独特の香りが少ないように思います。特に大豆の冷凍挽肉はスパゲティ、ラザニア、肉じゃがになどに使います。すでに調理されたものとしてはリンダ.マッカートニーのハンバーガーやソーセージは料理するのが面倒だったり、時間がない時には重宝します。




ミルク系に至っては、スーパーに並ぶ種類は限りなくあります。豆乳、オートミルク、ライスミルク、キャシューナッツミルク、ヘイゼルナッツミルク、アーモンドミルク......






ワインやプロセッコもヴィーガンです。「ワインは全部ヴェジタリアン・ヴィーガン」と思っている方が多いと思いますが、そうではありません。ワインの製造過程でワインの濁りを取るために清澄剤というものを入れますが、これには牛乳から採れたプロチン、また家畜のコラーゲンから作られるゼラチンや(家畜の皮、角、蹄、内臓など)魚の膀胱から採る「アイシングラス」という物質が含まれています。以前は、ヴィーガンワインを探すのに一苦労しましたが、最近では簡単に手に入ります。

そこで、私がワインを選ぶ際にまずチェックするのが ‘V’ サインです。これが付いているワインはヴィーガンの人もOKということ。つまり動物性のものは一切使用していない証拠です。料金も他のワインと同じです。







先日BBCのニュースでヴィーガニズムのことが取り上げられていました。調査では今イギリスでは5人にひとりがヴィーガンになることを考えているという驚くべき結果が出たそうです。お肉を食べ続けると、動物の排泄物の量や水の摂取量で環境が侵されるために将来重大な問題を引き起こすことになると。

ヴィーガニズムにあまり馴染みのない方は、まず一週間に一回お肉を食べない日を作ることから始めてください。それだけでもヴィーガンの暮らしを少し味わえますよ。また、毛皮のコートを買う時は、そのコートのために罪のない動物が殺されていることを考えてみてください。地球上の生き物の命の尊さを考えると行きつくところはヴィーがニズムです。それが健康につながるとなればますますヴィーガニズムイコール未来と感じます。ヴィーガンの暮らしは何と言っても気持ちが良いものです。

ジェイミー.オリバーのレシピは65%がヴェジタリアンとか。世界はどんどん変化していきます

今、私はあるヴィーガン関連の会社と一緒に日本の方たちのためのヴィーガンツアーを企画中です。日本のヴィーガンの方々が外食もできない、もちろん海外ツアーにも参加できないという話を聞いてから、いつかはヴィーガンツアーのご案内をするのが私の夢でもありました。現在ホテル、レストランの予約もほぼ完了、イベント、料理教室、クリスマスマーケット、コッツウォルズ観光など非常に中身の濃いツアーです。おいしいヴィーガン食を満喫していただきます。近々告知できるはずですので、興味のある方は是非ご参加ください。期間は今年12月6日から11日までです。ご質問がある方はご連絡ください。KijimaTivers@aol.com







8/06/2017

世界一高齢の家族の秘密:朝食と夕食にポリッジ

日本は猛暑が続いているそうですね。北海道育ちの私は夏でも小さい頃に30度になるなんていう経験はほとんどしていませんでした。今年はヨーロッパ全体も猛暑が報道されています。ローマでは43度を記録したとか! 

イギリスでは日中は気温が20度前後と快適ですが朝晩は冷えます。今朝も家から外を眺めていて「ああ、秋だなー」と感じましたが、まだ8月になったばかりでしたよね!今年の夏は一か月早く来て一か月早く終わりそうです。

さて、今日は新聞におもしろい記事が載っていましたのでご紹介したいと思います。このブログの題の意味は家族全員の年齢を合わせると、アイルランドのドネリー家の場合1,075歳68日と世界最高齢でギネスの世界記録に登録されたというのです。





農家で育ったのでいつも地元で採れたものを食べていたそうですが、彼らの本当の長生きの秘訣は毎日朝食、夕食に食べたポリッジ(オートミール)。つまり寝る前と寝た後のポリッジが長生きの秘訣だと言っています。






国際長寿センターがドネリー家の食生活を研究したところ、ポリッジは血圧を下げ、糖尿病に効果があり、悪玉コレステロールを下げ心臓病から体を守る効果があるという結果が出ました。ポリッジに使われるオーツ(カラスムギ)は、ヴィーガンに不足しがちなビタミンB12を多く含み、安眠の効果もあるそうです。

ドネリー家の1人は「地元のオーツがいいのだ。変に工場で手を加えたものではなく。」と言っていますが、スーパーで買うポリッジ用のオーツではだめなのでしょうかね? 更に「野菜だって肉だって地元の物でなきゃだめだ。」と言っていますので。

そうですね、本当に「新鮮さ」が一番おいしいし、体にいいのに決まっています。私もできれば野菜はイギリス産を買うようにはしていましたがロンドンに居た時はそれがなかなか難しいことでもありました。ところがウィンズロウに越してからは野菜の3分の1はロジャー(お隣さん)がアロットメントで採りたての野菜を持ってきてくれますし、べリー類や果物は娘の庭から持ってきますので、以前よりずっと美味しいものが食べられるようになりました。


昨日ロジャーが持ってきてくれた野菜です。
 





お礼に娘のところから持ってきたルバーブとプラムで作ったジャムを。ルバーブにジンジャーを入れておいしいジャムが出来ました。
 
 
 
 
 
 
300年前の文学者ジョンソン博士の英語の辞書には「オーツとはスコットランドでは人間が食べて、イングランドでは馬が食べるもの」と皮肉っていますが、オーツがそんなに体に良いものと知っていたら「オーツとは以前は馬が食べていたが、今は人間の長寿の秘訣」と書いたかも? これから寒くなってきます。朝はシリールに替えてポリッジを食べることにしましょう。

8/01/2017

ハリウッドがウィンズロウに....The Little Stranger

バッキンガム宮殿近くのセント.ジェイムズ公園で見かけたアイスクリームを売る車です。




ウィンズロウの町にもクラシックカー(らしき)ものがあります。町の旅籠(Inn)ザ.ベルの車です。





でも先日は本物のクラシックカーが町の中心の広場に来ていました。今日のブログのタイトルは、ウィンズロウで毎月発行されるWinslow Parish Newsに載っていたタイトルそのままのものです。実は先月の7日から10日まで町の中心にあるマーケット広場でハリウッドの映画‘The Little Stranger’の撮影が行われました。









この映画は第二次世界大戦直後のあるイギリスの村で、古くなって崩れかけている館のメイドが病気になり、村の医者がかけつけるところから始まるのだそうです。その医者が館の主の娘と恋に陥り、この館で起こる不思議なことに深くはまっていくという少し怖そうな話で、同名の小説を基にしています。この撮影のために、普段は水曜マーケットや、ファーマーズマーケットが行われる広場を(Market Square)囲むお店は、あっと言う間に1940年頃の様相に変わっていました。


普段は駐車場、またはマーケットが開かれるMarket Sqare。広場を囲むブティック、アンティークショップ、レストラン、ギフトショップは70年前のお店に早変わり。




















俳優はハリー.ポッターにも出ていたDomhnall Gleesonやベテラン女優のCharlotte Ramplingなど。来年封切られるそうで今から楽しみにしています。

7/26/2017

家族旅行の大切さ

昨日は久しぶりにお客様をコッツウォルズにご案内しました。お客様がすでにコッツウォルズに滞在されていましたので、コッツウォルズ発着の仕事でした。



 


ウィンズローから私の車で約1時間半。ラッシュ時の渋滞を考え余裕を持って行ったのですが、渋滞どころかカントリーロードはすれ違う車もほとんどないくらい。高速道路を乗り超える辺りで数分の渋滞があっただけで、ミーティングの時間1時間前にはちゃんと到着しました。




何と言っても、田舎道を運転するほど気持ちの良いことはありません。自然にはな歌も出てきます。

今回のお客様はご家族5名。いつもながら家族旅行の素晴らしさを一緒にシェアーさせていただく幸運を感じました。日本の学生さんは「クラブがあるから。」という理由で家族と一緒の時間、あるいは友達と過ごす時間まで限られてしまうことが多いように感じます。「欠席したら他のクラブ員に迷惑がかかるから。」という日本人の責任感も大きな理由のようです。

でも長い人生で後になって思い出すことは家族との思い出か、その間家族から離れてクラブに専念する1週間か?を考えるとクラブに100%集中する学生生活も大手を振って賛成することはできないように思います。イギリスでは一部を除いてクラブはあくまで学校生活の一部であって、それが暮らしの中心というケースは耳にしません。

個人的な意見ですが若い頃はひとつのことに集中するより、とにかく色々な経験をしてもらいたいと思います。「経験が人を作る」と誰かが言っていましたが、全く同意見です。経験は楽しいことばかりではありません。苦しいこともあるかもしれませんが、全ての経験を通して学ぶことはこれからの長い人生で大きな意味をもつことでしょう。

今回ご案内させていただいたお子さんたちも(17,16,12歳)、きっとこの旅行の思い出は一生心に残ると思います。たった一日のお付き合いでしたがずっと以前からお付き合いさせていただいているような親しみを感じました。

さて、今回はガイドブックで色々事前にチェックされたお客様のご希望でスノーズ.ヒルのラベンダー畑にご案内しました。時期的に終わっているかな?と少し心配しましたが車から青紫の地面が見えてきました。そして車を降りた途端にラベンダーの香りに包まれた空気。








私も3ポンド50ペンスでドライラベンダーの束を買ってきました。部屋中ラベンダーの香りが漂っていい感じです。

7/22/2017

ジェイン.オースチンの命日に。

最も人気のイギリスの女流作家のひとりジェイン.オースチンが他界してからちょうど200年経った7月18日(1817年7月18日死去)、イングランド銀行総裁は彼女が眠るウィンチェスター大聖堂で新しくポリマーでできた10ポンド紙幣を披露しました。一般に出回るのは9月14日だそうですが、これまで女性が紙幣に使われた例は非常に少なく、クリミア戦争で負傷した兵士たちの看護をしたり、イギリスにおいては看護師を養成したことで知られるフローレンス.ナイチンゲールと、刑務所を含む社会改革者のエリザベス.フライくらいしか思い当りません。女性が少ない件に関しては長い間キャンペーンが行われていて、今回やっとジェイン.オースチンの登場となったわけです。




ただ、写真下に書かれている文章には賛否両論があります。 "I declare after all there is no enjoyment like reading!" 「結局読書以上に楽しいことはないと確信をもって言えるわ!」
オースチンファンがこれをよしとしていない理由は、この言葉は「高慢と偏見」に出てくることは間違いないのですが、言ったのは読書には全く興味のないキャロライン.ビングリーが言った言葉だからです。「イングランド銀行の人たちはジェイン.オースチンを読んだことがあるの?」とお怒りです。


「高慢と偏見」(映画とBBCのドラマで日本でも大人気を博しました)「分別と多感」「エマ」などジェイン.オールチンの作品は、世界中でいつの時代にも多くの人々に読まれています。牧師の娘として生まれた彼女ですが、ともすればその時代に外の世界とはあまり接触を持たず、両親や兄弟姉と共に牧師館で閉鎖的に暮らした女性のイメージを強く持つものです。しかも41年と言う短い生涯でした。でも彼女の作品をみれば経済的、その他の事情で引っ越しを繰り返し、それぞれの場所での社会構成や人間関係をするどい目で観察していることがわかります。

何と言っても、彼女の生きた時代はジョージアン時代の後期にあたりフランス革命、フランスとの戦争時のイギリスの情勢、そこの住む中流階級の人たちの習慣、ものの考え方、暮らしが手に取るようにわかります。そこがジェイン.オースチンという作家がこれほどまでに読まれていてファンが多い理由ではないでしょうか。

そして一番私が感心するのは、女性の立場が固まっていて、更に階級制度が強く根付いている時代においては伝統、習慣に流されがちな女性たちが多いはずですが、オースチンは人としての信念をしっかりもって生きたことです。

私はBBCでドラマ化した「高慢と偏見」が好きで、全巻のDVDを年に一回くらいひっぱり出してきて見ています。またこの小説を基にして映画化されたものが「ブリジット.ジョーンズの日記」ですが、そのロケ地になったコッツウォルズのスノーズヒルも好きな村ですので、よくお客様をご案内します。

スノーズヒル。映画では冬のシーンですが、ここに人口の雪をまいて撮影されたとか。




その他、ジェイン.オースチンの作品を基にして作成された映画、テレビドラマのロケ地になったところをご紹介しますね。

                
2005年制作された映画「高慢と偏見」でミスター.ダーシーの住む館ペンバリーとして使われたチャッツワース.ハウス
 
 
 

BBCのドラマ「高慢と偏見」で使われたライム.パークの館
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
主人公のリズィーがダーシーの留守中にダーシーの住む館ペンブリーを見学に行った時、思いもよらずこの池で泳いだ後のミスターダーシーとばったり出会うシーンがあります。でもご一緒したお客様から、「実は水からあがるシーンは他で撮影されたみたいですよ。ここの水は汚れていて使えなかったんですって。」とお聞きして、あのイメージがいっぺんに吹き飛んでしまいました。
 
 
同じくBBCの「高慢と偏見」でペンンバリーの館のインテリアとして使われたサドブリー.ホール。
 
 
 
 
 





この他にもバーリーハウス、コッツウォルズのレイコック村や、その修道院などがあります。実は私の住むウィンズローの町のすぐ近くにクレイドンという上記のフローレンス.ナイチンゲールに縁の深い18世紀の館があります。ここもロケ地に使われたそうですが、私はまだ訪れたことがありませんので、近いうちに行ってみようと思っています。

ジェイン.オースチンの命日は終わりましたが、テレビでは彼女関連のドキュメンタリーやイベントニュースが後を絶ちません。