12/16/2017

一度キャンセルになったツアーが復活!

10月に日本に帰国した際に、鎌倉アンティークスで「イギリスへのさまざまな旅の仕方」についてトークをさせていただきました。旅には規制のツアーに参加したり、同じ目的を持った人たちが集まってプライベートツアーを作ったり、または航空券、ホテルなどすべて自分で手配したり、また旅行会社にアレンジを依頼したり・・・・旅行の方法はいろいろあります。

大切なのは、自分に合った方法を見つけること。すべておまかせで、しかも添乗員付きの規制のツアーは本当に楽ちんです。日程や時間も旅行前は旅行社が、現地では添乗員さんがその都度案内してくれます。ツアーに参加した人々や添乗員さんとのおしゃべりも楽しいもの。ただ大勢の人に満足する内容は時には融通がきかないもの。個人の好みが取り入れられないこともあります。

その反対は完全に個人ですべて手配するスタイル。時間もかかり、ネットなどでかなり深く調べなければいけませんが興味のない場所はいくら有名でも外したり、また反対に一般には知られていない場所を訪れたり納得のいく日程で旅ができます。そして時間も個人にあった時間割にできます。たまには「こんなはずじゃなかった。」という場面もあるかもしれませんが、それも旅の楽しさのひとつ。何より「自分でアレンジした」という満足度は大きいでしょう。

トークではそんなことを例を取り上げながらお話ししました。

さて、実は12月は雑誌RSVPのツアーで初めて 私が案内役をさせていただくことになっていたのですが、最小催行人数に達しなくて鎌倉アンティークスでのトークの時はすでにキャンセルが決まっていました。仕事がキャンセルになれば私もがっかりですが、それ以上にせっかく楽しみにして職場で休みまで申請していたというお客様は本当にお気の毒です。その間がぽっかり空いてしまったのですから。規制のツアーに申し込んでいた方は、旅行社から同じ期間でも他のツアーを勧められて、行くつもりではなかった旅行先に行ってしまったという例も過去に何度も聞きました。

トークには東京、鎌倉近辺の方が大勢来てくださいましたし、中にはわざわざ愛知県からその日のために来てくださった方も。感激しました。そしてトークが終わってから少し時間があったのでおしゃべりしているうちに、「RSVPのツアーに参加するつもりがキャンセルになって とても残念。なんとかならないか?」という声が聞かれました。RSVPの編集長新宅さんは決断力、行動力抜群の方で、なんと「それじゃ内容を変更して催行しましょう!」ということに。こんなこと初めてです。その日のうちにちゃかちゃかっと決まってしまいました。すぐにメルマガで募集をかけ、最終的に参加されたのは5名でした。一度キャンセルになったツアーがこういう形で催行されたのも前代未聞。

2017年の締めくくりとして、私には素敵なプレゼントになりました。一度キャンセルになっても「イギリスに行きたい!」という5名の気持ちがひとつになって催行された素敵なクリスマスツアーでした。リンカーンのアンティークフェアーでは、偶然買い付けにいらっしゃっていた鎌倉アンティークスのオーナーの土橋さんが皆さんにアンティークの買い方を教示してくださいました。そして彼の荷物と一緒に送ることができるようにと、家具を買われた方のヘルプもしてくださいました。来年は土橋さん主催でアンティーク専門ツアーの計画もあります。

田舎の個人宅でお茶をご馳走になったり、クリスマスイルミネーションを見ながら散策したり。帰国後にお客様からメールをいただきました。皆さん満足されたようで、ほっとしています。

強い気持ちがあれば叶うことがあることを改めて感じました。その結果思いもよらない素敵な経験ができました。それはツアーの最後に素晴らしい虹を見たことです。しかも180度の完ぺきな虹でした。





12/14/2017

ウェッジウッド・ビジターセンターのクリスマス

アフタヌーンティと言えばマナーハウス・ホテルやロンドンの高級ホテルでというのが定番ですね。特に日本からいらっしゃる方は時間的に田舎まで行ってアフタヌーンティを経験する時間がないので、ロンドンのリッツ、ブラウンズ、クラリッジズなどでアフタヌーンティの洗礼を受けて帰国される方が多いようです。雰囲気はホテルによって違いますので、アフタヌーンティに凝っている方はロンドンにいらっしゃる度に違うホテルで試されるようです。最近は紅茶も単に「イングリッシュ・ブレックファースト」「アッサム」「ダージリン」などではなく○○茶園の○○、時には○○年物など20種類以上のお茶がメニューに書かれていて読むだけでも時間がかかり聞いたことのないお茶はなんとなく試してみたくもなります。

さて、今回はちょっと意外な場所をご紹介します。ウェッジウッドと言えばイギリスを代表する陶器ですね。現在はフィンランドの企業が経営していますが、ビジターセンターは大改築を行い以前とはだいぶ変わりました。

こののビジターセンターは、昔ウェッジウッド、スポードなどイギリスの有名ブランドの陶器がほとんど作られていたストーク・オン・トレントにあります。今日は、ここでのアフタヌーンティのことを書きましょう。私は予約時に「ヴィーガン」のアフタヌーンティを予約しておきました。




サンドイッチはフィンガーサンドイッチの代わりにオープンサンド。通常のハムや卵の代わりにチャツネと一緒にアーティチョークのピクルス風のものやアボカドとトマトなど。色も鮮やかです。






クロテッドクリームの代わりにココナッツミルクで作られたクリーム。お砂糖を使わなくても少し甘みがあるのでジャムなしで。その代わり生のベリーが合います。




クリスマスの時期はクリスマスプディングの形をしたチョコレートやツリーに飾りたいほどカラフルなキャンデ、そしてフリーズドライや新鮮なベリーです。メレンゲももちろんヴィーガンです。ひよこ豆の煮汁で作りますが、ふくらみを出すのが難しいものです。ここのものは完ぺきでした。



ウェッジウッドではアフタヌーンティ以外にも売店とミュージアムがお勧め。ミュージアムでは18世紀からウェッジウッドの歴史がよくわかります。1時間くらいかけてじっくり見たいものです。売店はファクトリーショップ、ミュージアムショップなどいくつかありますがディスプレイが素敵なのはメインの売店です。








「アフタヌーンティはどこがお勧めですか?」とよく聞かれます。久々に「ここはお勧めです」と胸を張って言える場所が見つかりました。しかも値段もロンドンの半分以下です。特にこの時期はカラフルで心の底から楽しい雰囲気にさせてくれるウェッジウッド・ビジターセンターはお勧めです。


12/12/2017

雪・雪・雪・・・・・・

大雪です。
特に私の住むバッキンガムシャーはイギリス中部から南部にかけては最も多く降った場所のひとつです。
イギリス国内で飛行機や列車のキャンセルが相次ぎ、日本から来ている知人は確か今日帰国だったと思います。ちゃんと帰れますように。

子供たちは雪だるまやイーグルーを作り楽しそう。イーグルーとは日本語でカマクラのことですが、私が小さかった頃は北海道はまだまだ雪が多く、毎年カマクラ造りを楽しみにしていたものです。今年は北海道も雪が多いそうで、妹からのメールでは今日午前中に2回雪かきをしたとか。

こちらも今日は寒くなりそう。
 今日は、シュロプシャーでは零下13度になると報道されています。

お隣さんの庭の木が雪の重さに耐えられず、今にも大きな枝が折れそうです。背後の大きな木が倒れてきたら大変!20メートルは優にある大木です。









ラジオからはクリスマスの音楽が流れ、12月も半ばに近づくと町はすでにクリスマスです。

12/11/2017

チューダーの館のクリスマス

今年最後の仕事となった二つのツアーから戻りました。店仕舞いにはちょっと早い気もしますが、引っ越してからはロンドンでの仕事が少なくなったのがその理由です。

さて、今回のツアーでは時期が時期なだけにクリスマス雰囲気が溢れる場所を沢山周りました。

コッツウォルズのボートン.オン.ザ.ウォーターの 「浮かぶクリスマスツリー」




ブロードウェイは夜になると人通りも少なく、クリスマスライトを鑑賞しながら静かに散歩です。



ホテルでも。




クリスマスライトが村や町で灯る美しい季節ですが、歴史ある館のクリスマスディスプレイは格別です。チャールズ.ディケンズの小説「クリスマス・キャロル」があまりにも有名で、その上クリスマスツリーやクリスマスカードの習慣が始まったのでほとんどの人は歴史的クリスマスと言えば「ヴィクトリアン・クリスマス」を思い浮かべますが、今回訪れた2件の館はどちらもチューダー朝(16世紀)の建物です。そう、お后を6回変えローマ法王、神聖ローマ皇帝に1番目の王妃との離婚が認められず、カソリックから独立、イングランド国教会を設立した暴君ヘンリー8世やその娘エリザベス1世の時代です。

ケント州のヒーヴァー城は、姦通罪の罪をきせられ処刑されたヘンリー8世の2番目のお妃でありエリザベス1世の母であったアン・ブーリンが育ったお城です。1903年にアメリカの大富豪であったウィリアム・ウォルドーフ・アスター(後に男爵位を授かりヒーヴァー子爵アスター公となる)が買い取りましたが、家族が住みお客をもてなすには本館が狭すぎるため(!!!)すぐ後ろに「チューダーヴィレッジ」というチューダー調の建物を新築。ここは現在は宿泊施設となっています。







チューダーヴィレッジ



丘陵地方にあるハドンホールは12世紀からの建物ですが、17世紀に増築されたほんの一部分を除いては多くがチューダー時代に増築、改築された16世紀の「新しい部分」です。ジェイン.オースチンはここを訪れている間に「高慢と偏見」の一部を書き、またミントンの陶器の柄で有名な「ハドンホール」はここにあるタペストリーの柄にヒントを得たという説があります。でも私はここを訪れると必ず思い出すのはシャーロット・ブロンテの「ジェイン・エア」です。特に駐車場からお城に向かう道から見上げる館はロチェスター氏の館で火事で燃えているあのソーンフィールドの館です。私にはイメージ的にぴったりに思えます。










クリスマスのこの時期、日本からイギリスへの訪問客は少ないのが残念です。確かに夏と違って日照時間は短くなりますが、その代わりイギリス的なクリスマスの雰囲気が味わえて素敵ですし、暖炉の薪がパチパチ音を立てて燃える暖かい部屋でお茶を飲んだりマルドワイン(スパイスのきいたクリスマス時の熱く甘いワイン)を片手の会話を楽しんだり。皆さんそれぞれに合った楽しみ方が沢山あります。

ハドンホールの館を出ると「この時期のイギリスっていいですねー」というお客様の言葉に応えるかのようにまるで空に絵の具を流したような淡いピンクとブルーの空がこの日一日の日程の幕を閉じてくれました。





クリスマス直前は航空運賃、ホテルの料金も上がりますが、12月初めですと通常気温もそんなに下がることもなく(今年は10日から大雪が降りましたが)お勧めの時期です。

11/25/2017

それなら自分たちでやる!

ブログが書けなくなってしまいました。なんとか元通りにはなりましたがいつまた変になるかハラハラものです。幸いメールは大丈夫でしたので仕事には差し支えなかったのがせめてもの幸いです。

今日は前回に引き続き、「国にすべて頼らないで、個人やコミュニティでできることはやってみよう」というテーマですが、先日の新聞で感心したことを書こうと思います。







ヨークシャーデイルという風光明媚な地域にある人口1,137人の小さな村の話です。村にある唯一のガソリンスタンドが閉鎖されるということになりました。何せ、このガソリンスタンドが閉鎖されれば一番近くのスタンドまでは60キロ近くあります。そこでオーナーの承諾を得てコミュニティが買い取り、3年以内に支払いを済ませるということなりました。昨年は10万リットルのガソリンを売ったそうです。(田舎にあるために政府から1リットルにつき5ペンスの払い戻しがある)




この村のコミュニティが動いたのは今に限ったことではありません。まず25年前にチーズ工場が閉鎖されかかった時に工場を買い、今では200人を雇うほどになりました。それまでにも学校、駅、警察、銀行が閉鎖され「もう我慢できない!」と1997年に村人たちが立ち上がって‘コミュニティ・パートナーシップ’ を設立、図書館もオープンされました。そして警察、郵便局、問い合わせデスクまでできました。2011年には ‘小さな白いバス’ を買い取り、10キロ先の駅まで運行しています。今ではその数も10台になり、53人のボランティア、8名のパートタイムのドライバーによって毎年65.000人を運びます。(ヨークシャー地方議会から毎年£113,000の補助が出る)またランドローヴァーを買い、更に人里離れた農家の子を学校に運びます。

中には、大都会のリーズから片道一時間かけて ボランティアドライバーとしてやってくる人もいるとか。また「会話を楽しむのが目的」と、終点に到着しても下りない人も出てきました。




来年は2か所の土地を買い、若い人も住めるようなリーズナブルな家賃の家を建てる計画もあります。

コミュニティ・パートナーシップの代表者は言います。「この村は自給自足の精神が伝統です。‘自分たちで出来る’という姿勢が強いのですよ。他のコミュニティでも是非やってもらいたい。私たちにできたのだから彼らにできないわけはないし、誰もしてくれないのであれば自分たちでするという気持ちは大切です。」

ごもっとも。コミュニティに不満があると、つい政治を責めたくなります。でも国でしてくれることは限られていて、それを待っていたらいつまでたっても生活は改善されません。ホント、学ぶことが多いですねー。

*明日から2週間ほどブログをお休みします。

















11/18/2017

チルドレン・イン・ニード

昨日は毎年恒例の ‘チルドレン・イン・ニード’というテレビのチャリティ番組の日でした。これはイギリス国内の身体や精神障害、環境の影響、貧困など何かの理由で困っている子供たち、若者を助けようという番組です。昨年は490,000人の人のために寄付金が使われました。寄付金はテレビで放映されている間も電話やテキストで集まりますし、その他にも全国的に行われる街頭募金やチャリティ活動があります。今では頭に包帯を巻いた黄色のぬいぐるみのパッズィーはこの時期になるとクリスマスのツリーのようにスーパーなどどこにでも見かけるものとなりました。

‘チルドレン・イン・ニード’は1927年の始まったチャリティですが、BBCのテレビで現在のようなスタイルで放映されるようになったのは1980年のこと。寄付金はいつも前年の額を上回り、昨夜だけでも5000万ポンド以上(75億円)が寄付されました。







普段はまじめな顔のニュースキャスターがユーモアたっぷりのかくし芸をしたり、セレブがクイズ番組に出たり。出演者はすべて無料奉仕です。関わっているのは有名人だけとは限りませんは。一般の人たちは芸や、スポーツ、チャレンジなどを通して募金活動をします。集まったお金の使い道も実際に苦しい環境の中で生活している子供たちを通して知らせてくれます。それは見る人に深い感動を与えたり、涙を誘ったりしますが、国中が一体となって行うチャリティ活動は単にお金を集めるだけではなく、それ以上に人間が助け合って生きていくことの重要さ、素晴らしさを教えてくれます。






またこのイベントのひとつであるリックショー・チャレンジは身体に障害のある子や兄弟が8日間、一日10時間人力車で走りチャレンジしながら募金を募るもので、番組が放映される日にBBCのビルに到着という設定です。走行距離はなんと720キロ以上です。完走した時はもちろん家族も、そしてテレビを見ている人たちも奇跡を見るような気持ちです。

https://www.youtube.com/watch?v=ZTqo3QiZwAc

「国にまかせておけないこと」ってたくさんありますね。もちろん政治がしっかりしていて福祉が潤滑に行われていることは大切ですが、国にまかせないで自分でできることはするという気持ちも大切だと思います。今日は、これに関連したことを新聞で読みましたので、それも一緒にご紹介したかったのですが、夜も更けました。明日にします。







11/16/2017

パディントンベアー

‛オリエント急行殺人事件’に次いで、今度は‛パディントンベアー’を見てきました。数年前に製作された同名の映画の2弾目です。下は物心がつき出した子供から上は無限の高齢者まで男女、年齢に関係なく楽しめる映画だと思います。




この映画でますますイギリス人とオレンジマーマレードの切ってもきれない縁が感じられますし、イギリスにいらっしゃったことのある人はロンドンの観光名所や田舎の風景が懐かしく感じられるでしょう。またイギリスのお菓子に興味のある人は、伝統的なケーキなどが出てきて興味深いと思います。動物好きは、ぬいぐるみのパディントンの表情を見てご自分の家の犬や猫を思い出すかもしれません。

そしてどんな人間でも持っているであろう良心やまたもろさが予期しないところで垣間見られるところなどは「やっぱり人間って悪くない」と思う場面が沢山あります。ホロリとくる場面です。

ひょんなことからパディントンベアーは刑務所に入れられてしまうのですが、そこでの出来事はこの映画のメインのシーンといえます。もちろんファンタジーの世界ですから現実味はないかもしれませんが、そんなことは全く問題になりません。見終わるといい気持ちになるのですから。








出演者は、‘オリエント急行殺人事件’の豪華キャストに比べれば、‘パディントンベアー’のほうは、イギリス以外ではあまり知られていない役者が多いのですが、この国ではほとんどの人が知っていてる顔ぶれ。皆さんも「ああ、この人、ハリーポッターにも出ていた。」とか知っている顔を見つけることでしょう。‘ダウントンアビー’でグランサム伯爵を演じたヒュー.ボナヴィルはパディントンベアーを家族として受け入れたブラウン家の父親役です。

ハラハラドキドキ、涙あり笑いありの正に息をつく間もないほど熱中できる映画でした。




家から車で20分以内のところに立派な映画館があります。ファーストフードにちょっと毛が生えたようなレストランもあり、ピザ.エクスプレスではヴィーガン用ピザが食べられ(もちろんチーズもヴィーガンです)、駐車場も無料です。映画館から数分歩いたところにちょっとしたショッピングモールもあるし、これからは映画を見に行く機会も増えると思います。

また、テレビではBBCの‘ブルー.プラネット’という海面下の動物の素晴らしいドキュメンタリーが始まりましたし、しばらくは画面上とのお付き合いが多くなりそう。ガイドにとってこれからは仕事も少なくなり、毎年勉強したり、普段あまりできないことに専念する時期です。