3/04/2016

ロンドンでお天気の良い日には。  その2



引き続き、Queen's Walkを歩きましょう。
 
セントポール寺院の向かい側には、寺院を設計したクリストファー.レンが滞在し、寺院が出来上がるのを眺めていたという建物があります。





外壁に付けられたプラックです。




でもこの建物は1710年に建てられ、その年に大聖堂が完成していることから、レンが実際に滞在した可能性は少ないのです。 またこのプラックにはヘンリー8世の6人のお妃のうち、最初の妻キャサリン.オヴ.アラゴンが1502年にロンドンに到着した時に滞在したと書かれています。それはこの建物が建つ200年前のことですので、その可能性はありません。ですからこのプラックはマ.チ.ガ.イ。

ロンドン内の建物に付けられた時計と同じく、全てを信じてはいけません。時計に関しては毎年夏時間、冬時間で1時間の差が出ますが「どうせまた元に戻るのだから。」となおさないでそのままになってるところが多いので、気をつけてください。(そういう私の家の時計もなおすことはしないので、時期によっては1時間遅かったり早かったり。この国に長く住んでいると、そんなイギリスのいい加減さもしみついてきます!(我が家にいらっしゃった方が1時間の遅れに驚かれることもしょっちゅうです。)
 

この男性も何か変?と思っているかも。
 
 



‘シェイクスピアのグローブ座’は1599年にシェイクしピアが株主の1人として建てられ、その後火事で焼失したものが再現されたもので1997年にオープンしました。今年はシェイクスピアが亡くなってから400年の年です。彼の生まれ故郷であるストラットフォード.アポン.エイヴォンはもちろんのこと、ロンドンでも特別イベントの開催やシェイクスピアの劇が上演され、世界中のシェイクスピアファンがイギリスにやってくることでしょう。
 


 

 
今回は歩きますが、知っておくと便利なのがテムズ川を走る出勤用のボートを観光に利用することです。遊覧船よりは早く目的地に着きますし、バスや地下鉄のように渋滞に巻き込まれることもなく、詰め込まれることもないし、しかもオイスターカード(ロンドン市内の公共交通機関を利用できる前払いのカード)が使えます。観光に利用するのであれば、トラベルカードと(地下鉄の一日券)合わせて11ポンド55ペンスの料金を追加すれば地下鉄にもバスにも、そしてこのボートにも一日何回でも乗ることができます(チケットの種類によって料金が異なります。)またボートは20か所の桟橋から約20分おきに出ていて、ウェストミンスターのテートブリテン美術館や東のロンドン塔、グリニッジへも簡単に行けます。

http://www.thamesclippers.com/assets/doc/TC-Ticket-Prices-September-2015-2.pdf
 
 
 
 

 
The Anchor Banksideというパブの建物は19世紀のものですが、この場所には800年の間居酒屋が存在していました。




 
テムズ川南のサザック地域は昔、ウィンチェスター司教が所有していました。サクソン時代からノルマン人の征服の後までロンドンではなく、ウィンチェスターがイングランドの(サクソン時代はウェセックスの)首都でした。
 
その司教のために12世紀に建てられた宮殿は大変贅沢なものだったのですが、この地域はロンドンの管轄区から外れていましたので、疑わしいことも行われていたようです。ウィンチェスター司教は、劇場や売春宿から地代を徴収してますます派手な生活をしていたとか。
 
大宴会場の壁の一部です。

 
 
 
 
 
現在見られる部分は土台などのほんの少しの部分に過ぎません。
 
 
 
 
 
 
ゴールド.ハインド2号は1577年から1580年にイギリスで初めて世界一周航海に成功したフランシス.ドレイク卿の船ゴールデン.ハイドのレプリカで、特に子供たちに人気のアトラクションです。
 
 
 
 
 
サザック大聖堂では1607年、後にアメリカに渡りハーヴァード大学を設立したジョン.ハーヴァードの洗礼式が行われた聖堂で、シェイクスピアも出席したと言われています。
 
 
 
 
 
 そしてすぐ近くにはバラマーケットがあります。世界中の食べ物が集まるこのマーケットの歴史はかなり古いものですが注目されてきたのは、2000年以降小売りに人気が集まってからです。販売する人と話しながら好みに合った食べ物買って、若者でなくても平気で歩きながら食べるのも良い
経験でしょう。
 
 
 

この日は、ここでウォーキングをストップしてロンドンブリッジ駅から地下鉄に乗り、次の目的地に向かいましたが、この先は益々おもしろい観光ができます。ロンドン塔が対岸にありますし、タワーブリッジを背景にすれば最もロンドンらしい写真が撮影できます。この日のウォーキングはランチ、お茶の時間を入れて約2時間半でした。

自分の時間に合わせて、しかも自分のペースで観光することこそロンドンの素晴らしさが更に見えてくるのではないでしょうか。