3/07/2016

イギリスの母の日

近代の「母の日」は20世紀の始め、アメリカで始まったと言われていますが、国によって日が違うようです。日本を始め、多くの国は5月の第2日曜日ですがイギリスは四旬節の(聖灰水曜日からイースターの前日までの40日間で、キリストの苦難をしのんで断食や懺悔を行う期間)第4日曜日です。またこの国では昔はMother's  Dayより、Mothering Sundayという名が一般的で、それは17世紀から特別な日として扱われていたとか。その名前も色々で、サリー州では‘プディングパイ.サンデー’と呼ばれていたそうです。でもどの家庭でもお母さんの存在は大きいので、世界中でお母さんを称えて特別な日が設けられるのは自然なことでしょう。父の日もありますし、国によっては‘兄弟姉妹の日’もあると聞いたことがあります。

この時期、スーパーマーケットや高速道路のサービスエリアにあるお店は入口付近に沢山の花が売られています。母の日にお母さんに会いに行く人が多く皆お花を持って行くので、良い商売になっているようです。どこの国からやってきたかわからないような珍しい花は日本円で2万円近くしていました。かと思えば一番安いのが水仙です。今は、そこらじゅうに咲いている花ですから。(因みに朝、私がもらったのは水仙でした。)




この日、私はたまたま仕事で田舎に行く用事があってそのほとんどの時間は車の中で過ごしました。私にはラジオは欠かせません。車の中以外にもキッチンではいつもかけています。昨日は母の日の話題が多く、特にすでに亡くなっているお母さんを思う視聴者からのお母さんへのメッセージはどれもキュンと胸が痛くなりました。そんなときは、つくづく「亡くなっても愛された人の心の中に永遠に生き続ける」ということに納得します。

仕事が終わってから、いつものように田舎の教会に立ち寄りました。そうしたら、普段は誰もいない教会の墓地にけっこう人がいます。そしてお墓にはたくさんのお花が。日本では命日にお花をお供えしますが、こちらでは命日よりも母の日、また自分の特別な思い出の日にお花を持ってお墓を訪れる人が多いように思います。






お花が好きだった私の母のことを思い出し、ちょっとしんみりしてしまいました。

さて、今度は私が母なのですが今年はどうしても都合がつかず、2本足の子供たちは欠席。その代りにプレゼントが届きました。2本足の子供たちからはミュージカルのチケット、4本足の子供たちからは200キロの干し草です(実際に犬はお金を持っていないので、主人からのプレゼントということになりますが)。この干し草は、もちろん私が食べるのではなく、私がサポートしている動物保護チャリティ団体であるヒルサイドで保護されている馬のためのものです。


ヒルサイドから送られてきた手紙です。





おいしい干し草を思いっきりおなかいっぱい食べている馬たちを思いながら、ハッピーな母の日でした。