1/14/2016

イギリスは30年前とちっとも変っていません???

忙しい年のスタートとなりました。5月末に催行予定のRSVPとコラボで実施する、またカルチャーツーリズムUKとしての初めてのツアーの日程などをRSVPや旅行会社とやり取りしています。今回のツアーの仮テーマは「英国でアフタヌーンティ文化を極める」です。その他、カルチャーツーリズムUK初めての個人のご予約が入りました。嬉しい限りです。

さて、プライベートでも親戚が次々に渡英したり、色々することがあって時間がいくらあっても足りない毎日です。そんな中で、ずっと気になっていた大英博物館の特別展示「ケルト:そのアートとアイデンティティ」「エジプト:ファラオ以降の信仰」に行ってきました。両方とも1月いっぱいで終了するために、まず新年早々しなければいけないことのトップに挙がっていました。

私にとって久々のロンドンです。まず大英博物館に近いトテナムコート.ロードの地下鉄駅を出た途端、「一体ここはどこ?」と思ってしまいました。Exitというサインの通りに出たところはいつもの出口ではありません。周りは見慣れない風景です。そしてブルドーザーやクレインがロボットのようにせっせと動いています。何より建物が壊されたために目印がなくなって、一体どうやったら大英博物館に行けるのかもしばらく考えなければわかりません。観光ガイドの私さえこんな状態です。







30年以上前は、「東京は一年で変わりますが、ロンドンは100年くらいはほとんど変わっていません。」なんて説明していたことを思い出します。その頃は日本はバブルの真っ最中。次々に新しいビルが建ち、数年も訪れないとまるで浦島太郎の世界でした。

ところが、今はそれよりももっと早い速度でロンドンが変わっています。昔は「ロンドンは高い建物がないんですね。」とお客様がおっしゃっていましたが、今はそんな感想は全く聞かれません。一年どころか、数か月ご無沙汰すると建物の感じも違っています。

そうは言ってもロンドンの場合は保存しなくてはいけない建物がありますし、また道路に面した部分だけ残さなければいけない建物がありますので(そういう建物は工事中は壁一枚だけ残っていて変な感じです)、昔の物も残っているのは事実です。でも保存の必要のない建物はものすごいスピードで壊され、新しい建物があっという間に出来上がっています。

東京でも、ロンドンでも、どこでも景気が良いと新しい建物が増えます。でも悪いと昔の建物が残されます。その良い例がイギリスではサフォークに沢山残っています。




地域で栄えた機織り産業は、宗教迫害を受けてフランスなどからイングランドにやってきた職人によってその職人たちの住みついたエリアに移ってしまったために、昔栄えた町はあっという間に衰えてしまいました。景気が良かった時代は豪邸が沢山建ったのですが、産業が衰退してからは建て変える費用もありません。そこで修理に修理を重ねました。そんな建物が多く残っていて、それが今ではそのまま保存しなければいけない建物のリストに入っています。正にお金がなかったから残された建物の良い例です。





少しくらい曲がっていても直せば使えるっ! それで更に何百年もそのまま。今では「曲がっているほうが味がある」と思うのは私だけではないはず。




さて、肝心の大英博物館の特別展示ですが、「せっかくロンドンに出たのだから両方とも観ていこう。」と欲張ったのがアダとなってしまいました。欲張ってはだめです。結局、一日中歩きっぱなし。15分でランチを終了し、最後には足が前に進まないくらい疲れました。




「ケルト:そのアートとアイデンティティ」では‘ケルト’という名前が使われだしてから今までのヨーロッパに住むケルト人の日常品やアートとしてのオブジェが展示されていました。「エジプト:ファラオ以降の信仰」では多くの神を信じていたエジプト人を12世紀の時代を通してユダヤ教、キリスト教、イスラム教がどのように変えていったかに焦点を当てたエギゼビションです。




とても興味深かったのですが、やっぱり欲張って二つを観るよりもっとゆっくり、休憩しながらひとつだけにしぼって見学するべきです。旅行も同じ。いつも「あれもこれもと全て行こうというのではなく、訪問箇所を少なくしてゆっくり周ったほうが印象がより深くなりますよ。」なんて言う資格は私にはありませんね。