6/29/2017

うれしいお返し。

日本の伝統的習慣のひとつに「お返し」というのがあります。日本人の心の中には「何かもらったら返す」というのが無意識のうちに備わっていて、例えば結婚式では引き出物、お葬式ではお香典返しというのがありますね。仕事上私がよく出会うのが「お餞別のお返し」「この間旅行のお土産をいただいたから、そのお返し」などです。時にはかなり重荷になってしまうケースも。最近は少なくなりましたが、新婚旅行の際に仲人さんにお世話になった「お返しに」と自分たちのお土産よりも高価なものを購入したり。

イギリスはあっさりしたもので、そういう習慣はありません。旅行に行っても家族にさえお土産を買わない人が多いのです。「お返し」と言うよりは、「たまたまあなたの好きそうな品物があったから買ってきた。」というケースはありますが。それでもちろん私も、お返しは全く期待していないので、ケーキを持って行った空っぽの箱を玄関先に、「ありがとう」の言葉もなしにポンッと置いて行くご近所の方がいても全く気にしません。以前、お客様から「お土産を持って行きたいけれど、お返しに気を使われると悪いのでやめました。」という話も聞いたことがあります。日本人は、「気を使う」国民性がありますね。

イギリス人は、そういうところには気を使わない人が多いのです。でもでも、私の新しい隣人はそういう意味では日本的な感覚を持っているのかもしれません。ケーキを持って行くと必ず数日後にはご主人がアロットメントから(市から大きな土地を借りて野菜や花を植える市民農園)野菜や果物を採って持ってきてくれます。

先日は、採れたてのレタス、じゃがいも、ズッキーニ、珍しいミントを(ミントティーにしたら絶品でした。そのミントを私も植木鉢に植えようと思います)持ってきてくれました。
 
 
 
 
早速サラダとしていただきました。パリッとしたレタスはそのまま私の体になるような新鮮さが伝わります。じゃがいもは茹でただけでしたが甘さがあって美味しいこと!
 
 
ジャガイモの中にヒヨコの親子が(なんか変ですね。あひるの親子とい意味です)。食べるのが可哀そう。
 
 
 
 
時々メールをいただく日本のお客様の中にご主人がオーガニック野菜を育てていらっしゃって、その方もお手伝いに忙しいそうです。いつかお邪魔したいなーと思います。自分で育てた、しかもオーガニックの野菜を毎日食べられるなんて!それこそ最高の贅沢です。そんな贅沢が少しでもできるように私もそろそろトマトくらいは植えたいと思っています。
 
 
今日から雑誌のコーディネートの取材同行でサマーセット州に行って来ます。お天気がイマイチですが、自然を満喫できる内容ですから楽しみです。巨木に次いで、また自然のエネルギーを沢山蓄えてきます!