8/03/2015

ハムステッド.ティールーム


最近よく言われること。
「単に観光だけではなく、イギリスの文化、生活、最近の話題.....何でもおしえてください。」

個人のお客様をご案内する際にはまず、興味のあること、経験してみたいことをおききします。毎日のニュースでは日本で報道されていないことでも、イギリスだから起こる事件や出来事がありますので、そんなことに興味を示してくださる方も多いのです。

「イギリスの事は何でも知りたい。」という熱心なお客様も沢山いらっしゃいます。または「とにかくいっぱい自然に触れたいです。」とか、「‘ダウントンアビー’のような暮らしを覗いてみたい。」とか、「昔の民家に興味がある。」とか。

先日までご案内した方は仙台のハムステッド.ティールームHampstead Tea Roomを経営されているHさんご一家でした。奥様は本当に研究熱心で、お客様においしいものを提供したいという一心で、今までもツアーで数回ご案内させていただきましたが今回は、陰で彼女を支えるご主人と御嬢さんの3人と5日間ご一緒させていただきました。

まず食べものなら是非メアリーに会っていただきたいと初日にご案内。

ウーン、やっぱりメアリーのケーキはおいしい!16世紀のレシピーを使って作ってくれたチーズ.タートレット(奥にあるもの)他、メアリーなりに考えた‘グラスミアのジンジャーブレッド(グラスミアで売られているものは秘密のレシピで作り方は誰にもわかりません)’など。


 





メアリーはHさんのために庭のラベンダーを摘んで束にしてくれました。ご一緒した4日間はHさんはバッグの端につけて大事に。まるでお守りみたいでした。
 
 
 
 
スコーンの試食も何度したでしょう!そのたびにそれぞれがどのようにして作られたかを真剣に分析します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レイコックにある‘キングジョンのハンティングロッジ’でいただいたウェルッシュ.レアビットは(ここではウィルトシャーレアビットになっていましたが)食パンの代わりにミニティーケーキのようなものが使われていて変わっていました。
 
 
 
 
 
 
食べることばかりではありません。ご主人と御嬢さんがお買い物を楽しんでいらっしゃる間にじっくりスーパーで調査です。最近テスコが特に力を入れているのがFree Fromブランドです。グル―テンを使わない商品や動物性原料を使っていない商品、乳製品を使っていない商品、ナッツを含まない商品......
 
 
 
 
 
 
最近の傾向は、特に原材料に凝った品が出回るようになったと感じています。単に安いだけでは売れなくなってきたのでしょう。体に良いものに消費者の目がいくようになった証拠?それぞれのスーパーでは来そって最近の需要に合わせた食品を新発売しています。ポテトチップもだいぶ変わってきて高級品が出回っていますし、オヴンにただ入れるだけでOKというもの(料理がすでに出来上がっている)なども添加物、防腐剤他、人工的な着色剤や味付けを使わないものが多くなっています。
 
 
もちろん観光もしっかりしました。御嬢さんのKさんがイングリッシュガーデンに興味を持っていらっしゃっるので、風景ガーデンの最たるものが見られ、世界遺産にもなっているブレナム宮殿にもご案内しました。
 
 
 

 
 
 
ここでは昔の同僚であるMr.Teruiにばったりお会いしました。今ではブレナム宮殿の社員として活躍される彼から、ガイドブックには載っていないおもしろいお話をお聞きしました。ブレナム宮殿に特に興味のある方は、是非彼を予約してみてはいかがでしょう。ガイドとしても抜群のおもしろさです。
 
ストラットフォード.アポン.エイヴォンと言えばシェイクスピアですが、その他に私がご案内したいところがもうひとつあります。それは「蝶々の家」。
 
 
 
 
 
 
「てっきり蝶々の標本と思っていました。」とおっしゃるご主人。いいえ、蝶々が飛んでいる家です。見えますか?
 
 
 
 
 
 
 



透き通った羽をもつこの美しい蝶々はたしかグラス.バタフライっていう名だったという記憶が。
 





Kさんも写真撮影に熱心です。




 
 
もちろんカントリーサイドのウォーキングも欠かせません。バイブリー、ブロードウェイ附近のパブリック.フットパスを使って思いっきり自然を満喫しました。
 
 
 
 




 
 
 
 


 
 
 
5日間ご一緒していると、個人的なこともお話ししてしまいます。私の夢は日本の方々にもっともっとヴィーガンの食事を知っていただきたいこと。今回のお客様もヴィーガンに興味を持っていらっしゃったので、食事もヴェジタリアン、ヴィーガンなど色々試されました。下の写真はパブで前菜に食べた‘ヴェジタリアン.デリ’で、手前にあるのがナスで作ったキャビアです。そういえばブツブツがキャビアに似ていました。でもキャビアより美味しい!
 
 
 
 
 
帰国されてすぐにメールをいただきました。「イギリスに行く前よりもっと仕事が楽しくなりました。」私にとってはこれほどうれしい言葉はありません。とにかくお客様においしいものを提供したいという一心で頑張って来られたHさんですが、一生懸命だけではなく‘楽しむ’ということの大切さを見つけていただけたようです。
 
これからイギリスで味わったヴィーガン食をハムステッド.ティールームでも提供してくださるそうで、大いに楽しみです。いつか必ず寄せていただきます。今回の成果は近いうちにティールームでご披露されることでしょう。お近くにいらっしゃったら是非皆さんも。私もまた楽しみがひとつ増えました。